犬が飼い主にみせる「要求」サイン4選

1.じっと見つめてくる
犬が静かに、そして真剣な目付きで飼い主のことをじっと見つめ続けているときは、強い要求サインの表れです。この行動は「おやつが欲しいな」「そろそろお散歩の時間だよ」と心の中で訴えかけている状態です。
犬にとって視線を合わせることは大切なコミュニケーションであり、大好きな飼い主に自分の願いを気づいてほしいときに使われます。
目が合っても決して吠えたり動いたりはせず、ただ健気に視線を送り続けることで、飼い主が動いてくれるのをじっと待っているのです。
2.前足でタッチしてくる
飼い主の足や腕、手などを前足でチョンチョンと触ってくる行動も、分かりやすい要求サインのひとつです。これは人間でいう「ねえねえ、ちょっと聞いて」と肩を叩くような仕草に似ています。
「こっちを向いてよ」「僕と遊んでよ」と、飼い主の意識を自分に向けさせたいときに使われます。
最初のうちは優しくタッチするだけですが、飼い主が気づかない振りをしていると、次第に何度も力強くタッチしてくるようになり、アピールが激しくなっていくこともあるでしょう。
3.鼻を押し付けてくる・においを嗅ぐ
犬が自分の鼻先を飼い主の体や手にグイグイと押し付けてきたり、衣服のにおいを熱心に嗅いできたりすることがあります。これは、甘えたい気持ちと要求が混ざったサインです。
特に、飼い主がスマートフォンやパソコンに夢中になっているとき、その手元に鼻を割り込ませてくるような場合は「そんなものを見ていないで、私を撫でて!」とアピールしています。
飼い主のにおいを嗅ぐことで安心感を得つつ、自分の存在を強く主張している行動といえるでしょう。
4.低めの声で吠える・クンクン鳴く
「ワン!」と短く低めの声で吠えたり、「クゥーン、クゥーン」と鼻を鳴らしたりするのも、典型的な要求のサインです。これまで紹介した行動をしても飼い主が気づいてくれないとき、最終手段として音や声で訴えかけているケースが多く見られます。
最初は小さな甘え鳴きだったものが、放置されることでだんだんと大きな吠え声に変わっていくこともあります。声を出せば飼い主が振り向いてくれる、と犬が学習しているときによく見られる行動です。
執拗にアピールしてくる犬の心理とは

犬が何度も、そしてしつこいくらいに要求をアピールしてくるとき、そこには明確な理由や犬なりの心理が隠されています。犬は意味のない行動を何度も繰り返すことはありません。
一番の理由は、過去に「アピールを続けたら願いが叶った」という成功体験があるからです。
犬は非常に賢い動物なので、「吠え続けたらおやつがもらえた」「前足で触ったら構ってもらえた」といった経験をよく覚えています。
また、家の中で過ごす時間が長くて退屈を感じていたり、大好きな飼い主の気を引きたいという寂しさの心理からアピールが激しくなることもあります。
どんな形であれ、これらはすべて「自分に注目してほしい」という犬からの強い気持ちの表れなのです。理由を正しく理解することは、適切な対応への第一歩となるでしょう。
執拗にアピールしてくるときの「間違った接し方」

愛犬からしつこくアピールをされると、可愛さのあまりついつい構ってしまいたくなりますが、実はその対応が状況を悪化させていることがあります。
最もやってはいけないのが、犬がサインを出した瞬間にすぐおやつをあげたり抱っこしたりすることです。これを繰り返すと、犬は自分が家の中で一番偉い存在だと誤解し、わがままな性格になってしまいます。
また、しつこいアピールに対して「うるさい!」「ダメでしょ!」と大声で怒鳴るのも逆効果です。犬は飼い主が大きな声を出して一緒に喜んでくれたと勘違いし、構ってもらえた嬉しさからさらにエスカレートすることがあります。
さらに、無視をしようと決めたのに途中で根負けして「あとでね」と中途半端に声をかけるのもよくありません。犬の粘り強さを強めてしまう原因になるため、一貫した態度をとることが大切です。
飼い主がとるべき「正しい接し方」

基本は「無視」をする
犬がしつこく要求してきたときの基本ルールは、徹底的に「無視」をすることです。ここでいう無視とは、ただ声をかけないだけでなく、犬と絶対に目を合わせず、体も触らないことを意味します。
アピールが始まったら、くるっと後ろを向いて壁を見つめるか、別の部屋に移動してしまうのが効果的です。「要求しても飼い主は何も反応してくれない」ということを、犬自身に体感として理解してもらうことが目的です。
落ち着いたら褒めてあげる・要求に応じる
無視を続けていると、犬は諦めて吠えるのをやめたり、その場にゴロンと横たわったりして静かになります。
この「静かになった瞬間」こそが、次のステップです。犬が完全に落ち着いたら、優しく声をかけて、たくさん褒めてあげましょう。
おやつや遊びなどの要求は、犬が静かにしているときに飼い主のタイミングで与えるようにします。これを繰り返すことで、犬は「静かに待っていれば良いことがある」と学習します。
あらかじめ「オスワリ」などの指示を出す
犬の要求にそのまま応じるのではなく、飼い主から「オスワリ」や「フセ」などの指示を一度挟むのも非常に効果的です。犬がアピールしてきたら、まずは一言だけ静かに指示を出します。
犬がその指示に従って正しく座ることができたら、初めてそのご褒美としておやつをあげたり、おもちゃを投げたりします。こうすることで、生活の主導権が常に飼い主にあることを、犬に分かりやすく伝えることができるのです。
まとめ

犬の要求サインに正しく応じることは、お互いが快適に暮らすためにとても大切です。愛犬のわがままに振り回されることなく、飼い主が主導権を握ることで、犬も安心して生活できるようになります。
最初は上手くいかなくても、焦らずに一貫した態度を続けることで、愛犬との絆はより深いものへと変わっていくでしょう。



