そもそも犬の『無駄吠え』の定義とは
犬の無駄吠えに困っているという飼い主さんは少なくありません。そもそも無駄吠えとは、飼い主や周囲が困るほどに吠え続けることを指します。
元々犬はコミュニケーション手段の1つとして吠えるため、吠えること自体はごく自然な行為です。しかし、人間と共生していく上で、過剰なほど吠え続ける行為は家族も困ってしまいますし、何より近所迷惑にならないか不安になりますよね。
なぜ愛犬が吠えているのか理由を把握し、それぞれの理由に合わせて対処することが問題解決への近道となります。
犬が無駄吠えするようになってしまう絶対NG行為5選
犬が無駄吠えするようになってしまう原因は、飼い主の対応間違いにあることも多いです。ここでは犬が無駄吠えするようになってしまうNG行為を見てみましょう。
1.吠えたときに声をかけてしまう
愛犬が吠えたとき「どうしたの?」などと優しく声をかけてしまうと、吠えたことでかまってもらえたと学習してしまいます。
一度学習してしまうと、次回から飼い主に何か訴えたいことがあるとき、当然のように吠えて意思疎通を図ろうとするので、無駄吠えにつながるリスクが高まるのです。
2.要求に応えてしまう
犬が過剰に吠えているとき、つい「かわいそう」「なんとかしてあげたい」という思いから、1回くらいなら……と要求に応えていませんか。
一度でも要求吠えに応えてしまうと、次から「吠えたら要求が通る」「飼い主がいうことを聞いてくれる」と認識してしまい、さらに無駄吠えがエスカレートする原因になります。
3.気を逸らすためにおやつを与える
愛犬の無駄吠えをやめさせようと、とりあえずおやつや食べ物を与えて気を逸らしているという方は要注意です。これは一時凌ぎにしかならず、さらに無駄吠えを助長してしまいます。
気を逸らすためにおやつを与えていたとしても、犬の視点では「吠えたからおやつがもらえた」と勘違いする行為です。「もっとおやつが食べたい」とさらに吠え方が激しくなる恐れがあるのでやめましょう。
4.無駄吠えをきっかけに日課に取り掛かる
犬は意思を伝えるために吠えることが多々あります。時には「そろそろご飯の時間じゃない?」「散歩に行く時間だよ」と伝えるために、吠えることもあるでしょう。
しかし、無駄吠えをきっかけにご飯を与えたり散歩に連れて行ったりしてしまうと、毎日その時間帯に吠えることが習慣化してしまいます。無駄吠えを助長させる恐れがあるので、無駄吠えが止んでから日課に取り掛かりましょう。
5.やめさせようと怒鳴りつける
愛犬が吠えているとき、「うるさい!」「静かにして!」と怒鳴って静かにさせようとする飼い主がいますが、怒鳴りつけたからと言って無駄吠えが止まることはほとんどありません。
もしもそのときは一時的に無駄吠えが止んだとしても、再び無駄吠えが始まってしまうでしょう。
むしろ大きな声で怒鳴りつけると、余計に興奮したり恐怖から吠え方が激しくなったりする恐れがあるので、怒鳴りつけたり体を押さえつけたりといった攻撃的な方法はやめてください。
犬の無駄吠えをやめさせる方法は?
無駄吠えと言っても、警戒していたり不安から吠えていたり、甘えたい欲求から吠えていたりとさまざまです。したがって、犬の無駄吠えをやめさせるためには、まず原因を把握しましょう。
例えば、飼い主にかまって欲しくて吠えている場合は、基本的に反応せずその場を立ち去ります。吠えるのをやめたタイミングで再び部屋へ戻り、褒めたり要求に応えてあげたりしましょう。
警戒吠えに対しては、その音に少しずつ慣らしたり、普段から他の犬や人と触れ合わせることも効果的です。また、犬が過ごすスペースを道路に面した場所から離したり、窓から外が見えないように目隠しをするなどの対処法も有効でしょう。
基本的には無駄吠え中に反応せず、無視をするのが適切な対処法になります。しかし、怪我や体調不良で吠えている場合は、すぐに触診をしたり様子を観察したり、必要に応じて動物病院へ連れて行きましょう。
まとめ
犬が無駄吠えするようになってしまう原因は、飼い主のたった一度の対応にあることが多いです。無駄吠えしている最中は、反応せずにその場を立ち去り、吠えたらまた戻ってくる……という行動を繰り返して、少しずつ愛犬に「吠えないと飼い主さんが褒めてくれる」と学習させましょう。