犬が秋に体調を崩しがちな理由
1.寒暖差によって自律神経が乱れること
犬が秋に体調を崩しがちなのは、寒暖差によって自律神経が乱れることが理由です。
人間と比べると、犬はあまり体温調節が得意な方ではありません。そのため、日中と朝晩の気温差が大きくなる秋は、寒暖差による影響を受けやすくなります。
自律神経が乱れると、食欲が低下してごはんを食べ残すようになったり、倦怠感からお散歩を嫌がるようになったりすることがあります。
とくに体温調節が苦手で寒暖差による影響を大きく受けやすい子犬や老犬には、下痢や嘔吐などの消化器系のトラブルや症状が見られる場合もあります。
2.夏の暑さによる疲れが残っていること
犬が秋に体調を崩しがちなのは、夏の暑さによる疲れが残っていることが理由です。
冷房の効いた室内で過ごしていても、お散歩を控えめにしていても、暑さによって体力を消耗しています。
暑さから食欲が低下してしまい、ごはんを食べ残すこともあったのではないでしょうか。暑さから十分なお散歩や運動をすることができなかった犬も多いことでしょう。
食事や運動が不足すると、夏の暑さによる疲れを回復するまでにも時間がかかります。そのため、秋になると残った疲れが体調不良としてあらわれることがあるのです。
免疫力が低下してしまっている場合では、感染症にもかかりやすく、風邪のような症状としてあらわれることがありますので、注意深く見守りましょう。
3.アレルギー症状が悪化すること
犬が秋に体調を崩しがちなのは、アレルギー症状が悪化することが理由です。
秋には、ヨモギやブタクサなどの花粉が飛散します。お散歩中、道端でよく見かける植物です。
また、秋には枯れ葉が折り重なるように落ちていることがありますね。湿ったままの落ち葉にはカビやダニが発生します。
どちらもアレルギーを持つ犬には、皮膚トラブルや呼吸器系のトラブルが起きる原因になることがあります。なるべく避けてお散歩を楽しむようにしましょう。
4.食べ過ぎと体重の増加によって持病が悪化すること
犬が秋に体調を崩しがちなのは、食べ過ぎと体重の増加によって持病が悪化することが理由です。
夏の暑さが和らぎ涼しくなると、犬の食欲も増加します。秋の味覚を愛犬と一緒に楽しみたいという飼い主もいらっしゃることでしょう。
夏の暑さから食欲が低下し、十分に食べることができず、体重が減ってしまった犬もいるのではないでしょうか。
そうすると、秋の食欲の増加と共に、エネルギーを蓄えようとします。急激に体重が増えてしまう犬も多い時期です。
急激な体重の増加は、犬の関節や心臓に大きな負担を与えます。これまで関節や心臓に持病があることを知らずに過ごしていた犬に、急激に症状があらわれる可能性があります。
秋の体調不良から愛犬を守るための対処法
寒暖差に備えた寝床づくりをすること
日中はまだ夏の暑さが残るような気温の高い日があります。夏と変わらず涼しい寝床を用意してあげましょう。
お住まいの地域や時間帯によっては、冷房を適度に活用しましょう。
朝晩は急激に気温が下がることがあります。ケージやクレートを毛布で覆ったり、保温性の高いベッドを入れたりし、暖かい寝床を用意してあげましょう。
消化のよい栄養バランスの整った食事を与えること
夏に消耗してしまった体力を回復させるため、消化のよい栄養バランスの整った食事を与えましょう。
食欲が増加し、食べ物をおねだりすることがあるかもしれませんが、食べ過ぎには十分に注意し、カロリーオーバーや肥満にならないようにしましょう。
少しずつ運動を増やすこと
涼しくなり、お散歩がしやすくなる秋ですが、少しずつ運動を増やすことが大事です。
いきなり長時間のお散歩や強度の高い運動をさせることは、犬の体に大きな負担を与えます。愛犬の体力や体調をよく観察し、調整しましょう。
まとめ
犬が秋に体調を崩しがちな理由を4つ解説しました。
- 寒暖差によって自律神経が乱れること
- 夏の暑さによる疲れが残っていること
- アレルギー症状が悪化すること
- 食べ過ぎと体重の増加によって持病が悪化すること
夏の終わりから秋の初めには、健康診断を受け、今現在の愛犬の体調を知っておくことも大切なのではないでしょうか。
これから症状としてあらわれるかもしれない体調不良に備えること、予防対策をすることができるかと思います。