犬の『高齢化を遅らせる』ためにできること3つ シニア期を迎えた愛犬がみせる行動まで

犬の『高齢化を遅らせる』ためにできること3つ シニア期を迎えた愛犬がみせる行動まで

愛犬の高齢化を遅らせたいと思うのは、飼い主さんとして当然の願いでしょう。この記事では、シニア期に入った犬が見せる行動やそのときにすべきことを紹介するので、ぜひ参考にしてください。

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記事の監修

大阪府立大学生命環境科学部獣医学科卒業。その後、約10年に渡り臨床獣医師として動物病院に勤務。予防医療、行動学、老犬の介護問題に興味を持っています。正しい知識と情報を多くの方に伝えたいという思いからWEBライターとして動物関係の記事を執筆しています。

犬の高齢化を遅らせるためにできること3つ

散歩をしているEコッカー

1.年齢に合わせた運動をさせる

犬が年齢を重ねると、すぐに疲れた様子を見せたり動きが鈍くなったりします。

そんな愛犬を見て、散歩をやめてしまったり運動を控えるようになったりする飼い主さんもいますが、シニア犬にとっても運動は必要なものです。

体を動かさなくなるとますます体力や筋力が低下してしまい、体の高齢化が加速していきます。

ジャンプやダッシュのような関節や心肺機能に大きな負担がかかる動きは避けながら、散歩などはきちんと続けていきましょう。

また、外に出ることで土や草の感触を楽しんだり、様々な音・匂いによって刺激を受けたりすることは精神面にとって非常に大切なものです。

精神的な刺激を感じることで、気持ちが安定したり認知症の発症・進行を遅らせたりできると考えられています。

自分の足で歩けるうちは無理のない範囲で運動をさせて、状況によってはドッグカートやスリングなどを利用して外の空気を感じさせてあげましょう。

2.シニア用の食事を与える

犬の体は加齢とともに変化するため、体に必要な栄養素や消化能力に変化が見られます。

一般的には筋肉を維持するための良質なたんぱく質や抗酸化力を高めるビタミンC・E、関節をサポートするグルコサミン・コンドロイチンなどを多く必要とします。

また、消化能力が低下するため、消化吸収しやすい状態で食事を与えることも大切です。

シニア期に入ると口腔内の状態も変わって、歯や歯茎が弱っていて硬いものを噛みにくくなることもあります。

愛犬の体をしっかりと把握して、負担が少ない状態で食事ができるように、サポートしてあげるようにしましょう。

3.こまめにボディケアをする

犬の高齢化によるトラブルを予防するためには、適切な健康管理が必要です。

定期的に動物病院での健康診断を受けることはとても重要ですが、それと同じように大切なのは家庭でのこまめな観察とケアです。

愛犬のちょっとした異変や変化に気が付けるのは、いつもそばにいる飼い主さんです。

特に、体を直接触れることで皮膚や被毛、口腔内、耳などの状態をしっかりとチェックできます。そこで少しでもおかしいと感じることがあれば、動物病院に相談してみてください。

また、体をなでたりマッサージをしたりすると、血行やリンパが促進されて代謝がよくなるため、高齢化を防ぐことにも役立つでしょう。

さらに、大好きな飼い主さんとのスキンシップは、犬のストレスを軽減して免疫を高めることにもつながります。

犬の高齢化を遅くしたり心身を安定させたりするために、こまめなボディケアを意識してみてください。

シニア期の犬が見せる行動

あくびをしているレトリバー

小型犬は7~8歳頃、大型犬は5~6歳頃から「シニア期」に入るとされています。

もちろんシニア期に入ったからといって、すぐに体が衰えてしまうというわけではありませんが、その頃から少しずつ体に変化があらわれると考えておきましょう。

具体的には、シニア期の犬には以下のような行動が見られることが多くあります。

  • 動き出しや歩くスピードが遅くなる
  • 寝ている時間が長くなる
  • 段差や階段の前で躊躇する
  • 名前を呼んでも反応しない
  • 家具や壁などにぶつかる
  • 飼い主さんに甘えることが増える
  • トイレを失敗する
  • 部屋の中での徘徊、夜鳴きをする

年齢を重ねると、体力や筋力が衰えるだけでなく視覚や聴覚、認知機能にも低下が見られます。そうした影響で体の動きや反応が鈍くなり、行動にも様々な変化が起こるようになります。

しかし、愛犬の状態に合わせて生活環境を整え、適切な対応をすることでトラブルや認知症の進行を防ぐことができます。

まとめ

見つめ合う黒ラブと犬

犬の平均寿命が伸びている今、「シニア」として過ごす時間も長くなっています。

シニア期の犬が楽しく快適に生活するためには、飼い主さんの日頃の関わり方や年齢に合わせたケアがとても大切なポイントになります。

そのためにも、愛犬が見せるサインをしっかり見て、心と体の状態を把握してあげましょう。

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