犬が『高齢』になってきたときにみせるサイン4選
一般的には7~8歳を過ぎたら犬は高齢に入るとされています。では、シニアになってきたときにどのようなサインをみせるのでしょうか。心身に起こる変化についてみていきましょう。
1.見た目の衰え
犬が高齢になるとまず気付くのが見た目の衰えでしょう。個体差はありますが、以下のような変化があらわれます。
- 白髪が増える
- 被毛がパサつく
- 口臭が強くなる
- 目が白く濁ってくる
見た目の変化で分かりやすいのが白髪でしょう。ヒゲやまつげの顔周りのほか、頭頂部や手足なども白髪が増え全体的に白っぽくなります。被毛のツヤがなくなり皮膚のハリもなくなってきます。
高齢犬の口が臭いと感じるのは、歯周病をはじめとする口内環境の悪化によるもの。内臓疾患や胃腸の不調が原因で口臭が強くなることもありますので、注意が必要です。
眼球が白く濁っていると白内障など目の病気が疑われます。加齢によるものですが早めの処置がその後の治療に大きく影響しますので、早めに病院へ連れていきましょう。
2.寝ている時間が長くなる
元気いっぱい活力にあふれていた愛犬が、寝てばかりいると何だか寂しくなりますよね。わたしたちの何倍ものスピードで年を重ねる犬は、体力の低下で疲れやすくなり疲労回復に時間がかかります。そのため若い犬よりも寝ている時間が長くなるのです。
さらに興味関心の低下や関節の痛みなどによる運動能力の低下も重なり、より眠ったり落ち着いて過ごすようになります。
3.高低差のある場所をためらう
犬が高齢になってくると今まではピョン!とソファやベッドに登っていたのに、躊躇するような行動をみせるようになります。中には『抱っこして』と飼い主さんに助けを求める子も。
「階段は上れるけれど、バランスが不安定で下りられない…」という話もよく聞きます。こういった仕草を目にするようになったら、愛犬が高齢に入ったというサインです。
4.トイレを失敗する
高齢になってくると今までできていたトイレを失敗するようになることも。これは加齢による身体機能の低下により、排泄を我慢できなくなり粗相してしまうのです。排尿のタイミングが近くなり、外にトイレに行きたいとアピールする犬もいるようです。
認知機能も衰えてきているため、トイレの場所を忘れてしまっている可能性も考えられます。『年だから…』とひとくくりにすると、膀胱や腎臓の疾患を見逃してしまうかもしれません。気になるようであれば一度病院を受診しましょう。
愛犬が高齢になってきたら飼い主がすべき配慮とは?
愛犬が高齢に入るタイミングで飼い主さんができる配慮とはなんでしょうか。さまざまな面からのサポートが欠かせません。
- 年1~2回の健康診断
- 室温管理を行う
- バリアフリーにする
- 無理のない範囲で散歩に行く
- ごはんの見直し
- トイレのサポート
シニア犬と暮らすには色々な事柄に目を配らなければなりません。定期的な健康診断はもちろん、愛犬が快適に過ごせるよう生活環境を整えてあげましょう。滑り止めマットを敷いたり、ドッグステップで高低差を減らすなどの配慮は必須です
歩くことが億劫になり散歩に行きしぶるかもしれませんが、外の空気に触れることは非常に大切です。地面の匂いを嗅ぐ『クン活』は犬の知的好奇心を満たし良い刺激となります。愛犬のペースに合わせ天気の良い日には積極的に外に出ましょう。
ライフステージに合わせてごはんも定期的に見直すとよいですね。トイレの数を増やしたり、声かけをして促すなどトイレのサポートも必要になるかもしれません。
まとめ
わたしたちと同じように犬も必ず年を重ね高齢になります。シニア犬はお世話が増えますが、子犬や成犬とはまた違う愛おしさを感じることでしょう。配慮と工夫で愛犬が幸せに暮らせるよう手助けをしてあげてくださいね。