犬をイライラさせている飼い主の行動
1.甘やかすことが多い
常日頃から愛犬を甘やかしてどんな要求でも聞き入れている飼い主さんは、愛犬をイライラさせやすくします。
どんな要求でも受け入れられていると、犬は「自分の要求はなんでも聞いてくれる」と学習し、それが当たり前になってしまいます。しかし、動物病院に連れて行く、仕事等で食事や散歩の時間がズレる、歯磨きや爪切りなどの嫌いなお手入れをするなど、どうしても避けて通れない嫌なこともたくさんあるはずです。
いつも甘やかされている犬は、嫌なことをされる都度イライラするようになってしまいます。
2.からかったりじらしたりすることが多い
愛犬が困った時に見せる表情や仕草のかわいさに、つい愛犬をからかったりじらしたりして楽しんでしまう飼い主さんがいます。しかし、犬もからかわれて良い気はしません。しかも、なぜ飼い主さんが自分を困らせるのかと困惑し、イライラしてしまいます。
3.自分勝手にしつこくかわいがる
飼い主さんからかわいがられるのは、犬にとっても嬉しいことです。しかし、それがあまりにも飼い主さん本位のかわいがり方の場合、必ずしも犬は喜ぶとは限りません。特に、しつこくされると犬はイライラし、飼い主さんに不信感を持つようになることすらあるでしょう。
4.愛犬の行動をむやみに中断させる
何かに集中している時に邪魔をされ、中断されるのは犬にとっても迷惑な行為です。食事中、排泄中、睡眠中などに触られたり意味もなく声をかけられたり、じっと見つめられたりすることは、犬をイライラさせる行為の一つです。
5.飼い主さん自身がイライラしている
犬は、常に飼い主さんの様子を観察しています。そして、飼い主さんの言動や仕草、声のトーンなどから気持ちを察知し、共感してしまいがちです。そのため、特に何もされなくても、飼い主さんがイライラしているだけで犬もイライラしてしまいます。
飼い主の行動が愛犬に与える悪影響
犬も人と同じで、イライラした感情が続くとストレスが溜まり、食欲がなくなったり、下痢や嘔吐などの消化器系の症状が現れたり、常同行動で自分の体を傷つけたりしてしまうようになります。また免疫力も低下するため、感染症などにもかかりやすくなります。
イライラする原因が飼い主さんの行動にある場合、犬は飼い主さんに不信感を抱き、これまで築いてきた信頼関係が崩れてしまいます。そしてちょっとした仕草にも過敏に反応するようになり、飼い主さんにとっての問題行動へとつながっていくことも多いです。
飼い主さんの行動によるストレスが愛犬の問題行動につながり、それが飼い主さんのストレスを増加させるという悪い方向で影響し合い、負のスパイラルに陥ってしまいかねません。
愛犬をイライラさせないために飼い主がとるべき対処法
人間社会の中で暮らすためのルールを教える
犬は賢い動物です。そのため、何が良いことで何が悪いことかを飼い主さんが示してあげれば、きちんとルールに則って過ごすことができます。甘やかしてわがままな性格にしてしまうのではなく、きちんとルールを設定し、それを教えることが、愛犬の心の安定にもつながります。
自分勝手な感情で接しない
飼い主さんにしてみれば、家の中は唯一寛げる場所です。そのため、誰にも気兼ねなく、気ままに過ごしたいかもしれません。しかし、愛犬は飼い主さんの所有物ではなく、家族やパートナーといった存在です。自分勝手な感情だけで接するのではなく、愛犬の気持ちになって接しましょう。自分がやられて嫌なことは、愛犬にもすべきではありません。
まずは飼い主さんが穏やかな気持ちで過ごす
飼い主さんがイライラすると、それが愛犬に伝染し、愛犬もイライラしてしまいます。その様子を見た飼い主さんは、そのイライラが伝染してさらにイライラすることでしょう。お互いがネガティブな影響を与え合うのではなく、ポジティブな影響を与え合いましょう。まずは、飼い主さんが常に穏やかな気持ちで過ごせるように心がけましょう。
まとめ
愛犬と飼い主さんの間には、親と子のような愛情と信頼の絆が生まれます。そして飼い主さんは愛犬に、愛犬は飼い主さんに、良くも悪くも影響を与え合います。たとえ悪気がなくても、飼い主さんの行為が愛犬をイライラさせることもあります。
そして愛犬のイライラは、飼い主さんのストレスを増やします。負のスパイラルではなく、お互いに良い影響を与え合うような接し方を心がけ、より楽しく豊かなドッグライフを送りましょう。