乾燥による犬への悪影響

1.皮膚が乾燥してフケが出る
空気が乾燥すると犬の皮膚も乾燥し、水分が奪われることでフケが出たり、皮膚が赤くなったりし、バリア機能も低下してしまうことがあります。
シャンプーをするときは、敏感肌用のシャンプーや保湿力の高いシャンプーを使うのがおすすめです。あまりにも乾燥がひどいときは、犬用の保湿剤も活用されるとよいかと思います。
2.かゆみによって皮膚を掻いてしまう
空気の乾燥によって皮膚が乾燥すると、痒みが伴うことがよくあります。犬にとっては非常に不快なことであるため、皮膚を掻いてしまったり、舐め続けてしまったりすることがあります。
犬が皮膚を掻きすぎたり舐めすぎたりすると、皮膚に傷ができたり炎症が起きたりし、皮膚病や感染症の原因にもなってしまうことがあるため要注意です。
異様なほどかゆがっていることがあれば、なるべく早くかかりつけの獣医師に相談しましょう。
3.肉球や鼻がひび割れてしまう

空気が乾燥すると、犬の肉球や鼻も乾燥し、ひび割れてしまうことがあります。ひび割れると、ひどい痛みが伴うことがあるため、お散歩を嫌がるようになってしまうことがあります。
無理に歩かせると、肉球から出血が見られることもあります。また、外を歩いているとき、ひび割れてしまった部分から細菌が侵入し、化膿してしまうこともあります。
ひび割れてしまってからでは、保湿剤を使っても治りにくいです。むしろ悪化させてしまうことがあります。
愛犬の肉球や鼻が乾燥によってひび割れてしまったときは、無理にお散歩はさせず、すぐに動物病院で適切な治療を受けるようにしましょう。
4.呼吸器に大きな負担がかかる
空気が乾燥すると、犬の呼吸器に大きな負担がかかります。喉や気管の粘膜を刺激するためです。健康に問題のない犬であっても、咳などの症状が出ることがあります。
短頭種である場合では、咳が出ること以外にも、呼吸が荒くなったり、暑くないのにパンティングをしたりすることがあります。
また、「気管虚脱」という持病がある犬の場合では、とくに症状が出やすく、急に悪化してしまうことがあります。軽い咳であっても、すぐにかかりつけの獣医師に相談しましょう。
また、室内の湿度は50%程度に管理し、乾燥のしすぎを予防し、犬の呼吸器への負担を軽減するようにしましょう。
5.静電気が起きやすくなる
空気が乾燥すると静電気が起きやすく、犬の被毛にも帯電します。ブラッシングをしているとき、バチバチッと音が鳴り、犬が驚いたり怖がったりし、パニックになってしまうことがあります。
また、防寒服を着脱するときにも静電気が起こりやすいため、犬が防寒服の着脱を極端に嫌がるようになってしまうことがあります。
乾燥する時期にすべき対策

乾燥を防ぐため、室内の湿度を50%程度に保ちましょう。加湿器を使用したくないときは、濡れたタオルを室内に干しておくとよいでしょう。
愛犬の被毛・皮膚・肉球にも保湿ケアをしましょう。市販の保湿剤でも構いませんし、かかりつけの獣医師に相談して処方してもらうこともできます。
ブラッシング前には、保湿スプレーを使用することで、静電気の発生を防ぐことができます。
暖房は室内の空気や犬の皮膚を過度に乾燥させてしまうことがあります。室内の温度を23℃程度に保つことができれば十分です。他に暖かいベッドやブランケットを用意してあげましょう。
まとめ

乾燥による犬への悪影響を5つ解説しました。
- 皮膚が乾燥してフケが出る
- かゆみによって皮膚を掻いてしまう
- 肉球や鼻がひび割れてしまう
- 呼吸器に大きな負担がかかる
- 静電気が起きやすくなる
適切な食事を与え、バランスよく栄養補給をし、室内の温度と湿度を管理すること、皮膚の保湿をすることで、愛犬の健康を守るようにしましょう。



