犬が骨折してしまう『高さ』とは?事故を防ぐために飼い主がすべきことまで

犬が骨折してしまう『高さ』とは?事故を防ぐために飼い主がすべきことまで

犬の骨折は、交通事故や高所からの転落だけで起こるものではありません。実は、室内にあるソファやベッド、階段など高さでも、着地の仕方や犬種、年齢によっては骨折につながることがあります。今回は、犬が骨折しやすい高さの目安や、事故を防ぐために飼い主ができる対策などをまとめました。

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記事の監修

大阪府立大学生命環境科学部獣医学科卒業。その後、約10年に渡り臨床獣医師として動物病院に勤務。予防医療、行動学、老犬の介護問題に興味を持っています。正しい知識と情報を多くの方に伝えたいという思いからWEBライターとして動物関係の記事を執筆しています。

犬が骨折してしまう『高さ』とは?

ソファに座る犬

犬の骨折は、高い場所や交通事故によって引き起こされると思われがちですが、実際は部屋の中でも骨折事故が多数報告されています。

すると、飼い主さんの中には「どのくらいの高さから危険なの?」と思う方もいるでしょう。しかし、明確に「何cm以上なら危険」という基準はありません。

なぜなら、骨折のリスクは高さだけでなく、

  • 犬種
  • 年齢
  • 体重
  • 着地した場所
  • 着地の姿勢

など、さまざまな要因によって大きく変わるからです。

しかし、獣医師からも注意喚起されることが多いのが、40~60cm程度の高さです。これは一般的なソファやベッド、ダイニングチェアなどの高さに該当します。

特に小型犬は、飛び降りを繰り返すことで骨や関節に大きな負担がかかる可能性があり、身体に悪影響を及ぼしやすいので気をつけましょう。

小型犬は特に注意

次のような犬種は骨折や脱臼のリスクが比較的高いとされています。

  • チワワ
  • トイプードル
  • ヨークシャーテリア
  • ポメラニアン
  • マルチーズ

体が軽くても骨が細いため、着地時の衝撃で後ろ足や前足を骨折してしまうケースが報告されています。

また、子犬は骨がまだ発達途中であり、シニア犬は骨密度が低下している可能性が懸念されるため、より高低差のある場所からの移動には、注意が必要です。

犬が骨折したときの症状は?

犬の骨折

犬は痛みを隠す習性があるため、骨折していても鳴き続けるとは限りません。そのため、飼い主が普段との違いに早く気づき、適切に対応することが求められます。

犬は骨折したとき、以下のような症状が現れます。

  • 足を地面につけようとしない
  • 後ろ足や前足を浮かせたまま歩く
  • 足を引きずる
  • 患部が腫れている
  • 触ると嫌がる、鳴く
  • 元気がなく動こうとしない
  • 不自然な方向に足が曲がっている

特に後ろ足を突然使わなくなったときは、骨折だけでなく靱帯損傷や脱臼などの可能性もあります。「様子を見れば治るだろう」と自己判断せず、なるべく早く動物病院を受診しましょう。

骨折を放置するリスクと治療費用の目安

治療を受ける犬

もしも骨折のような症状が現れたとき、そのまま放置してしまうと、

  • 骨が正しくくっつかない
  • 歩き方に後遺症が残る
  • 慢性的な痛みが続く
  • 手術が必要になる可能性が高くなる

などのリスクが懸念されます。

特に成長期の子犬は、適切な治療が遅れることで骨の成長に悪影響を与えることもあるので、少しでも違和感を覚えたら受診してください。

骨折の治療費用はどれくらい?

骨折の費用は、治療内容によって大きく異なりますが、一般的には以下が目安です。

  • レントゲン検査:5,000~15,000円程度
  • ギプスや固定処置:数千円~数万円程度
  • 手術が必要な場合:15万~40万円以上

入院やリハビリが必要になると、さらに費用がかかるケースもあります。

ペット保険に加入している場合は、治療費の負担を軽減できることもあるため、補償内容を事前に確認しておくと安心です。

犬の事故を防ぐために飼い主ができること

ステップを降りる犬

骨折事故の多くは、生活環境を少し工夫するだけで予防できる可能性が高まります。

  • ソファやベッドにステップを設置する
  • フローリングには滑り止めを敷く
  • 抱っこの仕方にも注意する
  • 子犬やシニア犬はジャンプさせない

小型犬や子犬、シニア犬の場合は、飛び降りたときの衝撃を減らすために、犬用ステップやスロープを活用するのがおすすめです。

また、滑って転倒すると、骨折だけでなく関節にも負担がかかります。カーペットや滑り止めマットを敷くだけでも事故防止につながるでしょう。

さらに、抱っこ時に高い位置から急に降ろしたり、犬が腕から飛び降りたりすることで起こる事故も少なくありません。抱っこをするときは、地面に近づけてからゆっくり降ろすことを心がけてください。

まとめ

犬用ベッドの上に座る犬

犬は高い場所から落ちたときだけでなく、家庭内のソファやベッド程度の高さでも骨折する可能性があります。特に小型犬や子犬、シニア犬は、日常生活の中に思わぬ危険が潜んでいることも多いでしょう。

ソファやベッドにステップを設置したり、滑りやすい床を見直したりと、毎日の生活環境を少し工夫するだけでも事故リスクは減らせます。愛犬が安心して長く元気に暮らせるよう、日頃から生活環境を見直してあげましょう。

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