犬に向かって大声を出してはいけない理由
1.驚かせてしまうから
犬に向かって大声を出すと、強い驚きや不安を与えてしまいます。
想像してみてください。自分に向かっていきなり大声を出されれば、誰でもびっくりして身構えるはずです。犬も同じで、大声は恐怖や緊張の原因になります。
2.過度に興奮させてしまうから
大声は犬を過剰に興奮させてしまうことがあります。
犬は楽しいとき、不安なとき、緊張しているときなど、さまざまな場面で興奮しますが、大声が引き金となって過度な興奮状態に陥ることがあります。
場合によってはパニックになり、思わぬケガをしたり、他人や他の犬とのトラブルを引き起こしてしまうこともあるため、注意が必要です。
3.人間を怖がるようになってしまうから
何度も大声を浴びせられると、「人間=怖い存在」と認識してしまいます。
たとえば、身近に大声を出す子どもがいれば、犬がその子どもを避けたり、怖がるようになることがあります。これが積み重なると、人間全般への恐怖心に繋がってしまいます。
その結果、散歩や動物病院、トリミングなど、人との関わりが必要な場面で強いストレスを感じてしまうことがあります。犬の健康や生活の質に悪影響を与えてしまう可能性もあるため、慎重に接することが大切です。
犬に声をかけるときに意識したいこと
短い言葉で話しかける
犬は人間の言葉を単語レベルで理解しています。
たとえば「お散歩」や「ごはん」など、短い単語であれば内容を正確に理解しやすくなります。会話のように長い文章ではなく、意味のある単語で話しかけることがポイントです。
ゆったりとした口調と動作で話しかける
言葉をしっかり聞き取ってもらうためには、落ち着いた口調でゆっくり話すことが大切です。さらに、動作も大きくせず、ゆったりとした仕草で接することで、犬を安心させることができます。
急な動きや語気の強い声は、犬を驚かせてしまうため控えましょう。
叱るときは「短く・的確に・一度だけ」
しつけの場面では、つい感情的になってしまうこともあるかもしれませんが、大声で繰り返し叱るのは逆効果です。
叱るときは、「ダメ」「いけない」といった短い言葉を一度だけ伝えます。何度も繰り返したり、感情をぶつけるような言い方は避けましょう。
また、叱るタイミングも重要です。犬が悪い行動をしている最中、またはその直後に伝えることで、何を注意されたのかが理解しやすくなります。
まとめ
犬に向かって大声を出してはいけない理由を3つ解説しました。
- 驚かせてしまうから
- 過度に興奮させてしまうから
- 人間を怖がるようになってしまうから
高齢の犬など聴力が低下している場合には、声ではなく振動などで優しく注意を促す方法が効果的です。
たとえば、犬が床にいるときには床を軽くトントンと叩いたり、お散歩中であればリードを優しく引いて合図を送るとよいでしょう。
犬と信頼関係を築くためには、「伝え方」も大切なコミュニケーションのひとつです。愛犬の気持ちに寄り添い、安心できる環境を整えてあげましょう。