犬は『家族に順位付けをする』というのは間違い?愛犬からの信頼を得るために飼い主にできることまで

犬は『家族に順位付けをする』というのは間違い?愛犬からの信頼を得るために飼い主にできることまで

犬は家族に順位付けをするため、上下関係を作ることが大事――かつて一般的だったこの説は、犬の研究が進んだ今、どのように捉えられているのでしょうか。この記事では、犬は家族に順位付けをするという説の真偽を紐解くとともに、愛犬からの信頼を得るために飼い主にできることについてご紹介します。

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「犬は家族に順位付けをする」って本当?

家族に囲まれて幸せそうなゴールデンレトリバー

「犬は家族に順位付けをする」という説を聞いたことがある人は多いのではないでしょうか。この説によると、犬は自分も含めて家族に順位を付け、自分より上位の家族の言うことにはよく従い、下位の家族の言うことには従わないといいます。

長年広く浸透していた説ですが、近年の犬の研究により、現在は間違いとされています。元々この説は、犬の祖先とされるオオカミが群れの中で序列を作るため、その子孫である犬も同じはずという考えから広まったものでした。

実は、オオカミの群れが序列を作るというのは、特殊な環境下での観察に基づいたものです。面識のないオオカミたちを囲いの中で飼育したところ、闘争によって順位を決める行動が見られたため、それがオオカミの習性とされていたのです。

ところが、野生のオオカミを観察した研究では、群れは基本的に血縁関係のある家族で構成されており、争いによる順位付けはされていないことが分かりました。また、野生のオオカミや犬の群れの社会に、絶対的権力を持つボスの存在はなく、明確な序列もないらしいことも分かってきています。

つまり、「犬は家族に順位付けをする」という説は、飼育下にあったオオカミの不自然な群れの行動を、根拠なしに犬に当てはめただけのものにすぎません。

では、家族によって犬の態度が違うのはなぜかというと、それは順位付けをしているからではなく、経験や関係性によって家族それぞれへの関わり方を変えているからです。例えば、何でも要求を聞いてくれる人にはわがままになったり、信頼している人の言うことには素直に従ったりするのです。

愛犬からの信頼を得るために飼い主にできることは?

ボールを差し出す手と笑顔のコーギー

かつては、人が上位に立って犬に服従させるために、厳しいしつけが推奨されていた時代もありましたが、現在はそのようなしつけ法は否定されています。

犬と飼い主の間に必要なのは、力や恐怖で従わせるような上下関係や主従関係ではなく、母と子のような信頼関係です。

愛犬と信頼関係を築くためには、少しずつ信頼を得ていくことが大切です。ここでは、愛犬からの信頼を得るために飼い主にできることを5つご紹介します。

1.一貫性を持って接する

愛犬から信頼を得るために、常に一貫性を持って接するのは非常に重要なことです。

昨日は許された行動が今日は叱られるといった対応をされると、愛犬は混乱し、不安になります。また、その日の気分によって違った対応をする飼い主に対して、不信感を持つようになることもあります。

混乱を防ぐために、愛犬が「していいこと」と「ダメなこと」のルールを家族間で統一し、それを徹底して守るようにしましょう。ルールを明確にし、一貫性を持って接することで、愛犬は安心して行動することができ、飼い主に信頼を寄せるようにもなります。

2.安心感を与える

犬は、安心感を与えてくれる人を信頼します。

愛犬に安心感を与えるためには、食事や散歩、お手入れといったお世話を怠らないことはもちろん、快適な環境を整えることも大切です。落ち着ける場所に専用の寝床を用意する、快適な温湿度を保つ、床を滑りにくくするなど、犬目線に立った環境づくりをしてあげましょう。

また、飼い主の穏やかな態度は愛犬に大きな安心感を与えます。感情的に叱るようなことは避けて、常に落ち着いた接し方を心がけ、愛犬にとって「そばにいると安心できる存在」を目指しましょう。

3.気持ちを理解する

犬も人も、「気持ちを理解してくれる相手」に信頼を寄せるものです。犬は言葉で気持ちを伝えることができないため、飼い主が愛犬の尻尾や耳の様子、表情、鳴き方、姿勢などから気持ちを読み取ってあげましょう。

例えば、愛犬が尻尾を下げ、耳を後ろに寝かせ、低い姿勢を取っているときは、不安を感じています。そんなときは、不安の原因を特定し、その原因から遠ざけたり、優しく声をかけたりして、不安を和らげてあげましょう。

このように愛犬の気持ちを理解し、その気持ちに寄り添うという積み重ねは、やがて大きな信頼へとつながっていきます。

4.積極的に褒める

犬は飼い主に褒められると喜びを感じ、「また褒められたい!」とやる気が出ます。また、よい行動を見逃さずにしっかりと褒めてくれる飼い主を信頼するようにもなります。

一方、叱られてばかりだとやる気をなくすだけでなく、飼い主に対して不安や恐怖を感じ、信頼を損なう恐れがあります。

つい愛犬のよくない行動にばかり目がいきがちですが、よい行動に目を向け、叱ることよりも褒めることを意識しましょう。オスワリやトイレでの排泄など、「できて当たり前」になっていることも、積極的に褒めてあげてください。

5.楽しい時間を共有する

愛犬と楽しい時間を共有することは、絆や信頼を深めることにつながります。毎日の散歩はもちろん、一緒に遊んだりお出かけをしたりして、楽しい時間をたくさん過ごしましょう。

散歩は、たまにコースを変えたり、いつものコースを逆回りしたりすると、愛犬をワクワクさせることができます。また遊びは、犬それぞれ好みが異なるため、愛犬の好みに合った遊びをして喜ばせてあげましょう。

お出かけは、愛犬が楽しめる場所を選んであげてください。広い公園をのんびりと歩くのが好きな子もいれば、山をアクティブに駆け回るのが好きな子もいます。

散歩も遊びもお出かけも、愛犬だけでなく、飼い主も心から楽しむことが大切です。

まとめ

見つめ合ってお手をするジャックラッセルテリア

昔は一般的だった「犬は家族に順位付けをする」という説は、現在は間違いとされています。愛犬との間に必要なのは、上下関係や主従関係ではなく、信頼関係です。

愛犬と信頼関係を築くためには、一貫性を持って接する、安心感を与えるといったことを日々積み重ね、愛犬からの信頼を得ていくことが大切です。焦らずに少しずつ愛犬からの信頼を得て、揺るぎない信頼関係を築きましょう。

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