犬の歩き方から読み取る心理
1.軽く弾むような足取りで歩く
犬が軽やかに弾むような足取りで歩いているときは、「嬉しい」「楽しい」「リラックスしている」「気分がいい」といったポジティブな気持ちでいることが多いです。
リードを強く引っ張ることはなく、飼い主にとっては少し速足に感じるくらいのテンポで歩きます。ときおりアイコンタクトを取りながら、「楽しいね!」とでも言うような表情を見せてくれるのも、飼い主にとって嬉しい瞬間です。
2.飼い主のやや後ろについて歩く
犬が飼い主のやや後ろを歩いているときには、「警戒している」「不安を感じている」「緊張している」「怖がっている」などの気持ちがうかがえます。
前方から近づいてくる人や犬、猫、鳥(スズメやハト、カラスなど)に対して警戒している場合があります。ときには、生き物ではなく風で舞い上がったビニール袋や落ち葉など、動く物体に対して怖がることもあります。
特に風の強い日には、普段気にしないような物にも反応し、吠えたり威嚇したりすることがあるため注意が必要です。
3.身をかがめるように低い体勢で歩く
犬が身をかがめ、低い体勢で歩く様子が見られるときは、「風を避けたい」「雨に濡れたくない」「雷や強風の音が怖い」といった不快感や恐怖を感じている可能性があります。
風が強い日には、目に見えない風そのものを怖がってこのような歩き方をすることがあります。雨の日には濡れたくなくて、冷たさや不快さからこのような体勢になることもあります。
さらに、雷や風の音に対する恐怖が強いと、歩きながら震えるだけでなく、その場に立ち止まって動かなくなったり、パニックになったりすることもあります。
天候が悪いときは、愛犬の精神的な負担を避けるためにも無理に散歩へ行かず、室内で排泄できるようトイレトレーニングを進めることも検討するとよいでしょう。
4.耳を横や後ろに倒しながら歩く
耳を横や後ろに倒して歩くとき、犬は「不安」「恐怖」「警戒」あるいは「喜び」「嬉しさ」といった、ネガティブにもポジティブにもなり得る感情を抱いています。
気持ちの見極めには、しっぽの動きもポイントです。不安や恐怖を感じているときにはしっぽが下がっており、苦手な相手や場所に対して警戒している可能性があります。
一方で、嬉しい気持ちを持っているときにはしっぽが上がり、左右にゆったりと、あるいはぶんぶんと勢いよく振られていることがあります。これは、飼い主が帰宅したときや、大好きな人と会ったときなどによく見られます。
5.腰を大きく振りながら歩く
犬が腰を大きく振って歩いている場合、「股関節形成不全」という病気の可能性が考えられます。
この独特な歩き方は「モンローウォーク」と呼ばれることもあり、大型犬に多く見られます。生後6か月ごろから症状が現れ始め、骨格が完成する2歳頃までに発症するケースが多いとされています。
歩き方に違和感を覚えたときは、同じ犬種・体格の犬と比較してみると判断の参考になるでしょう。気になる場合には、動画に撮っておき、動物病院で獣医師に見せて診察してもらうことをおすすめします。
まとめ
犬の歩き方から読み取る心理を5つ解説しました。
- かるく弾むような足取りで歩く
- 飼い主のやや後ろについて歩く
- 身をかがめるように低い体勢で歩く
- 耳を横や後ろに倒しながら歩く
- 腰を大きく振りながら歩く
日頃から愛犬の歩き方をよく観察しておくことで、気持ちの変化や体調不良の兆候にも早く気づけるようになります。
「なんだか歩き方が変だな…」と感じたときには、その様子を動画に撮っておき、動物病院での診察時に獣医師に見せると、正確な診断の助けになります。
愛犬の健康と安全を守るためにも、歩き方のサインを見逃さないようにしましょう。