愛犬の『爪切り』を上手に行う5つのコツ 安全にカットする秘訣と嫌がるときの対処法も解説

愛犬の『爪切り』を上手に行う5つのコツ 安全にカットする秘訣と嫌がるときの対処法も解説

犬の爪切りは飼い主さんであっても難しいと感じるお手入れですよね。この記事では、愛犬の爪切りを上手に行うコツと、嫌がるときの対処法までを解説します。ぜひ参考にして、トライしてみましょう!

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記事の監修

大阪府立大学生命環境科学部獣医学科卒業。その後、約10年に渡り臨床獣医師として動物病院に勤務。予防医療、行動学、老犬の介護問題に興味を持っています。正しい知識と情報を多くの方に伝えたいという思いからWEBライターとして動物関係の記事を執筆しています。

愛犬の『爪切り』を上手に行う5つのコツ

爪切りされるキャバリア

人間と同じように、犬も定期的な爪切りが必要です。爪が長すぎるとケガや思わぬ事故の原因になることもあります。

とはいえ、爪切りが苦手な犬は多く「血が出るかも」「どこまで切っていいか分からない」と、飼い主さんがためらってしまう気持ちもよく分かります。

ここでは、犬の爪切りを上手に行うためのコツをご紹介します。少しずつ慣らしながら、安心して爪切りできるようにしていきましょう。

1.手足の先端に触れることを慣れさせる

犬が爪切りを苦手とする大きな理由は「手足を触られることがイヤ」だからです。爪切り以前に、手足や爪に触れることに慣れさせておくことが大切です。

愛犬に『いい子だね』と声をかけながら、そっと手足に触れる動作を繰り返しましょう。徐々に触れられる感覚に慣れてくれます。同時に、爪切りの道具にも抵抗感を減らすために、視界に入る場所に置いて日常に慣れさせておくと効果的です。

2.犬の爪の構造や特徴を知る

犬の爪は筒状で、その中を血管(クイック)が通っています。切りすぎると出血するため、血管に触れない位置で切る必要があります。

白い爪の犬は、ピンク色の血管が見えるので切りやすいです。

しかし黒い爪の犬は血管が見えにくく、少しずつ慎重に切る必要があります。断面が湿ってきたり、白っぽい円形が見えたら血管が近いサインです。ここで切るのを止めましょう。

3.必要な道具をそろえる

犬の爪切りは必ず専用の道具を使ってください。用意が必要な道具は以下の通りです。

  • 犬用の爪切り
  • 犬用の爪やすり
  • 止血剤とガーゼ

犬の爪切りはギロチン式とペンチ式の2種類があります。トリミングサロンでも使われている一般的なタイプはギロチン式です。輪っかになっている部分に犬の爪を通して切ります。

ペンチ式は先端に爪をはさんでハサミのように切ります。ギロチン式より力を込めて切るので、衝撃が犬に伝わりやすく不快に感じる場合もありますが、爪の大きい子や巻き爪の子に適しています。

爪切りの仕上げとしてやすりをかけて爪の表面を滑らかに整えてあげましょう。そして、血管を傷つけてしまったときのために止血剤とガーゼがあると安心です。

4.しっかり保定する

基本的には少し高さのある台に乗せて、飼い主さんも立って爪切りを行います。高いところが苦手な犬は多いので、恐怖心を和らげてあげる保定が大切になります。しっかり保定することで切りすぎてしまうこともなく、短時間で終わらせることができます。

保定のやり方としては、背中から愛犬の体を抱え込み手首や足首を優しく握ります。優しく抱え込む程度の力加減でも愛犬の体はしっかりと保定されるはずです。

抱え込まれることを嫌がるワンコの場合は、二人一組で行うとよいでしょう。ひとりが抱っこしている間にもうひとりが爪切りを行う方法です。愛犬に合ったやり方を見つけてあげましょう。

5.少しずつ切る

爪切りの体勢が整ったら、関節が曲がる方向にゆっくりと曲げていきます。人差し指と親指で優しく指をつまみ切っていきます。コツは一度に切らず2~3回に分けて少しずつ切っていくことです。

切り進めると白い爪のワンコは血管が見えるのでその手前まで、黒い爪のワンコは少し注意が必要です。前述のように血管が分かりにくいため、爪の断面が湿ってきたり、黒い爪の中に白っぽい円形のようなものが見えてきたら血管が近い証拠です。そこで切るのを止めましょう。

爪切りを嫌がるときの対処法

爪切りとジャックラッセルテリア

手足を触ることや道具にも慣れたと思ったのに、いざ爪切りをしようとすると抵抗する…そんなときには、これらの対処法を実践してみてください。少しずつ抵抗感はなくなるはずです。

  • 飼い主さんが笑顔で楽しい雰囲気を作る
  • ご褒美のおやつを活用する
  • 数日に分けて爪切りをする
  • 爪切りの道具を変えてみる
  • プロにお願いする

飼い主さんの緊張や不安が伝わらないように、笑顔で楽しい雰囲気を演出しましょう。そして一本切るごとにおやつを与えるなどご褒美も効果的です。

無理強いは禁物なので「今日は前足」「明日は後ろ足」と愛犬のペースに合わせてあげることも必要です。意外かもしれませんが、道具を変えるとすんなり受け入れてくれる場合もあります。爪を切るときの感覚で好き嫌いが分かれるワンコが多いようです。

どうしても難しい場合は、頑張り過ぎずにプロにお任せしましょう。飼い主さんも愛犬もお互いストレスフリーでいることが一番大切です。アドバイスをもらって実践できるようになると良いですね。

まとめ

犬の前足と爪切り

爪切りが苦手なワンコは多いですが「爪切りは楽しいこと」と思ってもらえるように取り組んでみましょう。ご褒美のおやつや優しい声かけを常に行い、愛犬の様子を見ながら無理強いはしないことです。

月に1~2回は必要な爪切り。自分でできるにこしたことはないですが、頑張り過ぎずにプロを積極的に頼ってもいいと思います。飼い主さんも愛犬もできるだけ心理的負担をなくしていきましょう!

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