夜に犬の散歩をするときの「タブー行為」5選

1.無灯火での散歩
夜間の散歩でライトや懐中電灯を持たずに歩くのは極めて危険な行為です。夜道では、犬だけでなく飼い主自身の姿も周囲から見えにくくなります。
対向する車や自転車、他の歩行者は、あなたと愛犬の存在に気づくのが遅れ、衝突事故につながるリスクが大幅に高まります。特に、黒っぽい毛色の犬は暗闇に溶け込みやすく、視認性がさらに低下するので注意しましょう。
路面の段差や障害物も確認しにくくなり、転倒や怪我の原因にもなりかねません。愛犬の安全と周囲への配慮のためにも、必ず明るく照らせる光源を携帯し、前方を照らしながら散歩するようにしてください。
2.リードを短く持たず、自由に歩かせる
リードを長く持ちすぎたり、愛犬の好き放題に歩かせたりするのは、夜間において非常に危険です。昼間と比べて視界が悪く、急な事態への対応が遅れる可能性が高まります。
例えば、突然の車の接近や、不意に現れた他の犬や猫、不審な人物に対して、すぐに愛犬の動きを制止し、安全な場所へ誘導できなくなります。また、愛犬が路肩の危険なものを拾い食いしたり、急に道路に飛び出したりするリスクも高まります。
愛犬の命を守るためには、リードは常に短く持ち、犬の動きを即座に制御できる状態を保つことが、夜の散歩の鉄則です。
3.反射材や光るアイテムを一切使用しない
反射材やLEDライトなどの光るアイテムを愛犬に装着しないことは、夜間の安全性を著しく損ないます。これらのアイテムは、車のライトなどが当たると光を反射・発光し、遠くからでも犬の存在をドライバーや歩行者に知らせるための重要な安全装備です。
無灯火の車や自転車、あるいは突然の事態で光源を失った場合でも、これらのアイテムがあれば愛犬の位置を特定しやすくなります。
愛犬が暗闇に紛れて見えなくなってしまうのを防ぎ、交通事故を未然に防ぐためにも、愛犬の首輪やリード、ハーネスには必ず視認性を高める工夫を施すようにしましょう。
4.スマホを見ながらの「ながら散歩」
スマートフォンを操作しながらの「ながら散歩」は、周囲への注意散漫を引き起こし、夜の散歩の危険度を一気に高めます。画面に集中してしまうことで、愛犬のわずかな変化や、周囲の異変(車の接近音、不審な物音、他の動物の気配など)を察知するのが遅れます。
夜間は特に視覚情報が限られるため、聴覚や第六感への依存度が高まりますが、スマホ操作はその機能を麻痺させてしまうのです。危険を瞬時に察知し、愛犬を安全な場所に引き寄せるための反応時間が致命的に遅れてしまいます。
愛犬の命を守るため、散歩中はスマホの使用を控え、五感を研ぎ澄まして愛犬と周囲の状況に集中することが求められます。
5.人通りのない暗すぎる道を選ぶ
人通りが少なく、街灯もまばらな暗すぎる道を散歩ルートに選ぶのは、愛犬と飼い主双方にとって防犯上・安全上のリスクが非常に高い行為です。人目がない場所では、不審者との遭遇や、ひったくり・強盗などの犯罪に巻き込まれるリスクが高まります。
また、暗い道は路面の状況(穴、ガラス片、危険なゴミなど)を確認しにくく、愛犬が怪我をする可能性もあります。さらに、もしもの緊急事態が発生した場合でも、助けを求められる人がいないため、対応が困難です。
夜の散歩では、多少遠回りになっても明るく人通りのある道を選び、安全を最優先にするようにしましょう。
愛犬の命を守るために飼い主がすべき行動と対策

夜の散歩では、「愛犬の存在を知らせること」と「飼い主が常に状況を制御できること」が命綱となります。まず、愛犬の首輪・リードにはLEDライトや反射材を必ず装着し、飼い主自身も白や蛍光色などの明るい服装で視認性を高めましょう。
散歩中は懐中電灯で前方と愛犬の足元を照らし、安全を確認します。リードは犬の動きを即座に制御できるよう短く持ち、危険を察知したらすぐに愛犬を引き寄せられるように常に周囲に集中するようにしてください。
防犯と安全のため、明るく人通りの多い道を選び、ながらスマホは絶対に避けましょう。これらの対策を徹底することで、夜間のリスクを最小限に抑えられます。
まとめ

夜間の犬の散歩は、昼間にはない静けさや涼しさといったメリットがありますが、同時に視界の悪化、交通事故、防犯といった複数の危険が潜んでいます。
愛犬の命と飼い主自身の安全を守るためには、絶対にしてはいけない「タブー行為」を深く理解し、それらを回避するための具体的な安全対策を講じる必要があります。
視認性の確保と愛犬の確実な制御、そして周囲への絶え間ない注意は、夜の散歩における飼い主の最低限の責任です。
これらの行動を習慣化することで、愛犬との夜の散歩を安全で楽しいひとときに変えることができるでしょう。



