犬の足にあらわれる「危険な症状」5選

1.足を浮かせて歩く、引きずる
犬が歩くときに片足をひょこひょこと浮かせたり、地面に足をつけずにケンケンしたりするのは、明らかな痛みのサインです。また、足の甲を地面にこするように引きずって歩く場合は、痛みだけでなく神経に問題が起きている可能性があります。
これらは、急な怪我による骨折や脱臼だけでなく、加齢による関節の変化や、背中の神経のトラブルが原因かもしれません。「たまにやるだけだから」と放置せず、歩き方に違和感が出たときはすぐに休憩させ、動きを制限して様子を見ることが大切です。
2.足をしきりに舐める、噛む
犬が足先をずっと舐めたり、ガジガジと噛んだりしている姿は、一見するとただのお手入れに見えるかもしれません。しかし、同じ場所を執拗に気にしている場合は、強い痒みや違和感がある証拠です。
原因は食べ物や草花によるアレルギー、散歩中についた汚れによる皮膚の炎症、あるいは退屈や不安からくるストレスなどが考えられます。
舐め続けることで皮膚が真っ赤に腫れたり、菌が入って化膿したりすることもあるため、足の色が変わるほど舐めているときは注意が必要です。
3.足の裏や指の間が腫れている
散歩から帰った後に足の裏や指の間を確認して、ぷっくりと腫れている場所はありませんか。指の間は非常にデリケートで、散歩中に小さなトゲやガラス片が刺さったり、泥汚れが原因でばい菌が入ったりしやすい場所です。
赤く腫れて熱を持っている場合は、炎症が起きている可能性が高いでしょう。また、腫れがなかなか引かない、あるいは少しずつ大きくなっているような場合は、単なる怪我ではなく「しこり(腫瘍)」の可能性も考えられます。
指の間のチェックは、毎日欠かさずに行いましょう。
4.関節を触ると嫌がる、熱を持っている
犬の足を付け根から足先まで優しく触ったとき、特定の場所で「キャンッ」と鳴いたり、口を寄せて嫌がったりする場合は、その関節に痛みがあるサインです。
特に関節部分を触ってみて、他の場所に比べて熱く感じたり、ぶよぶよと腫れていたりするときは、関節の中で炎症が起きているかもしれません。
これは激しい運動による負担だけでなく、自分の免疫が自分の体を攻撃してしまう病気や、細菌の感染が原因のこともあります。無理に曲げ伸ばしをせず、早めに専門家の診察を受けましょう。
5.爪が変色している、割れている
爪の健康状態は、意外と見落としがちなポイントです。爪の色が不自然に黒ずんでいたり、一部だけが白く濁っていたりする場合は、爪の根元に菌が入っているか、栄養が体に行き渡っていないサインかもしれません。
また、爪が縦に割れていたり、根元からぐらついていたりすると、歩くたびに神経を刺激して激痛が走ります。
外歩きが多い犬は特に爪への負担が大きく、深爪や引っかかることが原因で大きな怪我につながることもあるため、爪の形や色の変化にも敏感になっておくことが大切です。
その症状から考えられる主な病気

足の異常から予測される代表的な病気として、まずは「膝蓋骨脱臼(パテラ)」が挙げられます。これは膝のお皿が外れる病気で、小型犬に非常に多く見られます。
また、足を引きずる場合は、背骨のクッションが飛び出す「椎間板ヘルニア」の恐れもあります。これは進行すると麻痺が残り、歩けなくなることもある恐ろしい病気です。
さらに、足をしきりに気にする場合は、湿気や汚れで指の間が荒れる「指間皮膚炎」も考えられます。
どの病気も、早期に発見して適切な治療を始めることが、愛犬が長く自分の足で歩き続けるための近道となります。
飼い主ができるチェック方法

家庭でできる最も簡単なチェックは、毎日の散歩から帰った後に足の裏をよく観察することです。指の間を優しく広げて、赤みや異物がないか確認しましょう。
また、愛犬が立っている姿を真後ろや真横から見たり、歩いている様子をスマートフォンの動画で撮影したりするのも効果的です。病院へ行った際、言葉で説明するよりも動画を見せる方が、獣医師に症状が正確に伝わります。
左右の足の太さや、肉球の温度、触ったときの反応を日頃から把握しておくことで、小さな違和感にいち早く気づくことができるようになるでしょう。
病院へ行くタイミングと伝え方

「しばらく様子を見ていいのか、すぐ病院へ行くべきか」迷うこともあるでしょう。もし、足を完全に浮かせて着かない場合や、元気がなくぐったりしている、あるいは触ると激しく鳴くようなときは、迷わずすぐに受診してください。
一方で、一瞬だけ足を気にしたけれど、その後は元気に走り回っているなら、半日ほど様子を見ても良いでしょう。診察時には「いつから」「どんな場所で」「どんな動きをした時に」「どの足を気にしていたか」をメモして伝えると、スムーズで正確な診断につながります。
まとめ

愛犬の足の健康を守るためには、日頃からスキンシップを通じて足先に触れられることに慣れさせておくことが大切です。
毎日触れ合っていれば、小さな腫れや熱感にもすぐに気づけます。飼い主が「何かおかしい」と感じる直感は、病気の早期発見において非常に強力な武器になるので、迷わず早めに獣医師へ相談しましょう。



