犬がイヤイヤ期にみせる行動
犬が突然、反抗的な態度をみせるようになってしまうことがあります。成長する過程で、自我が強くなる時期があるためです。その時期を「犬のイヤイヤ期」と呼んでいます。
人間の場合では、1歳~2歳の頃にイヤイヤ期が起こり、3歳になる頃には落ち着くとされているのですが、犬の場合では、子犬にも成犬にも、そして老犬にもイヤイヤ期が起こることがあります。
1.お散歩を嫌がるようになる
犬がお散歩を嫌がるようになるのは、イヤイヤ期にみせる行動のひとつです。
ハーネスやリードを付けようとしたとき、ガウガウッ!と飼い主のことを威嚇したり、逃げ回ったりすることがあります。
何とか外に出ることはできても、歩かずに立ち止まったまま動かなくなってしまったり、地面に寝転がって拒否をしたりすることがあります。
一方で「まだお散歩していたいんだ!」と、帰宅を拒否するようになってしまうこともあります。
2.ごはんを一切食べなくなってしまう
犬がごはんを一切食べなくなってしまうのは、イヤイヤ期にみせる行動のひとつです。
いつものごはんは一切食べないけれど、嗜好性の高いごはんなら食べる、ということがあります。ごはんは一切食べないけれど、おやつなら食べる、ということがあります。
イヤイヤ期のごはん拒否は、お腹が空いていないわけでもなく、体調が悪いわけでもなく、「他のものが食べたい」という意思表示なのです。
成長期の犬である場合、食べ物の好みの変化が起きていることも考えられます。
3.飼い主からの指示を完全に無視する
犬が、飼い主からの指示を完全に無視するのは、イヤイヤ期にみせる行動のひとつです。
「本当に従う必要性のあることなのか」と、疑問を感じるようになるためです。また、「自分で考え、自分で判断し、自分の意思で行動したい」という気持ちの芽生えでもあります。
自分にとって都合の良いことには従うけれど、自分にとって都合の悪いことには一切従わない、ということが起こることがあります。
飼い主が手におやつを持っているときはオテをするけれど、おやつがもらえるという保証がないときは完全に無視するなどです。
飼い主がするべき正しい対処法
叱りつけないこと
犬が反抗的な態度をみせるからといって、叱りつけてはいけません。「はいはい、今は嫌なのね。」と、一旦離れてみましょう。
成長を見守ること
イヤイヤ期は、犬の成長過程で起こります。飼い主にとっては苦労が続く場合もありますが、愛犬が健康的に成長しているというサインでもあります。
老犬である場合には、老いによる体の機能の低下が苛立ちやストレスの原因となり、飼い主に対して反抗的な態度をみせていることがあります。
愛犬が少しでも苦痛やストレスを感じることなく過ごせるための工夫や改善が必要な時期であると考えてみましょう。
「今日は嫌なんだな」「明日はできるかもしれない」「しばらく待てば大丈夫かも」と、焦ることなく冷静に見守ることが大切です。
運動と遊びを十分にさせること
体力や好奇心が満たされないでいると、イヤイヤ期特有の行動がみられやすくなります。とくに若い犬であると、体力や好奇心があり余ってしまうことがあります。
お散歩の時間や距離を延ばしたり、ドッグランや自宅の庭などの広い場所で自由に遊ばせたりし、満たしてあげることが必要な時期なのです。
まとめ
犬がイヤイヤ期にみせる行動を3つ解説しました。
- お散歩を嫌がるようになる
- ごはんを一切食べなくなってしまう
- 飼い主からの指示を完全に無視する
全ての犬にイヤイヤ期があるわけではありませんが、成長の過程で起こる自然なことであり、叱る必要性のないことです。
もしもその行動が犬にとって危険な行動である場合には、安全対策を万全に行うようにしましょう。