犬が散歩の気分じゃないと思っているサイン

犬は、散歩に行きたくない時に、それを飼い主さんに伝えようとします。犬によって見せるサインは異なりますが、多くの犬がよく見せるサインをご紹介します。
1.逃げ隠れする
散歩が嫌いな犬や、たまたま「今は散歩の気分じゃない」という時、飼い主さんの様子から散歩に出かけようとしていることを察知すると、犬は飼い主さんの視界から外れ、ハウスや家具の裏などに隠れたり、逃げようとすることが多いです。
2.座り込んで動かない
「今は散歩に行きたくありません」という意思表示として、座り込んで動かなくなる犬もいます。飼い主さんが散歩へ行く準備を始めたのを見て、室内で座り込んでしまうケースが多いですが、中には外に出た途端に座り込んで動かなくなる場合もあります。
3.吠えて抵抗する
逃げる、隠れる、動かなくなるといった受け身的な意思表示ではなく、準備をしたり、リードやハーネスをつけようとした飼い主さんに向かって、訴えるような強い吠え声で「行きたくない」と意思を表明する犬もいます。
4.リードやハーネス等の装着を嫌がる
散歩ではなく、散歩時に身につけるリードやハーネス、首輪等に嫌悪感を持っているケースもあります。その場合、リードやハーネス等を手に取って近づいたタイミングで、逃げる・隠れる・吠えるといったサインを見せたり、装着を拒もうと身をよじったりすることがあります。
5.散歩の途中で座り込んで動かなくなる
散歩には出るものの、途中で座り込んで動かなくなったり、しっぽを下げてトボトボとした歩き方になったりするケースもあります。その場合は、今の愛犬の健康状態では、そこまでが体力の限界だという可能性も考えてあげる必要があるでしょう。
犬が散歩に行きたがらない主な理由

愛犬の「行きたくない」サインを察知したら、様子や周囲の状況から、嫌がる原因を探り出し、適切に対処することが大切です。
体調
いつも喜んで散歩に行くのに、突然嫌がるようになった場合、「体調不良」が原因であることも多いです。いつもとは異なる歩き方をする、食欲不振、元気消失、下痢、嘔吐など、体調不良の症状が出ていないかを確認し、異常を感じたら早めに診察を受けましょう。
加齢や肥満で関節痛や体力低下、心肺機能の低下を招き、歩くのが辛くなっている可能性もあります。散歩をやめるのではなく、無理のない範囲で散歩や体を動かす機会を与え、筋力維持や適正体重への回復を目指しましょう。獣医師と相談しながら対処することが大切です。
心理
生後3〜4週齢の社会化期の間に、さまざまな刺激(音・ニオイ・人・動物等)に対する適応力を身につけることで、社会生活にうまく適応できるようになります(社会化)。社会化不足の犬は、不慣れな外の環境に恐怖を感じ、散歩嫌いになることが多いです。
また、過去の強い恐怖体験がトラウマになることがあります。特定の場所や時間帯を嫌がる場合は、その場所で怖いことがあった、その時間帯にすれ違う下校中の小学生が苦手だ等のトラウマがあるのかもしれません。
犬がしっぽを股の間に挟む、耳を後ろに倒す、震える、頻繁に鼻先を舐める等の行動(カーミングシグナル)を見せる時は、不安やストレスを感じています。散歩の前後や途中でこのサインに気付いたら、不安やストレスの原因を探り、取り除いてあげましょう。
他にも、「散歩量が足りずに欲求不満が溜まっている」とか「散歩自体が楽しくない」という理由も考えられます。
環境
外気温や路面温度が極端に高くなる・低くなる時間帯や、悪天候も犬が散歩を嫌がる原因の一つです。この場合は、ノーズワークや引っ張りっこ等、代替となる室内ゲームを考えましょう。
また、リード・ハーネス・首輪などの、散歩の際に身につけさせる用具に嫌悪感を持っている場合もあります。愛犬の成長や健康状態に合わせた適合サイズの用具や皮膚に合った素材を選ぶなどで、嫌がる原因を取り除きましょう。
愛犬の散歩への意欲を引き出すためにできること

散歩を楽しい時間にする
一般的に犬は、散歩で普段得られないさまざまな刺激を楽しみます。しかし、いつも同じ時間帯に同じコースを、飼い主さんとのコミュニケーションもほとんどなく、ただ黙々と歩くだけだったらどうでしょう。散歩が楽しくなくなってもおかしくありません。
散歩の時間やコースを適宜変更する、愛犬の気が済むまで草むらなどのニオイを嗅がせたり探索行動をやらせる、頻繁にアイコンタクトを取り声をかける、公園などでトリックの練習をするなど、散歩が楽しくなる工夫をたくさん盛り込みましょう。
そして何より大切なことは、飼い主さんご自身が愛犬との散歩を心から楽しむことです。その気持ちは愛犬にも伝わり、愛犬にも楽しい散歩になるはずです。
段階的に散歩に慣らしていく
社会化不足等で外を怖がる場合は、散歩が楽しいものだと理解してもらえるよう、少しずつ外の環境に慣らすよう、段階的に散歩の練習を行いましょう。外に出られる、家の周辺の静かな場所をほんの数分だけ歩くといったところから始めます。
愛犬の様子を見ながら、一つの課題がクリアできたらすぐに褒めることを繰り返し、少しずつ外にいられる時間や歩ける距離を伸ばしていきます。小さな成功体験を積み重ねることで、犬も徐々に自信を持って散歩ができるようになっていくでしょう。
トラウマのあるコースを外す
トラウマがある場合は、嫌な体験をした場所や思い出すような状況を避け、散歩に対する嫌悪感をなくしてあげましょう。
まとめ

犬が「今は散歩の気分じゃない」と訴える場合、単なるわがままではなく、何かしらの理由があることがほとんどです。愛犬からのサインを察知したら、散歩を嫌がる理由を見極め、適切な改善策を取りましょう。愛犬に楽しく散歩させることで、心身の健康を育み、飼い主さんとの信頼関係も強化できるでしょう。



