リードの役割と種類
愛犬の散歩に欠かせないリードですが『リードを通して飼い主さんの意志を伝える』という重要な役割があります。ですので、犬に合った長さや素材のリードを使うことが大切です。犬のリードには大きく4タイプあります。
- スタンダードリード
- フレキシブルリード(伸縮性リード)
- ロングリード
- マルチファンクションリード
スタンダードリードは、持ち手が円形になっていてふだんの散歩やお出かけのときに使用する一般的なリードです。手元のスイッチで長さを調節できるフレキシブルリードは、公園などの広い場所で使うことが多いでしょう。
10m以上の長さがあるロングリードは「トレーニングリード」とも呼ばれ『オイデ』などの練習に適していますが、かなりの長さがあるため使用場所は選ぶ必要があります。
マルチファンクションリードは、リードを肩にかけてハンズフリーで散歩をしたり、一時的に犬を繋いでおくことができるなど、さまざまな機能を兼ね備えたリードのことであり、近年よく見かけるようになりました。
犬の『リード』を使用するときのタブー行為4選
リードの役割や種類を解説しましたが、どんなリードであっても使い方を誤ると事故やトラブルを引き起こす危険性も。どんな使い方がNGなのか見ていきましょう。
1.ノーリードにする
基本中の基本ですがノーリードは絶対にNGです。「人がいないから」「呼べばくるから」といったことはノーリードにして良い理由にはなりません。そもそも、犬のノーリードは多くの自治体や公園で禁止されています。
たとえ呼び戻しが完璧であっても、突然の大きな音にパニックになり制御不能となることも十分にあり得ます。そのまま逃走してしまい行方知らずになったとしても、非を問われるのは犬ではなく飼い主です。
交通事故、連れ去り、誤飲、他の人や犬とのトラブル…ノーリードのリスクは挙げればキリがないほどです。
一部のマナーのない飼い主により、公園や施設への犬の立ち入りも禁止されています。人も犬も気持ちよく暮らせる社会のためにも、ノーリードは絶対にやめましょう。
2.伸縮リードを普段使いする
伸縮リードは使い勝手もよく人気の商品ですが、普段の散歩に使用することはあまり推奨できません。長く伸ばしたまま散歩することは、咄嗟の出来事に対応できませんし、犬が苦手な人にとっては恐怖を覚えてしまうでしょう。
では「短い状態でロックをかけていれば良いのでは?」そう思われる方もいるかもしれません。しかしリードが短すぎると犬の首に負担がかかってしまいますし、犬が突然走り出すと飼い主の転倒の恐れもあります。
リードを地面に落とした音に驚き、さらに自分が動けばリードも大きな音を立てながら追いかけてくることにパニックになりそのまま逃走してしまう事例も多く報告されているそうです。
普段の散歩にはスタンダードリードを使用し、公園や広場についてから伸縮リードに付け替えることをおすすめします。
3.犬の体格に適さないリードを使う
犬のリードが体格に合っていないと脱走や事故の原因になるため、適切なサイズを選ぶことが重要です。小型犬に重たい鎖のようなリードや、反対に大型犬に細い強度の弱いリードを使うとトラブルのリスクが高まります。
小型犬には細め、中・大型犬は太めのリードを使い、強度も愛犬の体重の3倍以上を目安に選びましょう。選ぶ際には商品の説明書きをよく読んで愛犬の体格に適したものを購入することが大切です。
4.手に巻き付けたりピンと張った状態で使う
リードは正しく使わなければ事故やケガを引き起こしてしまうことも。リードの輪っかに手を通しグルグルと巻き付けた持ち方は、一見安定しているようにも思えますが実は飼い主が危険です。
犬が突然走り出した際に強く引っ張られ転倒する恐れがあるからです。「輪の部分に親指だけを通し、軽く握り込むように持つ」方法が正しいリードの持ち方です。
さらに、リードが常にピンと張った状態では犬の体に負担がかかります。何より歩きにくく地面のニオイを嗅ぐ「クン活」も非常にしづらいでしょう。犬が違和感を感じない程度に少したるませた状態で持つのが理想的といえます。
まとめ
リードは毎日使うからこそ正しい方法を用いることが大切です。間違った知識や習慣で使っていると、愛犬や飼い主自身がケガやトラブルを招いてしまうことも。リードは目的別に正しく使用し、安全な散歩タイムを楽しみましょうね。