犬に苦痛を与える『シャンプー方法』5選
シャンプーが苦手な犬は多いですが、過度に嫌がったり拒否反応を示す場合はシャンプーの仕方に問題があるのかもしれません。犬に苦痛を与えてしまうやり方を解説しますので、当てはまる項目がないかチェックしてみましょう。
1.高温や強い水圧でのシャワー
熱すぎたり強い水圧のシャワーだと、犬は驚いて強い恐怖や不安を感じてしまいます。犬にあてる温度は36~37℃が適温だとされています。触れたときにぬるいと感じる程度が犬にとっては適温です。
強い水圧も心理的な恐怖のほかに痛みを感じ、ますます恐怖心を煽る結果に。犬はわたしたちよりも皮膚がデリケートなため、弱めの水圧で洗い流すようにしてください。
2.顔から洗われる
突然、顔から洗われるとびっくりしてしまう犬がほとんどです。目や耳、鼻といった敏感な部分に急にシャワーやシャンプー液をかけられると、お風呂自体の苦手意識が強くなってしまうでしょう。
愛犬に心の準備をさせてあげるつもりで、足回りから順に洗っていき、最後に顔を洗ってあげてください。
3.ゴシゴシと強く擦るように洗う
愛犬の汚れをしっかり落とそうとゴシゴシと擦るように洗っていませんか?信頼している飼い主さんの手であっても、不安や苦手意識を感じているかもしれません。強く擦ると皮膚のダメージに繋がる可能性も。
シャンプー液はお湯で十分に泡立てることがポイントです。泡で包み込むようなイメージでマッサージしながら優しく洗ってあげましょう。
4.シャンプーの時間が長すぎる
シャンプーに時間をかけすぎると、それだけ犬の身体的・精神的ストレスは増加します。熱気がこもる狭い空間や体を拘束されること自体にストレスを感じているため、シャンプーの時間が長すぎるとよりネガティブな気持ちを抱いてしまいます。
犬の体格や年齢にもよりますが、15分以内に終わらせるように心がけましょう。シャンプーを手早く行えるように、事前のブラッシングは必須です。
5.ドライヤーが熱い
シャンプーの後はドライヤーで乾かすことが多いと思いますが、温風を当て続けると犬には熱すぎます。犬との距離も20cm以上離れたところから乾かしたほうがよいでしょう。
毛先だけではなく根元にも風が届くように、指でかきわけるように乾かすことがポイントです。脇の下や指の間など乾き残しが出やすい部分もしっかりと乾かしましょう。皮膚疾患の犬には冷風のほうが良い場合もありますので、獣医師に確認してください。
愛犬がシャンプーが辛いと感じているときにみせるサイン
シャンプーが辛いと感じている犬は特徴的なサインをみせます。これらの仕草が見られた場合は、いったん中断しゆっくりと慣らしていきましょう。
- 体が小刻みに震えている
- 呼吸が乱れる
- 何度もあくびをする
- 耳や頭を何度も振る
シャワーの水や反響する音に恐怖を感じると、小刻みに震えたり呼吸が荒く乱れることがあります。あくびを頻発するのは実はストレスを感じているサインです。決して眠たいわけではありません。
耳や頭をブルブルと何度も振るのは、耳の中に水が入った刺激が不快だからです。顔周りを洗うことは最小限にとどめたほうが良いでしょう。
これらのサインが見られた場合は、無理強いせず一度中断してください。慣れさせることも大切ですが、過度に負担をかけてはいけません。「今日はお腹だけ」「今日は手足だけ」と部位を分けて洗うこともひとつの方法です。
まとめ
多くの犬はシャワーやシャンプーを苦手としています。無理をせずに時間をかけて慣らしていくことが大切です。そのためにも犬が辛いと感じる方法はやめて、シャンプー中の愛犬の様子も常に観察しましょう。
無理をせずに少しずつ慣らしていけば、シャンプーの時間も愛犬にとって安心できるひとときになりますよ。