一人暮らしでも犬は飼える?
犬が大好きで、いつかは「犬と暮らす生活をしたい」に憧れる方も多いと思います。
しかし一人暮らしの場合「食事やお世話が一人でできるか心配…」「留守番させることが不安」といった理由で諦めてしまう方も多いようです。では、実際に一人暮らしで犬を飼う事はできないのでしょうか?
結論からお伝えすると一人暮らしでも犬を迎えることは可能です。
ただし、迎える前に自身の生活パターンを冷静に振り返ることが大切です。
留守番時間が長くなりがちなライフスタイルや、不規則な勤務体系、頻繁な外泊が伴う場合は特に慎重な判断が求められます。
犬種や年齢を適切に選び、必要な準備を整えれば、一人暮らしでも犬との充実した生活を送ることができます。理想と現実をよく見極め、自分が犬との生活に向いているかを丁寧に確認しましょう。
一人暮らしで犬を飼う際に必要な条件
一人暮らしでも犬と快適に暮らしていくには、いくつかクリアすべき重要なポイントがあります。以下で示す内容を十分に満たしているか確認し、迎える前の準備をしっかり整えておきましょう。
住まいがペット可であることが大前提
犬と暮らすには、まずペット飼育が明確に許可されている住居を選ぶ必要があります。賃貸物件の場合は「ペット可」の記載があることを契約書で確認しましょう。
また、犬種や頭数などの制限がないか、管理規約を細かく確認することが大切です。さらに、近隣トラブルを避けるため、防音対策や共用スペースでのルール確認も必須です。
犬を最優先にできる生活習慣
犬との暮らしは、自分の自由な時間を大きく制限します。毎日の散歩や食事の準備、健康管理の時間をしっかり確保できる生活習慣が欠かせません。
一人暮らしの場合は代わりに世話をする人がいないため、休日や夜間の予定を立てる際にも常に犬を最優先に考える必要があります。
月1万円以上の継続的な飼育費用が必要
犬の飼育には継続的な費用がかかります。フードやペットシーツなどの消耗品代、フィラリア症予防薬やワクチン接種といった医療費、さらにトリミングサロンなどの定期的な利用料を考えると、小型犬でも毎月最低1万円以上は必要になるでしょう。
突然の病気や怪我にも備え、ペット保険の加入や十分な貯蓄をしておくことをおすすめします。
室内を犬にとって安全な空間に整える
自宅の安全管理も犬との生活には重要です。電気コードや誤飲しやすい小物、危険な植物を犬が届く範囲から片付け、安全な生活スペースを作りましょう。
留守番中も安心して過ごせるよう、クレートやサークルなどで犬が落ち着ける場所を用意しておくことが必要です。
緊急時に備えたサポート先の準備
一人暮らしの場合、自分が病気や事故、急な仕事などで犬の世話が難しくなった時のために、事前に預け先を見つけておくことが重要です。ペットシッターやペットホテル、また夜間診療が可能な動物病院をあらかじめリストアップし、万が一に備えましょう。
一人暮らしでも飼いやすいおすすめ犬種
一人暮らしで犬を迎える際は、比較的吠えにくく、穏やかな性格で、小型の室内犬が適しています。また、抜け毛が少なく手入れが容易であることも重要なポイントです。ここでは、これらの条件を満たし、留守番にも慣れやすい犬種を5つご紹介します。
トイプードル
トイプードルは抜け毛が少なく、室内を清潔に保ちやすいのが特徴です。非常に賢く、しつけがしやすいため初心者にも向いています。ただし、被毛が伸び続けるため、月に1回程度のトリミングが必要です。
チワワ
チワワは小型で運動量が比較的少なく、一人暮らしの室内飼育に適しています。散歩時間が短めでも満足しやすいですが、社会化のためにも毎日短時間でも外出を取り入れましょう。ただし、吠えやすい傾向があるため子犬時代からのしつけが重要です。
ミニチュアシュナウザー
ミニチュアシュナウザーは穏やかで落ち着いた性格を持ち、留守番に比較的強い犬種です。抜け毛も少なく体臭も比較的控えめですが、耳や口周りのケアを怠ると臭いが出やすいため注意が必要です。月1回ほどのトリミングが推奨されます。
シーズー
シーズーは温厚で穏やか、吠えることが少なく集合住宅でも飼いやすい犬種です。運動量もそれほど多くなく、一日の短時間の散歩で十分ですが、肥満予防のために適度な運動と食事管理を心がける必要があります。また、毎日のブラッシングが欠かせません。
マルチーズ
マルチーズは明るく社交的で、飼い主と過ごす時間を好む甘えん坊な犬種です。抜け毛は少ないものの、被毛を美しく保つためには定期的なトリミングと日常のブラッシングが欠かせません。
また、一人でいることが苦手な傾向があるため、子犬の頃から留守番に慣れる練習が必要です。
一人暮らしで犬を飼うときのポイント
一人暮らしで犬と幸せに暮らすには、メリットだけでなくデメリットもしっかり理解しておくことが大切です。生活をより充実したものにするためにも、次のポイントを確認しておきましょう。
犬と暮らすことで得られる心の支え
犬がいることで一人暮らしの寂しさが軽減され、帰宅時に愛犬が迎えてくれる喜びは大きな癒しになります。また、毎日の散歩や世話が習慣化され、生活リズムが整いやすくなります。犬がいることによって、新しい人間関係が広がることもあります。
犬と暮らすことで自由時間は減る
一人暮らしの場合、犬の世話を代わってくれる人がいないため、自由な時間が大きく制限されます。仕事で遅くなった日でも帰宅を急がなければならず、旅行や外泊にも気軽に行けなくなります。生活のすべてを自分が責任をもって対応する必要があります。
分離不安を防ぐには子犬期からの練習がカギ
一人暮らしで特に気をつけたいのが、犬が飼い主と離れることに強いストレスを感じる「分離不安症」です。子犬の頃から短時間の留守番練習を繰り返し、徐々に時間を延ばしていくことが重要です。知育玩具や留守番カメラなどのツールを活用することも効果的です。
突発的な医療費に備える習慣を
犬の飼育は、毎月の定期的な費用だけでなく、突然の病気や怪我で高額な医療費がかかることがあります。経済的なトラブルを避けるためにも、ペット保険への加入や十分な貯蓄を事前に準備しておきましょう。
緊急時に頼れる預け先・病院を確保
急な病気や事故、仕事の都合で自分が世話をできなくなることがあります。そのような緊急時に備え、信頼できるペットシッターやペットホテル、夜間対応可能な動物病院を事前に複数リストアップしておくことが重要です。普段からこれらのサービスに慣らしておくこともおすすめします。
まとめ
一人暮らしでも、事前の準備をしっかり行えば犬との生活を実現することは可能です。ペット飼育が許可された住居の確保、毎日の散歩や定期的なケア、そして安定した経済的余裕は最低限必要な条件です。
また、トイプードルやチワワ、シーズーなど比較的留守番に慣れやすい犬種を選ぶことで、ストレスが少ない暮らしを送ることができます。ただし、一人で全ての責任を負うため、時間的拘束や自由の制限は避けられません。
予期せぬ病気や緊急時の対応策として、ペット保険への加入や預け先の確保も重要です。犬中心の生活を受け入れる覚悟を持ち、現実的に自身のライフスタイルを見極めることで、愛犬との豊かな暮らしが実現できるでしょう。