『暑さに弱いといわれている犬種』とは?
体温調節が苦手な犬にとって高温多湿な日本の夏は非常に過酷です。もちろん愛犬のためにしっかりと対策を講じているとは思いますが、ある特性をもった犬にとっては特に気を配ってあげる必要があります。
『暑さに弱い』とされている犬種の特徴を解説します。該当する犬種を飼っている飼い主さんはより暑さ対策に取り組んでくださいね。
1.短頭種の犬種
愛嬌のある顔がチャーミングな「鼻ぺちゃ犬」ですが、体の構造上気道が狭いため呼吸がしづらく暑さを体内から逃がすことが苦手です。夏場は外の熱気を吸い込んでしまうため、熱中症のリスクも高まります。
- パグ
- フレンチブルドッグ
- ボストンテリア
- シーズー
- ペキニーズ
2.寒い地方が原産の犬種
シベリアなど寒い地方が原産の犬種は、寒さに耐えるよう被毛が厚くなっています。そのため冬の寒さには強い一方、暑さには弱いという特徴があります。暑さに耐性がないため、室内でも十分な対策が必要となります。
- シベリアンハスキー
- サモエド
- グレートピレニーズ
- ボルゾイ
ちなみに寒冷地原産の犬種に大型犬が多い理由は、体が大きいと体積に対する表面積の割合が小さく、体温を維持しやすいからです。
3.ダブルコートの犬種
ダブルコートとは被毛が二重構造になっていること。トイプードルやマルチーズなどのシングルコートの犬種に比べ、体に熱がこもりやすく暑さに弱い傾向にあります。こまめなブラッシングで熱を逃がしたり、毛を短くするサマーカットなどの対策をとりましょう。
- 柴犬
- ゴールデンレトリバー
- ポメラニアン
- シベリアンハスキー
4.短足の犬種
短足の犬種は地面からの輻射熱(照り返し)の影響を受けやすく、体が熱くなりやすいため暑さに弱いといえます。チワワなどの超小型犬も地面から体高までが近いため同じく注意が必要です。
- ダックスフンド
- コーギー
- バセットハウンド
5.子犬やシニア犬、肥満傾向の犬
犬種という括りではありませんが、成長途中で体力を消耗しやすい子犬や、体力や免疫力が低下するシニア犬も成犬に比べ暑さに弱くなります。シニア犬は体温調節機能が低下するため暑さに対する感覚が鈍くなり、水分補給もおろそかになることがあるため要注意です。
肥満傾向の犬も体についた脂肪が熱を溜め込み、体温調節が難しくなります。したがって熱中症のリスクも高まってしまいます。
暑さが苦手な犬種にすべき対策とは?
ご紹介したような暑さが苦手な犬種にはどのような対策が有効でしょうか。下記にご紹介する対策は基本的ですが非常に大切なことばかり。ぜひ実践してください。
- 室温は22~23℃前後、湿度は50~60%を目安に維持する
- 新鮮な水を常温でたっぷり用意する
- 散歩時間の調整
- 冷却グッズを活用する
室内でも熱中症のリスクは伴います。扇風機を併用するなど愛犬が快適に過ごせる温湿度を保ちましょう。冷えすぎた水はお腹を壊すこともあるため、常温の水をいつでも飲めるように用意します。飲みたいときに飲めるよう、水飲み場を複数設けることもおすすめです。
散歩の時間は早朝・陽が沈んでからの夕方以降にしましょう。手の甲でアスファルトの熱さを確認してください。路面温度が60℃以上になることもあるため、熱くて5秒以上触ることができなければ散歩は控えましょう。
クールマットや冷却バンダナなどさまざまな冷却グッズがありますので、愛犬に合ったものをぜひ積極的に取り入れてください。
まとめ
暑さに弱い犬種は他の犬にくらべて熱中症のリスクも高まります。ワンコにとっては過酷な夏ですが、しっかりと暑さ対策をし飼い主さんもワンコも元気に乗り切りましょう!