ガソリンスタンドで活躍する”ネガォン”の物語
このとってもフレンドリーな犬の名前は”ネガォン”と言います。
彼は現在、ガソリンスタンドの従業員として働いているのですが、彼がここで働くことになった経緯には、残念ながらとても悲しい事情がありました。
2年前、サブリナさんと彼女のパートナーは、ブラジル・サンパウロ州のモジ・ダス・クルーゼスという町で、改装中のシェルのガソリンスタンドを購入しましました。
そしてネガォンは、そのガソリンスタンドの以前の所有者が飼っていた犬だったのです。
あろうことか、ネガォンはそのガソリンスタンドに置き去りにされてしまったのでした。
ガソリンスタンドの新しいオーナーとなったサブリナさんとパートナーは、怯えていたネガォンを保護して獣医に連れて行き、ワクチン接種など犬を飼うために必要な手続きをすべてとりました。
その後、犬小屋や首輪とリード、ドッグフードなど、ネガォンに必要な物をすべて買い揃えました。
そしてなんと、更に2人はネガォンにガソリンスタンドの従業員としての仕事を与えたのです。
▲ネガォンの首には、従業員としての正式なシェルのIDカードが付けられています。
住み慣れたガソリンスタンドで過ごさせてあげたいという思いからのことでしたが、しかしながらサブリナさんたちは、ネガォンが顧客たちに対していったいどのような応対を示すのかという確証は持っていませんでした。
ネガォンがガソリンスタンドに来る顧客たちに対して、果たして紳士的に振る舞えるのかどうか、全くわからなかったのです。
それでも、2人はネガォンなら、きっと立派な従業員になれると信頼して、顧客サービスを任せてみたのです。
そして、ネガォンはその期待を裏切ることはありませんでした。
彼は笑顔で顧客たちを迎えることがちゃんとできました。
ネガォンは、ガソリンスタンドの入り口にちゃんと座って顧客たちが来るのを待ち、ガソリンスタンドに車が入ってくると、傍に寄って行き、顧客が車から降りてくるのを待ちました。
そして顧客を体全体で歓迎します。
「顧客たちも、そんなネガォンのことを愛しています。ネガォンに犬用のおもちゃを持ってきてくれる人もいます。」とサブリナさんは語っており、そして、ネガォンはガソリンスタンドでの仕事をとても楽しんでいます。
毎日、サブリナさんや他の従業員たちがネガォンを散歩に連れて行きます。
それはネガォンのためでもあり、そしてサブリナさんを始め従業員たちのエクササイズでもあり、気分転換にもなっています。
ガソリンスタンドは、24時間対応なので、常にネガォンの傍には他の従業員がいて、彼の安全を確認しています。
「ネガォンに続け!」FERAの動物愛護活動
動物愛護&救済を目的として活動している慈善団体”FERA”が、野良犬たちの里親探しのイベントポスターにネガォンがボランティアとして起用されています。
「ネガォンが、こうして企業のために仕事をしていることをもっと多くの人々に知ってもらい、地元企業が野良犬たちに対して、ネガォンのように仕事を与え採用してくれることを我々は心から望んでいます。」とFERAのスポークスマンは語っています。
尚、このお話及び写真の提供は慈善団体のFERAからいただいたものです。
FERAは、ブラジルにて野良や野良猫たちに対して、去勢・避妊手術、そして必要な治療を施し、積極的に里親探しをしています。
そしてFERAの活動は、ボランティアの有志たちと善意ある人々からの寄付によって支えられています。
FERAのフェイスブックページ
参考資料→https://www.thedodo.com/dog-job-gas-station-2259388006.html