飼い主から『愛情をたくさん受けている犬』の特徴6選 判断する方法や愛の伝え方まで

飼い主から『愛情をたくさん受けている犬』の特徴6選 判断する方法や愛の伝え方まで

愛されている犬には共通する行動や見た目の特徴があります。本記事では、それらのサインを具体的に紹介し、愛されているか判断する方法を解説していきます。さらに、愛犬がもっと幸せになるための愛情の伝え方についてもまとめました。

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記事の監修

2009年麻布大学獣医学部獣医学科を卒業。
2015年から横浜市内で妻と動物病院を営み、犬、猫、エキゾチックアニマルの診療を行なっています。
2024年現在、犬10頭、猫3頭、多数の爬虫類と暮らしています。
愛犬家、愛猫家として飼い主様に寄り添った診療を心がけています。
内科(循環器、内分泌など)、歯科、産科に力を入れています。

飼い主から「愛情をたくさん受けている犬」の特徴6選

女性と二匹の犬

1.リラックスしている

愛情をたっぷりと受けている犬は、生活空間や飼い主のそばで極めてリラックスした状態を見せます。これは、彼らが環境や状況に脅威や不安を感じていないことの証拠です。

具体的には、寝ている時に体の力を抜いて仰向けになったり、横向きになって手足を投げ出したりする姿勢をよく見せます。また、呼吸が穏やかで、急な物音にも過度に驚くことなく、すぐに落ち着きを取り戻せる精神的な安定性を持っています。

このような犬は、飼い主がいることで「安全が保証されている」という強い信頼感を持っており、常に緊張状態にある犬とは異なり、体全体の筋肉がゆるんでいるため、ストレスホルモンの分泌も抑えられ、心身ともに健康を保ちやすい状態になるのです。

2.穏やかな表情をしている

愛情を注がれている犬は、見るからに穏やかで幸福感に満ちた表情をしています。これは、不安や恐怖からくる警戒心がないため、顔の筋肉が緩み、目が優しく開いている状態です。

特に、口角がわずかに上がっていたり、舌が少し覗いていたりする「犬の笑顔」と呼ばれる表情を頻繁に見せます。また、耳はリラックスして横向きまたは後ろ向きになりがちで、周囲に対して威嚇するようなピンと立った状態には滅多になりません。

飼い主が話しかけたり、優しく触れたりする際に見せる、柔らかく安心しきった目は、日々感じる喜びと深い満足感を映し出しており、精神的な安定と飼い主への絶対的な信頼関係の強さを物語っています。

3.アイコンタクトやスキンシップを積極的にする

愛情をたくさん受けて育った犬は、飼い主とのコミュニケーションを自ら求めます。特に、目を見てくるアイコンタクトは「信頼と愛着」のサインであり、不安や警戒心から目を逸らす犬とは対照的です。

飼い主からの呼びかけに対して、嬉しそうに目を合わせ、アイコンタクトが持続することで、幸福感をもたらすオキシトシンというホルモンが、犬と飼い主の双方で分泌されることがわかっています。

また、自ら飼い主の体に寄り添ったり、そっと頭を乗せたりするなど、スキンシップを求める行動も頻繁に見られます。これは、飼い主の温もりや匂いから安心感を得たいという欲求の表れです。

4.落ち着いている

愛情に満たされた犬は、精神的に安定しているため、過剰な興奮や分離不安、無駄吠えといった問題行動が少ないのが特徴です。新しい環境や来客に対しても、必要以上に吠え続けたり、パニックになったりすることなく、飼い主の指示や存在によって落ち着きを保つことができます。

これは、日々の適切な関わりとトレーニングを通じて、「飼い主は自分を見捨てない」「何かあっても守ってくれる」という確信を持っているからです。そのため、飼い主が一時的にいなくなったとしても、すぐに破壊行動に走ったり、鳴き続けたりすることなく、静かに待つことができます。

