犬が『高い所』に乗ろうとする4つの心理

犬は本来、高い場所が苦手な動物です。病院の診察台や抱っこに固まってしまうワンコも多いでしょう。にもかかわらず、ソファやベッド、テーブルの上が好きで乗ろうとする犬も案外多いようです。
犬が『高い所』に乗ろうとする心理と好みやすい理由をご紹介します。愛犬に当てはまる項目はないかチェックしてみてください。
1.周囲の安全確認
その昔、犬が群れで暮らしていたころ、崖や岩の上など高い場所から外敵の有無を確認していました。そしてその習性は現代の犬たちにも残っています。高い場所が苦手な一方で本能には抗えず、高所から周囲を監視し、安心感を得ようとしているのです。
また、大切な仲間である家族を高い所から見守ることで状況を確認しているとも考えられます。何かあったときにすぐに動き出せるようにしてくれていると思うと、大変心強いものですね。
2.居心地が良い
犬は「居心地の良さ」から高い場所に乗る場合もあります。毛布やクッションなどふかふかした素材を好む犬は多いですよね。ソファやベッドはまさにうってつけです。
さらにこれからの寒くなる季節には、フローリングなどの冷たく固い場所よりも、暖かいソファやベッドを好むようになるでしょう。自分の体温を下げないようにするための工夫ともいえます。
3.飼い主の近くにいたい
犬が高い所に乗りたがる理由のひとつとして「飼い主の近くにいたい」ということが考えられます。ソファやベッドで飼い主さんが寛いでいたり寝ていると、犬自身もご主人様のそばに行きたいと思うのでしょう。
さらに「飼い主の匂いに包まれたい」という理由もあるはずです。嗅覚が優れている犬は、匂いに敏感に反応します。そして大好きな人の匂いは犬にとってこれ以上ないほどの安心材料です。飼い主さんの匂いに包まれることは犬にとって至福のため、日頃使うソファやベッドの毛布が好きなのでしょう。
4.興味を引くものがある
単純に高い所に犬の興味を引くものがある場合もあります。ソファやベッドではなく、テーブルやイスの上に乗りたがる場合は、この可能性が高いのかもしれません。
テーブルの上に食べ物や飲み物を置きっぱなしにしていませんか?「美味しそうだなぁ」「良い匂いがするなぁ」と興味を引かれて乗ってしまうことがあります。テーブルの上にはなるべく物は置かず、誤飲のリスクは排除しましょう。
配慮してあげよう!安全な環境づくりのポイント

前述の通り、犬が高いところを好むのにはさまざまな理由があります。とはいえ、事故やケガに繋がるリスクも生じるため、対策はした方が良いでしょう。安全な環境づくりのポイントを参考にしてください。
- 床に滑り止めや衝撃吸収マットを敷く
- スロープや階段を設置する
- 床で過ごすことを褒める
- 犬専用のスペースをつくる
床に滑り止めマットを敷くことはもちろんですが、落下した際の衝撃を和らげるための衝撃吸収マットを高い場所の周囲に敷くことも有効です。ソファやベッドの段差にはスロープや犬用の階段を設置してあげてください。
こういった物理的な対策以外にも、愛犬がケージや自分のベッドで寛いでいたり遊んでいるときには、積極的に褒めてあげましょう。「ここにいると褒められる」と理解すると、進んで同じ行動を取るようになります。
そのためにも愛犬の専用の寝床をつくることが有効です。1か所ではなく複数用意してあげると、その時々のお気に入りの場所で寛いでくれるはずです。
まとめ

いかがでしたか。犬が高い場所を好むのには、本能的なものや居心地の良さなど多くの理由が存在します。しかし癖になると事故やケガのリスクも高まります。愛犬が安全に過ごせるよう対策をとり、見守ってあげてくださいね。



