犬を可愛がりすぎると起こるデメリット4選
愛犬との過剰なふれあいや甘やかしは、かえって心と体の健康を脅かす原因になりかねません。ここでは、愛犬を可愛がりすぎることで起こりうる4つのデメリットについて詳しく紹介します。
1.わがままになり言うことを聞かなくなる
可愛いからと言って、愛犬の要求に応えていませんか?愛犬の要求に応えるのは愛情ではなく、単なる甘やかしです。犬に「自分のほうが立場が上だ」と誤解させてしまい、主従関係の逆転を招くリスクがあることを知っておきましょう。
犬が吠えたり、要求したりするたびに撫でたり、抱き上げたりすると、犬は「要求すれば必ず叶う」と学習し、その行動がエスカレートしていきます。結果として、飼い主さんの指示を無視したり、気に入らないことがあると唸ったり噛みつこうとしたりするなど、わがままな振る舞いが増えてしまいます。
愛犬の心の安定のためにも、ルールに基づいた一貫した態度で接し、飼い主さんがリーダーシップを発揮することが重要です。
2.留守番ができなくなる
愛犬が可愛いからと常にべったりと過ごし、少しでも離れるとすぐに声をかけるといった過剰なふれあいは、犬の自立心を育む機会を奪ってしまいます。その結果、犬が飼い主さんに過度に依存して、飼い主さんがいなくなると問題行動を起こす分離不安を発症するリスクが高まります。
分離不安症による問題行動には、飼い主さんの留守中に吠え続ける、家具などを破壊する、自分の体を舐め続けるといった自傷行為などが挙げられます。
愛犬がひとりでも安心して過ごせるよう、適度な距離感を意識し、自立心を育てるように心がけましょう。
3.肥満やその他の病気のリスクが高くなる
愛犬の可愛さに負けて、人間の食べ物やおやつを与えていませんか?この何気ない甘やかしが、愛犬の健康を脅かす原因になっているかもしれません。
犬が肥満になると、動くのが億劫になるなど生活の質が大きく低下するほか、さまざまな病気の原因になるでしょう。例えば、肥満は関節炎、心臓病などの病気の発症リスクを格段に高めます。また、犬の寿命を縮めるという報告もあります。
愛犬の健康を守ることは飼い主さんの責任です。過剰におやつを与えるのは愛情表現でなく、犬を病気にする危険な行為です。食事やおやつの量をきちんと管理しましょう。
4.しつけが難しくなる
「可愛がりすぎる」あまり、しつけの際に曖昧な態度をとったり、一貫性を欠いた対応をしてしまうと、犬は良い行動と悪い行動の区別がつかなくなってしまいます。
例えば、吠えたときに叱ったり、静かにさせるために抱き上げたりなど、対応が一貫していないと犬は混乱します。また、叱るべき場面でも犬がかわいそうだと感じて叱れなくなると、社会のルールや危険な行動を学習する機会が失われてしまうでしょう。
しつけは、犬と飼い主さんが共に安全で快適に暮らすために必要なルールです。可愛いからといって甘やかすのは厳禁です。常に一貫したルールと毅然とした態度で接することが大切です。
犬との適切な距離感は?
愛犬の幸せな成長には、愛情を注ぐこと、自立を促す適切な距離感を保つことの両方が欠かせません。毎日の散歩や遊びの時間は確保しつつ、一人遊びや留守番を経験させることで、自立心を育てることができます。
また、甘やかす場面としつけの場面を明確に分け、行動ごとにメリハリをつけることが大切です。例えば、要求吠えをしてきたときは無視し、ルールを守って飼い主さんの指示に素直に従えた時は思い切り褒めてあげるようにします。
まとめ
愛犬を可愛がることは大切ですが、行き過ぎた愛情は分離不安や問題行動、肥満といった多くのデメリットを引き起こします。
愛犬との適切な距離感を保ち、自立を促すためにも、愛犬の要求に応えすぎないこと、一貫した態度でメリハリのある接し方をすることが求められます。可愛さからついつい甘やかしたくなる気持ちはわかりますが、愛犬のことを思えばこそ、毅然とした態度で接することが大切なのです。