犬が好みやすい香り
犬と人間では香りの感じ方の仕組みはほぼ同じですが、その嗅覚の性能は桁違いです。
犬の鼻の粘膜にある嗅上皮は、人間の約50倍もの面積があり、香りの分子をより多くキャッチできるため、はるかに鋭い嗅覚を持っています。
ただし、犬が好む香りと人間が好む香りは大きく異なります。人間には心地よくても、犬にとっては不快に感じる匂いもあるのです。
愛犬と快適に暮らすためには、「犬が好きな香り」を知っておくことが大切です。
1.飼い主の体臭
犬にとって、飼い主の体臭は「好み」というより愛おしい香りです。ポイントは、香水や柔軟剤の匂いではなく、汗や皮脂といった自然な体臭であることです。
例えば、ママよりパパの靴下や枕の匂いを嗅ぎたがる犬も多いですが、これは男性のほうが皮脂分泌が多く、体臭がより強く感じられるためと考えられています。
愛犬があなたの衣類や寝具に顔をうずめていたら、それは深い信頼と安心の証かもしれません。
2.動物性のタンパク質の香り
犬は雑食とされますが、本来は肉食寄りの動物。そのため、鶏肉・豚肉・牛肉など、動物性タンパク質の香りには特に惹かれます。
ドッグフードだけでは食いつきが悪くても、茹でた肉をトッピングすると喜んで食べる子も多いですよね。
ただし、生肉には寄生虫や菌のリスクがあり、盗み食いしてしまうと体調不良を引き起こす危険もあります。
調理済みのお肉料理にも玉ねぎや香辛料など犬に有害な食材が含まれていることがあるため、保管や管理には注意が必要です。
3.他の犬の排泄物の香り
犬にとって、他の犬のおしっこやうんちはまさに「名刺」のようなもの。その匂いから性別や健康状態、発情期かどうかまで、さまざまな情報を読み取ります。
散歩中、地面に残ったおしっこの匂いを熱心に嗅ぐのは自然な行動ですが、病原菌や寄生虫に触れるリスクもあります。
嗅ぐだけでなく舐めてしまう子もいるため、なるべく近づけないようにするのが安心です。
まとめ
犬が好みやすい香りを3つ解説しました。
- 飼い主の体臭
- 動物性のタンパク質の香り
- 他の犬の排泄物の香り
どれも人間にはあまり好まれない香りですが、犬にとっては魅力的で安心する匂いです。
特に生肉や排泄物は、愛犬が嗅ぎたがっても口にしないよう、しっかり見守ってあげましょう。