感情のコントロールが効いており、状況に応じた適切な反応を示すことができるのは、満たされた愛情が土台となっているからです。

5.活発で好奇心旺盛

愛情を受けている犬は、その精神的な安定性から、外の世界や新しい刺激に対して健全な好奇心を示すことができます。不安や恐怖に縛られていないため、散歩中に積極的に匂いを嗅いだり、おもちゃで遊ぶことを心から楽しんだり、新しい場所や人にも比較的スムーズに適応できます。

これは、愛犬が「探索して失敗しても大丈夫」という安心感を飼い主との関係の中で学んでいるからです。特に、飼い主と一緒に遊ぶ時間やトレーニングの時間は、犬にとって世界を広げる機会となり、生きる意欲と喜びを最大限に表現します。

この活発さは単なる運動量ではなく、精神的な健康と満たされた生活の質の高さを反映したものです。

6.健康的

深い愛情と適切なケアを受けている犬は、一般的に肉体的な健康状態も良好です。精神的なストレスが少ないため、ストレスに係わる体調不良を起こしにくく、免疫力も高いです。

被毛は艶があり、適度な運動とバランスの取れた食事によって理想的な体型を維持しています。また、食欲が旺盛で、睡眠の質も高いことが特徴です。安心して眠れる環境と愛情深い接し方は、彼らの自律神経系を整え、質の高い休息を可能にします。

愛情は精神的な要素に留まらず、適切な健康管理と合わさることで、犬の身体的な健康と長寿に大きく貢献する重要な要素となります。

犬が愛情を感じているか判断する方法

笑顔の犬

愛犬が飼い主からの愛情を十分に感じているかどうかは、「犬の安心感と満足度の高さ」を示す行動を総合的に観察することで判断できます。最もわかりやすいのは、「体のリラックスサイン」です。

愛犬が飼い主のそばで体の力を抜き、お腹を見せる体勢で寝る、または目の周りの筋肉が緩んで優しい目つきをしている時は、極めて安心している証拠です。

次に、「行動の安定性」をチェックします。飼い主が外出する際の分離不安の度合いが低く、無駄吠えや破壊行動がない、留守番後も過剰に興奮せず冷静に迎えられるなら、信頼関係が構築されています。

また、「自発的なコミュニケーション」の頻度も重要です。自分から頭を擦り付けたり、手や足に触れたり、飼い主の顔を舐めたりする行動は、愛情と安全を求めているサインです。

これらの行動が日々安定して見られることは、犬が現在の生活と飼い主との関係に深い満足感を抱き、十分な愛情を感じている明確な判断基準となります。

愛犬に愛情を伝えるためにできること

男性と犬

愛犬に愛情を伝えるためには、単に食事やおやつを与えるだけでなく、「犬の言語とニーズに合わせたコミュニケーション」を意識することが重要です。最も効果的なのは、「質の高いスキンシップとアイコンタクト」です。

愛犬がリラックスしている時に、優しく声をかけながら胸や耳の付け根などを撫でることは、オキシトシンの分泌を促し、絆を深めます。また、犬が名前を呼ばれた時や指示を聞いた時に、穏やかに目を見て優しく微笑むアイコンタクトは、「あなたのことが大切だよ」というメッセージを伝えることができるでしょう。

さらに、「犬が心から楽しめる遊びや活動の時間」を確保することも大切です。散歩中に自由に匂いを嗅がせる時間や、知的な刺激を与えるノーズワーク、愛犬が好きなボール遊びなどを通じて、犬の満足感を高めます。

日々の生活の中で、一貫したルールとルーティンを守り、予測可能な環境を作ることは、犬に安心感を与え、それが愛情として伝わるのです。

まとめ

女性の顔を舐める犬

飼い主から愛情を注がれている犬は、心身ともに満たされ、安定した状態にあります。リラックスした穏やかな表情、自ら求めるアイコンタクトとスキンシップ、そして落ち着きと活発さを両立した行動は、深い信頼と安心感の証です。

この関係は、日々の質の高い関わりと、犬の気持ちを理解した愛情深い接し方によって築かれます。愛犬の行動からサインを読み取り、犬が理解できる形で愛情を伝え続けることで、私たちと愛犬は揺るぎない絆で結ばれ、互いに幸せな生活を送ることができるでしょう。

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