犬に絶対NGな『熱中症対策』5選
高温多湿の環境に長時間いることで、体温調節が追いつかず体温が異常に上昇してしまう熱中症。汗をかくことが苦手な犬は人間よりも熱中症のリスクが高く、重症化すると命にかかわる場合もあります。
「室内温度を下げればよい」「体を冷やせばよい」こういった対策は犬にとってもちろん間違いではありませんが、やり方を誤ると熱中症を誘発してしまう可能性もあるのです。犬にしてはいけない熱中症対策を解説します。
1.エアコンの温度を下げすぎている
被毛で覆われた愛犬がさぞ暑かろうと、エアコンの温度を下げすぎていませんか？犬にとって心地よい温度帯は24～25℃、湿度は50～60％程度です。
たとえエアコンの温度を25℃に設定していても、冷たい空気は下に溜まりやすいため思った以上に犬の体は冷えているかもしれません。小型犬など体高が低い犬や、子犬、シニア犬は特に気を配ってあげる必要があります。
体が冷えて自律神経が乱れる「クーラー病」になってしまうことも。食欲や元気がない、下痢や嘔吐を繰り返すといった症状が出たら要注意です。部屋の温度を上げて、しばらく様子を見ても改善されないようであれば、病院へ連れていったほうが良いでしょう。
2.扇風機やエアコンの風を直接当てている
こちらも良かれと思ってしてしまいそうですが、熱中症対策としてNGです。扇風機やエアコンの風を直接浴び続けることによって体が冷えすぎてしまいます。
わたしたちもエアコンの風に当たり続けると体調を崩すことがありますが、犬も同じです。愛犬の寝床やよく寛ぐ場所には直接風が当たらないように調整しましょう。さらに寒さを感じたときに移動できる逃げ場を作ってあげるのも良いですね。
3.冷水や氷を与えすぎる
愛犬の体を冷やしてあげようと、常にキンキンに冷やした水を用意したり氷を与えたりしていませんか？暑いと犬も冷たいものを好むので喜んでいる一面もありますが、与え続けることはNGです。体の冷えから体調を崩して下痢を繰り返すと、食事がとれなくなり、さらに体力が低下します。
別の観点から気を付けたいのが「水の与えすぎ」です。水分補給はもちろん大切ですが、飲みすぎることで頻尿となります。お家でのトイレが難しい子は暑い中外に連れ出すことにより、かえって熱中症の危険性を高めます。
4.長時間水遊びをさせる
これだけ暑いと愛犬に水遊びをさせたいと思う飼い主さんも多いはず。水が好きなワンコであればなおさらですよね。しかし実は水遊びにも熱中症のリスクがともないます。
日差しが強い場所で長時間水遊びをすることにより熱中症になる危険性があるのです。水の中にいるため犬自身も暑さを感じにくく楽しそうに遊ぶため、飼い主さんも気づきにくいという盲点があります。
さらに長時間の水遊びで低体温症のリスクや、水を大量に飲むことで「水中毒」の危険性もあるのです。思っている以上にさまざまなトラブルを招きやすい水遊びは、こまめに休憩・水分補給をし、常に飼い主さんが見守っていてあげましょう。
5.極端に短いサマーカットにする
毛の長い長毛種の犬は暑い時期、サマーカットにすることも珍しくありません。熱中症対策として有効ですが、過度に短くすることはかえって熱中症のリスクを高めてしまいます。
皮膚に直接日光が当たることにより体温上昇が懸念されるからです。また紫外線による皮膚ダメージも心配です。極端に短いサマーカットにしてしまうと、熱中症のリスクが高まりますのでかかりつけ医に一度相談すると良いかもしれません。
まとめ
暑い夏は愛犬に少しでも涼しくなってもらおうとさまざまな対策を講じると思います。中には良かれと思って行ったことが残念ながら熱中症のリスクを高めてしまうことも。重症化すると命をも脅かす危険な熱中症には十分に気を付けなければなりません。
ご紹介したNG行為はもちろん、愛犬のために正しい知識を身につけ暑い夏も元気に乗り切りましょう！
