犬の『終活』とは
近年、犬の終活が注目され始めています。終活とは、犬が高齢になった時のことや亡くなった時のことを話し合ったり、ノートにまとめたりして準備しておくことです。
犬を家族として大事にしている人の中には、深い悲しみによりペットロスが重症化してしまう人もいます。
早い段階から終活を始め、愛犬の最期に向けて考えることで、後悔を少しでも軽減する効果が働き、ペットロスの重症化予防も期待できると言われています。
始めるべきタイミングは?
愛犬の終活は、一般的にシニア期に入る7〜8歳ごろに着手し始めるのが良いとされています。
後に話に出てきますが、7〜8歳であれば、少しずつ老いを感じるようになるものの、まだまだ元気のある犬が多い年齢です。
早く終活を始めることで「こんなところに連れて行ってあげたい」「新しく保険は入れるのかな?」など、終活中に湧き出てくる思いを叶えやすくなるでしょう。
犬の『終活』は何をしたらいいの?
では、具体的に犬の終活では何をすべきなのでしょうか。まず始めに取り組むべきことを紹介します。
ペット保険を見直す
まずはペット保険の見直しを行いましょう。犬はシニア期を超えてから徐々に病気を発症したり、怪我を負うリスクも高まります。毎回、高額な医療費を支払うのは大変なので、ペット保険に加入し、安心して医療を受けさせてあげましょう。
今までペット保険に入っていなかったという方は、なるべく早めに加入を検討してください。年齢を重ねるにつれて、加入できる保険の種類が限られてきます。
愛犬の情報をまとめたノートを作成
今後の愛犬との過ごし方や緊急時の対応、愛犬の最期について記したエンディングノートを作成しましょう。
例えば、ペットの基本情報(名前、誕生日、犬種)や健康状態、かかりつけの動物病院と連絡先、愛犬の好きなことや嫌いなこと、与えているドッグフード、最期の治療方針、看取り方、火葬や埋葬の方法、ペット保険登録情報、緊急時の家族の連絡先などが対象です。
情報は随時更新されるので、定期的に見直して書き換えてください。
家族と緊急時の対応を共有しておく
エンディングノートを作成しながら家族と話し合うことも重要です。もしも愛犬が重篤な状態になってしまった場合、どのように対応すべきなのか、どのように行動すべきなのかを話し合っておきましょう。
この時、愛犬を病院でギリギリまで延命治療をしてもらって看取るのか、あるいは延命治療はせずに自宅で看取るのか、この点も家族とよく話し合っておきましょう。
ペットの介護や葬儀について家族と話し合う
犬は年齢を重ねるごとに体の自由が効かなくなったり、病気がちになったり、時には認知症を発症することもあります。
このような状態の愛犬を介護する場合、誰がどのように介護するのか、具体的にどのようなケアが必要なのか、頼れるサービスはあるのかなど、詳細に家族と話し合ってください。
また、愛犬が亡くなった後のことを話し合うことも大切です。あらかじめ、どの葬儀社で火葬や埋葬、また葬儀プランを選ぶかなどを決めておくことで、いざという時に焦らず対応できるでしょう。
幸せな最期を迎えるためにすべきこと
愛犬と幸せな最期を迎えるためには、日頃から以下のことを定期的に行いましょう。
- できる範囲で思い出づくりをする
- 定期的に家族と愛犬の今後について話し合う
- 愛犬の看取り方を確認する
7〜8歳であれば、元気な犬も多いです。連れて行ってあげたい場所や経験させてあげたいこと、さらに日常の中で愛犬と過ごす時間をたくさん作るなど、思い出づくりに励みましょう。
また、最期の瞬間に後悔がなるべくないように、定期的に家族と愛犬との今後の過ごし方や看取り方などを話し合ってください。
まとめ
いかがでしたか。愛犬がシニア期に入ったら、なるべく早めに終活に取り組みましょう。まずはペット保険の見直しや今後の方針について家族と話し合ってください。愛犬の最期は、なるべく心穏やかに迎えられるように準備しましょう。