犬に『人間の食べ物を与えてはいけない』理由5選

食べ物の中には犬に与えても問題のない食べ物も多く存在します。しかし、与えすぎてしまうと健康に悪影響を及ぼすこともあるため、積極的に与えることは推奨されていません。
では、なぜ犬に人間の食べ物を与えてはいけないと言われているのでしょう。その理由を紹介します。
1.中毒症状を引き起こす成分が含まれている可能性
人間の食べ物の中には、犬が食べてしまうと中毒症状を引き起こすものがあります。例えば、代表的な食べ物を挙げるならば、チョコレートやネギ類が有名です。
他にもぶどうやキシリトール成分が含まれている食品、カフェインやアルコールが含まれている食品は、食べてしまうと腎不全や痙攣、神経麻痺、昏睡などの重篤な症状を引き起こすケースが報告されています。
2.カロリーや脂肪分が多く肥満リスクが上がる

人間の食べ物は、犬にとってカロリーが高く、脂肪分も多いものが大半です。そのため、少量でも食べてしまうと1日のカロリー・脂肪分摂取量をオーバーしてしまうことも珍しくありません。
カロリーの高いものを食べたり脂肪分の多い食べ物を摂取したりすると、犬が肥満になるリスクが高まります。肥満はさまざまな生活習慣病を引き起こすので、寿命を縮める原因になってしまうこともあり注意が必要です。
3.塩分糖分の過剰摂取により健康被害を招く恐れ
人間が食べる食べ物は味が濃く美味しいものばかり!しかし、それは調味料などが使われているためです。調味料に含まれる塩分や糖分は、犬にとって過剰摂取になりうる量なので、口にしてしまうと内臓機能に障害を引き起こすこともあります。
また、塩分や糖分の多い食べ物の味を知ってしまうと、ドッグフードを食べなくなってしまい、栄養が偏ってしまう恐れも危惧されるでしょう。
4.消化不良を引き起こす可能性がある

犬にとって人間の食べ物には消化しにくい食材がたくさん使われています。そのため、食べてしまうと消化不良を引き起こし、嘔吐や下痢、腹痛といった症状を引き起こすことも少なくありません。
嘔吐や下痢が続けば脱水症状に陥りやすいですし、胃腸に重篤な症状(胃捻転や腸閉塞など)を引き起こす恐れもあるので大変危険です。
5.しつけの面で悪影響を及ぼす恐れがある
先ほど軽く触れましたが、犬に人間の食べ物を与えることで起こりうるリスクは健康被害だけではありません。しつけの面にも悪影響を及ぼします。
人間の食べ物は味が濃いので、ドッグフードを食べなくなったり、「ドッグフードじゃなくて、そっちがいい!」とわがままになり、問題行動が増える原因になることも懸念されます。
犬が人間の食べ物を誤食したときの危険な症状とは

犬が人間の食べ物を誤食したとき、以下のような症状が現れた場合は緊急性の高い状態だと判断し、速やかに動物病院へ連れて行ってください。
- 食欲不振や元気消失(※誤食の疑いがある場合は、数日も様子を見てはいけません。即座に受診してください)
- 嘔吐や下痢(※一度でも症状が出たら、中毒や急性膵炎のリスクがあるため緊急性が高いです)
- 呼吸が荒く、呼吸困難に陥っている
- 痙攣を起こしている
- チアノーゼ(舌や歯茎が青紫色に変色)を起こしている
- 歩いたり立ちあがろうとするとふらつく
上記のような症状の他にも、普段と違う様子を見せたときは、中毒症状の危険があります。愛犬の命を守るためにも、かかりつけの動物病院に連れて行き、何をいつどのくらい食べたのかを獣医師に伝えてください。
まとめ

犬に人間の食べ物を与えてしまうと、さまざまなリスクが懸念されます。基本は総合栄養食であるドッグフードや犬用のおやつを与え、人間が食べる食材は、たまの贅沢に少量のみ、健康に問題のないものを与える程度にとどめましょう。



