長寿の犬種って?
『アニコム家庭どうぶつ白書2024』によると、犬の平均寿命は14.2歳。昔に比べて格段に長くなりましたが、人間の感覚からすればやはり短く感じられます。
世界に目を向けると、ポルトガル原産の「ラフェイロ・ド・アレンティジョ」という犬種が、平均寿命を大幅に超え長生きしたといわれています。日本ではあまり見かけない珍しい犬種だったそうです。
日本の最高齢記録は雑種犬
実は、2011年までは日本の犬が長寿の世界記録を保持していました。その名は『プースケ』。犬種は雑種で、日本国内の最高齢記録は今もこのプースケです。
驚くことに、特別過保護に育てられたわけではなく、昔ながらの外飼いで番犬としての役割も果たしていました。
長生きする傾向のある犬種
もちろん寿命は犬それぞれですが、統計的に長生き傾向のある犬種は存在します。
一般的に動物は体が小さいほど寿命が短い傾向がありますが、犬の場合はその逆。小型犬ほど長生きする傾向があります。
『アニコム家庭どうぶつ白書2024』の犬種別平均寿命ランキングでは、1位と2位、5位に小型犬がランクインしています。
- 1位:トイプードル
- 2位:チワワ
- 3位:混血犬(体重10kg未満)
- 4位:柴犬
- 5位:ミニチュアダックスフンド
昔から「雑種は丈夫」と言われますが、それを裏付けるように3位には混血犬(体重10kg未満)がランクイン。
雑種犬は異なる犬種の遺伝子が混ざることで、特定犬種特有の遺伝疾患リスクが低くなると考えられています。ただし、最近人気の「ミックス犬」は意図的な交配であり、場合によっては遺伝的リスクが増す可能性もあるため、混同しないことが大切です。
さらに、日本の環境に適応した犬種も長生き傾向があります。
4位に入った柴犬は日本犬であり小型犬でもあります。日本の暑さや寒さにも比較的強く、健康リスクを抑えやすいのが特徴です。
3位の混血犬も、日本犬とのミックスが多く、日本の気候に順応していることがポイントといえるでしょう。
愛犬を長生きさせるために
たとえ長寿傾向のある犬種でも、飼い主の飼い方次第で寿命を縮めてしまうことがあります。愛犬が少しでも長く健やかに暮らせるよう、次の3つを意識しましょう。
栄養バランスのとれた食事
食べ物は寿命に直結します。適切な量と質の食事を与え、理想的な体型を保つことが重要です。体型管理は飼い主の責任です。
適度な運動とストレス発散
散歩や遊びを通して十分な運動をさせましょう。運動不足はストレスを生み、ストレスはあらゆる病気の引き金になります。
定期的な健康診断
予防接種やワクチンはもちろん、見た目が元気でも年1回は健康診断を受診しましょう。犬は不調を隠す傾向があるため、早期発見・早期治療が寿命延長につながります。
まとめ
大切な愛犬と少しでも長く一緒に暮らしたいというのは、全ての飼い主さんの願いでしょう。
寿命には個体差がありますが、日々の生活環境や健康管理次第で、愛犬が天寿をまっとうする可能性は高まります。
毎日の食事、運動、健康チェックを怠らず、大切な家族との時間を一日でも長く楽しみましょう。