犬が『クレート』に慣れるための方法
1.クレートに良いイメージをつける
まず飼い主はおやつを手に持ち、犬におやつがあることを示します。おやつを持った手をクレートの中に入れ、犬を誘導してください。
犬がクレートの中に入ったら褒めましょう。入るときに『ハウス』と声をかけるとクレートに入るコマンドだと覚えてくれます。
クレートには良いイメージをつけることが大切です。少し慣れてきたらクレートの中におもちゃや使い慣れたタオルなどを入れ、扉を開けて普段から目につくところに置いてください。
2.クレートの下半分だけで慣れさせる
犬は狭い場所を好む動物ですが、中には屋根がついたクレートを怖がる犬もいます。そのような場合はクレートを分解し、下半分だけで入る訓練をしましょう。
クレートとはプラスチック製で箱型のものであり、分解できるタイプとできないタイプのものがあります。最初は訓練をすることも考えて分解できるタイプのものを購入することをおすすめします。
筆者の犬は元野犬で捕獲された記憶があるのか、クレートを嫌がっていました。そのため、最初は下半分だけで入る訓練をしました。
その後、クレートの下半分を使って苦手な車にもなんとか乗れるようになりました。ドライブの訓練にも使えるのでおすすめです。
クレートを使うメリット
犬が落ち着く
犬の祖先は薄暗い穴蔵で生活していました。そのため犬は広い場所よりも狭くて暗い場所の方が落ち着きます。
クレートは犬にとって自室のような空間です。犬が来客に吠えたり雷を怖がったりしたとき、使い慣れたクレートに入ると落ち着いてくれることもあります。
犬の寝床になる
犬がクレートを気に入ってくれると、寝床として使うことができます。犬が安心するだけでなく、寒い季節には暖をとれるので快適に眠れるようになります。
クレートは寒くなったらタオルや毛布を中に敷く、上からかけるといったアレンジが可能です。音を怖がる犬であれば防音効果もあるため、犬の興奮を抑える手段としても使えます。
ペットホテルや災害時のストレスを減らせる
クレートに慣れていると、犬をペットホテルに預けるときや災害時にストレスを軽減することができます。
特に災害時は、犬と人間が別々に過ごすことになる可能性が高いです。使い慣れたケージに入っていれば、犬が周囲に迷惑をかけにくくなります。
安全にドライブができる
犬を車に乗せてドライブするとき、そのまま座席に乗せる人やドライブボックスに乗せる人もいます。
犬が車酔いしないでおとなしく乗っていられれば良いのですが、箱型のクレートに入っている場合、事故にあってもケガをしにくいというメリットがあります。
またドライブが苦手な犬でも『クレートの中なら安全』という意識があれば、車酔いせずに済むこともあります。
犬をクレート嫌いにさせないことが大事
犬がイタズラをしたときやトイレの失敗をした際に犬をクレートに入れて片付けをしたくなりますが、おすすめはしません。
犬にとって『クレート=お仕置き部屋』のイメージがついてしまい、その後クレートを嫌いになってしまうからです。
また動物病院が苦手な犬は多いですが、クレートを使うときが病院に行くときだけというのも嫌いになる原因になります。
クレートに入ってドライブをして、ドッグランに行って遊ぶなど、なるべく良いイメージをつけるようにして慣らしていきましょう。
まとめ
犬と生活する上で、クレートはいらないと考える飼い主もいるでしょう。
しかし、クレートに慣れる訓練をすることで無駄吠えが減ったり、飼い主にべったりな犬がひとりで過ごせるようになったりするといった精神的な成長に繋がることもあります。
犬がクレートを嫌いにならないよう、犬のペースに合わせて慣らしていってください。