犬が体をぐーっと伸ばす心理4選

犬が体を伸ばす仕草には、実はさまざまな意味があります。寝起きのストレッチや遊びへの誘い、緊張をほぐすサインなど、状況や表情、尻尾の動きとあわせて観察することで、愛犬の気持ちを読み取ることができます。ここでは、犬が体を伸ばす心理を4つ紹介します。
1. 体を伸ばしたい(ストレッチ)
寝起きや長時間同じ姿勢でいた後に体を伸ばすのは、筋肉をほぐして血流を促すための純粋なストレッチです。硬くなった筋肉や関節を動かし、すぐに活動できる状態に整えるために行われます。
例えば、寝床から起きた直後に前足を低く下げて背中を反らせたり、片足ずつ後ろに伸ばしたりする様子が見られます。人間も朝起きて伸びをすることがありますが、犬の場合もまったく同じ理由でおこなっていると考えて良いでしょう。
2. 遊びへの誘い
前足を床につけてお尻を高く上げるポーズは「いっしょに遊ぼう!」というお誘いのサインです。「プレイバウ」と呼ばれ、友好や遊びの意思表示とされています。
プレイバウをするときの犬は、リラックスした表情で尻尾を振ったり、楽しそうに吠えたりするのが特徴です。体全体を低く構えていることで「遊びに移行する準備は万端だよ」と言っているようにも見えます。
この仕草を見かけたら、少しの時間でも構いません。おもちゃを投げたり、追いかけっこをしたりして、愛犬の誘いに応えてあげましょう。
3. 緊張・不安を和らげる
不慣れな場所や見知らぬ人が近くにいると、犬が体をぐーんと伸ばすことがあります。これは、緊張や不安を和らげるための「転位行動」のひとつです。
前足や後ろ足をしっかり伸ばしながら背中を反らす動作には「自分を落ち着かせたい」「敵意はないことを伝えたい」という心理が込められています。見かけは普通のストレッチのようですが、状況や表情とあわせて見ることで意味がわかります。
愛犬がこのサインを出していたら、無理に近づかず、優しく声をかけて安心できる場所に移動させてあげましょう。
4. 警戒心を持っている
姿勢を低くして体を伸ばしながら視線を一点に凝視している場合は、相手を警戒して様子をうかがっている状態です。筋肉を緊張させて、攻撃や逃走にすぐ対応できる準備を整えています。
例えば、散歩中に遠くから知らない犬がやってくると、静止したまま低く伸びをすることがあります。遊びの誘いとは異なり、尻尾が垂れていたり、逆にピンと立って動かなかったりするのが特徴です。
まわりに対して警戒している状態ですから、不用意に近づくとトラブルにつながる恐れがあります。飼い主さんは視線の先を確認し、対象物から十分な距離を取って落ち着くのを待ちましょう。
犬が体を伸ばすときは注意が必要なケースも

犬が体をぐーっと伸ばす際の心理についてお話してきましたが、中には単なる伸びではなく、注意が必要な場合もあります。
犬が前足を床に伸ばして頭を下げ、お尻を高く上げる「祈りの姿勢」を何度も繰り返したり、お腹を床につけずに体を伸ばし続けたりする場合は、急性膵炎や胃捻転、異物誤飲による腹膜炎などが考えられます。
生理的なストレッチとの違いは、一度で終わらずに繰り返すこと、震え・呼吸の乱れ・嘔吐などを伴う点です。
犬が祈りのポーズを見せたら、命に関わる場合も少なくありません。速やかに動物病院を受診してください。
まとめ

犬が体を伸ばす仕草には、リラックスしているときや遊びに誘っているとき、気持ちを落ち着かせたいときなど、さまざまな意味があります。
一方で、一見すると同じように見える伸びでも、祈るような姿勢を何度も繰り返す場合は注意が必要です。いつもの「ぐーっ」とした伸びとは異なり、体の不調を訴えている可能性も考えられます。
日頃から愛犬の様子をよく観察し、いつもと違う変化に早めに気づけるようにしましょう。



