犬に対する無意識なNG行動
愛犬と接するとき、みなさんはどのようなことを意識していますか?
飼い始めたばかりの頃は「こうしよう」「これはしないようにしよう」と気をつけていた人も多いでしょう。
しかし、暮らしに慣れてくると無意識な行動が増えてきます。その中には、実は犬にとってNGなものも含まれていることがあります。
「よくないな」と思いつつ感情的になってしまい、思わずやってしまった…という経験がある方もいるのではないでしょうか。
自分の無意識な行動で愛犬を傷つけてしまっているかもしれないと考えると、少し怖いですよね。
ここでは、飼い主が無意識にやりがちなNG行動を3つご紹介します。なぜよくないのか、どう意識すればよいのかを一緒に見ていきましょう。
1.黙ってジッと見つめ続けること
愛犬が毛づくろいをしている姿が可愛くて、ついジッと見つめてしまうことはありませんか?
実はこれ、犬にとっては警戒や敵意のサインと受け取られてしまうことがあります。
飼い主であっても「なぜ見つめられているのだろう…」と犬が緊張し、ストレスを感じる原因になるのです。
黙って見つめるのではなく、「かわいいね」「おりこうさんだね」と声をかけてあげたり、柔らかい表情を見せることを心がけましょう。
ただし、犬は0.1~0.3ほどの視力しかないため、少し距離が離れると飼い主の笑顔が見えないことも多いです。そのため、笑顔よりも声かけのほうが犬にとって安心感を与えやすいと言えるでしょう。
2.叱るときに名前を呼ぶこと
「○○ちゃん、ダメ!」といったように、叱るときに名前を呼んでいませんか?
これも犬にとってはNG行動です。
犬は「名前」という概念を理解しているわけではなく、「名前=良い出来事」として覚えていきます。ごはんやおやつ、遊びなど、嬉しい体験と結び付けているのです。
ところが、叱るときに名前を呼んでしまうと、名前に「嫌なこと」のイメージがついてしまいます。すると、飼い主に呼ばれるたびに不安や緊張を感じるようになり、信頼関係にも悪影響を及ぼすことがあります。
叱るときは「ダメ」「いけない」といった短い言葉だけを使い、名前は呼ばないようにしましょう。
3.構いすぎること
構いすぎることは、犬に対する無意識なNG行動です。
常に飼い主にベタベタと甘えていたい犬もいますが、そんな犬にも構われたくない時間がありますし、構われることにも限度があります。
「構って!」「遊んで!」と甘えてきたときは、思いっきり構ってあげて良いですが、犬にも「休みたい時間」があります。ケージやベッドで休んでいるときにわざわざ起こして構ってしまうと、犬が落ち着いて過ごせなくなります。
その結果、飼い主の前では安心して休めず、こっそり隠れて眠るようになってしまうこともあります。
スキンシップは大切ですが、愛犬の性格やそのときの気分に合わせて「ちょうどいい距離感」を意識することが大切です。
まとめ
犬に対する無意識なNG行動を3つ解説しました。
- 黙ってジッと見つめ続けること
- 叱るときに名前を呼ぶこと
- 構いすぎること
こうした行動は、飼い主に悪気がなくても犬にとって大きなストレスや不安を与えてしまうことがあります。
愛犬の本能や習性、そして個性を理解しながら「犬にとって心地よい接し方」を意識することが、信頼関係を深める第一歩です。