秋田犬が来た日は暑い暑い夏の日の夕方でした
保護犬だった彼を我が家へ連れてきたのは2016年7月、忘れもしない暑い夏の夕方のことでした。
私が帰宅すると見慣れない犬が我が家の玄関で申し訳なさそうに座っています。もの寂しいような目とどこか不安げな表情がとても印象的でした。
当時の私は一般企業に勤めるサラリーマン、副業でライターをやっていて、自身独立して生計を立てるか、そのまま勤めるかを迷っていた時期でした。
父の話を聞くと、連れてきたのはいいが、父自身、高齢で足腰も弱っていて、とても大型犬は飼えないから、そちらで引き取ってくれないか?と頼みに来たのです。
彼は保護犬で、岐阜のサービスエリア内に繋がれて放棄されていた犬だったようで、その日のうちに引き取り手がなければ明日には殺処分になる所でした。
「面倒事をもってきた」と思いながらも、あまりに寂しい目をしてた彼を放っておくわけにもいかず、曖昧な返事だけしてその日は実家に預かってもらうことにしました。
保護犬の行く末を調べてわかったこと
帰宅後、どうしても気になったので「秋田犬」と検索すると最初の検索ページに「殺処分」というキーワードが載っていました。頭に引っかかっていた言葉だったので、読み進めていくと年間の犬の殺処分の頭数は15000件以上、譲渡や返還はそれ以上ですが、想像以上の頭数が引き取りてもないまま殺されて行くのがわかりました。
このまま彼を引き取らないと、彼も理不尽に殺されるのか?という思いが頭を過ります。
その日の晩、彼を見に行くと狭い小屋で大きな体を丸めて寝ていました。
「こんな賢そうな犬がなんで捨てられるのか?」と、そんなことを考えながら、父には私が引き取ると伝え、その準備に掛かりました。
もう一つ気になるデータがあった
その晩、色々と調べていくうちに「ペットショップの実情」や「生体販売の実態」といった気になる記事をいくつか見つけました。
その中でもペットショップに運ばれる途中で死んでしまうケースや、引き取り屋と呼ばれる売れ残った生体を格安で引取り、譲渡する個人、団体があるのを知りました。流通の過程で死亡するケースは犬猫の殺処分総数より少ないのですが、なによりペットをモノとして扱い、小さいダンボールの詰めて流通しているのには驚きました。
また、ビジネスと称して寄付金を募り、保護犬や猫を引き取り、劣悪な環境で飼育、譲渡されている実態もあり、欧米に比べてなんてレベルの低いことかと憤慨もしました。
そして我が家の一因に
彼が我が家にやってきて、すっかり慣れたのか、今では写真のようなリラックス具合。
我が家には酷いアレルギー持ちの娘が居て、とてもじゃないが屋内では飼えないのですが、犬がやってきた事により家族全体に笑顔と会話が増えました。
彼が来てそろそろ1年が経ちます。彼中心ではないのですが、寂しそうに鳴くときは様子を見に行き、声をかけ、嬉しそうに遊んでいるときは思いっきり遊んでやりと振り回されっぱなしです。
まとめ
殺処分の実態を追いかけているうちに日本のペットが置かれている状況を知りました。また彼のような殺される寸前の犬や猫も多いことの知りました。
今こうして彼と散歩したり、車に乗って出かけたりしていますが、日本の何処かには「飼えないから捨ててしまう」というモラルの低い飼い主もいるのです。
この実情を知るだけでも、彼のような犬や猫は減るのではないでしょうか?
ユーザーのコメント
50代以上 女性 匿名
顔立ちは、とてもハンサムで何故手放すのか不思議でしたが飼ってみると答えが、わかったような・・
抜け毛が凄いんです。長毛だし
吠え方も凄いです。良い番犬ですが
もう1匹はトイプードルで4歳で我が家に来ました。これも福岡で親子3匹で飼われていたそうですが、そこの御主人が酒を飲むと犬に虐待をするとのことで奥様が可哀想で、もう飼えないとのことでした。親子3匹は無理なので知人とバラバラに引き取りました。先輩パピヨンが雄なので母親の雌を引き取りました。現在2匹供に8歳になり仲良くしています。流行で飼われたのだと思いますが、やはり最後まで飼う覚悟で受け入れてほしいです。
30代 男性 アッキ