犬に安心感を与える声のトーンは?
犬が安心して聞いていられる声のトーンは、「やや高めで穏やかな声」だと言われています。基本的に犬は低い声よりも高い声を好み、早口よりもゆったりとした話し方に安心感を感じると考えられています。
具体的には、「人間の赤ちゃんをあやすとき」の声を意識するとイメージしやすいと思います。高めの声からはポジティブな感情が伝わりますし、ゆっくり穏やかなトーンで話すと犬もリラックスして安心して聞いていられます。
また、明るく優しい声を出しているときは、表情や動きも穏やかなものになりやすいことも影響しているでしょう。犬は人の感情を声のトーンや表情、仕草から読み取るとされているので、そうしたものを総合して安心感を得られるのでしょう。
避けるべき犬への声のかけ方
ここでは、犬が不快感や緊張感を感じることが多いとされる声のトーンや声かけの仕方について紹介します。
犬と仲良くなり、良好な関係を築くために、ぜひ意識しておきましょう。
低く響く声
犬は落ち着いたトーンの声を好み、安心する傾向がありますが、あまりに低く響くような声は、犬が威圧感を抱いて恐怖を感じることがあります。
怒られているわけでもないのに怖がって相手と距離を取ったり、萎縮してストレスを感じたりしてしまいます。
初対面の場合、犬が男性よりも女性に懐きやすいといわれることに、声の低さも影響しているのではないかと考えられています。
甲高い声
犬がやや高く明るい声を好みますが、キンキンと響くような甲高い声や子供のキャーキャーという騒ぐ声は苦手だと考えられています。
犬が好きな女性や子供のなかには、犬を見ると「キャー!かわいいー!!」と大きな声を出して駆け寄る人もいると思います。
こうした人に対して、犬は単純に驚いてしまったり不快感を感じたりする可能性があります。
相手を遠ざけようとして、威嚇や攻撃行動に出ることもあるので、思わぬトラブルを防ぐためにも十分注意しましょう。
早口
犬はまくし立てられるように、早口で叱られたり話しかけられたりすると、ストレスを感じます。
そのような声かけをされると不快感を感じて、相手に近づかないようにしたり威嚇して遠ざけようとしたりすることもあります。
犬に警戒心を持たれたくないのであれば、ゆったり穏やかなトーンで声をかけるようにしましょう。
声の使い分けでコミュニケーション上手に
犬はとても聴力が優れていて、人間よりも広い音域の音を長い距離で聞き取れます。
さらに、音の聞き分けをする能力も高く、人が発する声からそこに含まれる感情や意思を読み取ることもできるとされています。
犬が人の感情を読み取る能力に関する研究は、世界各国でおこなわれており、声のトーンだけでなく声を発しているときの表情や態度なども判断材料としていると考えられています。
そのため、言葉の意味そのものを知らない犬とコミュニケーションを取るためには、声のトーンや表情、仕草などを上手に使い分けるのが大切なポイントです。
まとめ
犬にとって、声は相手の感情や意思を読み取るための、とても大切な要素です。
言葉の意味そのものよりも、声のトーンやそのときの表情の方が、犬にとっては重要なものだと考えられます。
愛犬に声をかけるときは、感情や意思が伝わりやすいように、声の高さやスピードなどを意識的に変えてみましょう。そうすることで、よりよいコミュニケーションが取れるようになると思います。