犬が「腹痛を訴えている」ときに見せる8つの行動
1. 食欲不振・元気がない
いつもは食いしん坊な愛犬がフードに全く興味を示さなかったり、おやつも食べなかったりする場合は、腹痛のサインかもしれません。
また、大好きな散歩に行きたがらなかったり、普段ならはしゃぐような状況でも動きが鈍く、一日中寝てばかりいるなど、全体的に活動量が減って元気がない様子が見られたら注意が必要です。
これらの変化は、体調不良、特にお腹の不調からくる不快感によって引き起こされている可能性があります。
2.嘔吐・下痢
食べたものを吐いてしまったり、普段と違う水っぽい便や、回数が異常に多い下痢をしている場合は、消化器系のトラブル、つまり腹痛が原因である可能性が高いです。
特に、嘔吐と下痢が同時に、または繰り返して見られる場合は、脱水症状を引き起こす危険性もあるため注意が必要です。吐しゃ物や便の色、におい、回数などを観察し、獣医師に伝えるための情報を記録しておくと良いでしょう。
3.体を丸める・震える
体を小さく丸めてうずくまるような姿勢をとったり、小刻みに震えている場合は、痛みや不快感がある可能性が高いです。寒がっているわけでもないのに震えている、普段はしないような姿勢でじっとしている場合は、お腹に痛みがあるのかもしれません。
これは、痛みを和らげようとする本能的な行動や、全身の筋肉が緊張している状態を示しています。
4.お腹を触られるのを嫌がる
普段はお腹を撫でられるのが好きな子でも、触ろうとすると怒ったり、逃げたり、唸ったりする場合は、お腹に触られると痛みが伴うため嫌がっていると考えられます。
優しく触れてみて、敏感に反応したり、特定の場所を触るとキャンと鳴くなど、痛がっている様子が見られたら、どこかに異常があるサインです。無理に触らず、他に症状がないか観察しましょう。
5.落ち着きがない・そわそわする
痛みでどうして良いかわからず、部屋の中を頻繁に歩き回ったり、座ったり立ったりを繰り返したり、落ち着きなく場所を移動するなど、そわそわとした様子が見られることがあります。
これは、痛みから逃れようとしたり、楽な体勢を探している行動かもしれません。普段と違う様子で落ち着きがなく、じっとしていられない場合は、腹痛が原因の可能性を疑いましょう。
6.頻繁にあくびをする・唇をなめる
ストレスや不快感を感じている時に見られる行動として、頻繁にあくびをしたり、口の周りをペロペロと舐め続けることがあります。腹痛によってストレスを感じている場合に、これらの行動が増えることがあるでしょう。
また、胃のむかつきや吐き気がある際にも、これらの行動が見られることがあるため、他の症状と合わせて総合的に判断することが重要です。
7.呼吸が速い・浅い
痛みを感じていると、呼吸が浅くなったり、普段よりも速くなったりすることがあります。これは、痛みからくるストレスや、体内で何らかの異常が起きているサインです。
特に、横になっているのに呼吸が速い、または口を開けてハァハァと息をしている場合は、かなりの不快感を伴っている可能性があります。冷静に呼吸の様子を観察しましょう。
8.特定の姿勢をとる
痛みを和らげようとして、お尻を高く上げて前足を床につける「祈りのポーズ」のような特定の姿勢をとることがあります。
これは、胃腸の不調や、膵炎などの重篤な病気のサインである可能性もあります。このような普段見慣れない姿勢を長時間とっている場合は、すぐに獣医師に相談する必要がある非常に重要なサインです。
今すぐ病院へ連れて行くべき状態とは
愛犬の腹痛のサインが見られたら、状況によっては緊急を要します。
- 激しい嘔吐や下痢
- 血便や血尿
- ぐったりして意識がはっきりしない
- 呼吸が非常に苦しそう
- お腹がパンパンに張って硬い
- 少し触れただけでも激しく痛がる
- 誤飲誤食の可能性
上記の症状がある場合は、迷わずすぐに動物病院へ連絡し、指示を仰ぎましょう。
これらの症状は、命に関わる重篤な病気のサインである可能性が高く、一刻を争う事態です。
病院へ行く前の準備と心構え
動物病院へ行く前には、いくつかの準備をしておくと診察がスムーズに進みます。
いつから、どのような症状が、どのくらいの頻度で見られているのかを具体的にメモしておきましょう。嘔吐物や便の状態を獣医師に正確に伝えるため、スマートフォンなどで写真を撮っておくことも非常に有効です。
また、愛犬が痛がっている時に無理に触ろうとせず、飼い主自身が慌てずに冷静に対応することが、愛犬を安心させるためにも大切です。
まとめ
愛犬の腹痛は、飼い主が日頃から注意深く観察することで早期に発見できる可能性があります。食欲や元気がない、嘔吐や下痢、特定の姿勢をとるなど、いつもと違う様子が見られたら、それが腹痛のサインかもしれません。
特に、血便やぐったりしているなど緊急性の高い症状が見られた場合は、迷わずにすぐに動物病院へ連絡し、愛犬の命と健康を守るための迅速な行動を心がけましょう。