飼い主さんが出かける準備をしているときに犬が思うこと
飼い主さんが外出の準備を始めると、犬は敏感にその変化を察知します。
服を着替える、お化粧をする、荷物を準備するなどの様子から「いつもの散歩じゃない」と感じ取り、不安を覚える犬も少なくありません。
飼い主さんへの依存度が高い犬ほど、些細な行動の違いにも敏感です。
では、実際に犬たちは外出の気配を感じたとき、どのような気持ちを抱いているのでしょうか。
ひとりになるのが寂しい・不安
犬は本来、群れで生活する動物です。ひとりで過ごすことは自然なことではありません。そのため、飼い主さんが外出してひとりになると、強い寂しさや不安を感じる犬もいます。
甘えん坊な性格の犬であれば、飼い主さんが外出の準備をはじめるだけで落ち着きを失ってしまう場合もあります。
寂しがり屋や不安を感じやすい犬には、安心して過ごせる環境を整えてあげる必要があります。
ただし、犬の性格によるところも大きく、まったく平気という子もいますから、個体差が大きいといえるでしょう。
帰ってこなかったらどうしよう
帰ってくる時間を伝えても犬は理解できません。そのため、いつ帰ってくるかわからない飼い主さんをずっと待ち続けることになります。
加えて、外出が長くなると「このまま帰ってこないのでは?」という不安に陥ることにもなりかねません。
このような気持ちが強くなると、留守番に対して強い不安を感じるようになり、分離不安を引き起こすことがあるため注意が必要です。
最初は短時間の留守番からはじめて、少しずつ時間を延ばし、遅くなっても必ず帰ってくることを覚えてもらうのが良いでしょう。
ゆっくり過ごそう
一方で、留守番に慣れている犬や自立心の強い犬は「飼い主さんが帰ってくるまで好きなことをして待っていよう」と思うようです。
お気に入りの場所でのんびり過ごしたり、おもちゃで遊んだりするなど、ひとりの時間も楽しめるタイプの犬です。
このような犬には、留守番中も安心して過ごせる快適な寝床を整えてあげてください。また、知育トイなど頭を使って遊べるおもちゃもおすすめです。
留守番中の問題行動を防ぐ方法
愛犬に安心して留守番してもらうためには、事前の環境づくりや行動の工夫が大切です。
飼い主さんが不在のあいだに起こりがちな問題行動も、適切な対策を取ることでかなり軽減できます。ここではもう少し具体的にその方法を解説していきます。
犬を必要以上に不安にさせないためには、毎回同じように出かけ、同じように帰ってくるようにしましょう。それだけでも、不安を減らせます。
とくに、出かける前に大げさに「行ってくるね」と声をかけたり、帰宅時に過剰に褒めたりするのは逆効果。さりげなく出かけ、静かに帰ってくるようにしましょう。
また、留守番中に退屈しないように「知育トイ」を用意するのもおすすめです。中にフードやおやつを入れたおもちゃを与えることで、夢中になって遊んでいる間に時間が経過し、不安が紛れます。
さらに、安心できるように自分のニオイがついたベッドやブランケットを置いてあげるのも良いでしょう。狭くて薄暗い環境だとさらに安心できます。
まとめ
飼い主さんの外出は、犬にとって不安や寂しさの原因になる場合があります。とくに、留守番に慣れていない犬や、依存心が強い犬は、精神的に大きなストレスを抱えることもあるでしょう。
そんなときこそ、飼い主としてできる限りの配慮と環境づくりが必要です。
たとえば、知育トイを導入する、落ち着ける寝床を用意する、外出時と帰宅時の対応に注意するなどの小さな工夫で、安心して留守番ができるようになります。また、日頃からしっかりとした信頼関係を築いておくことも大切です。