犬の『噛み癖』どうすれば治る?噛んでしまう理由からやめさせるための改善策まで

犬の『噛み癖』どうすれば治る?噛んでしまう理由からやめさせるための改善策まで

『犬が噛む理由と噛み癖を改善する方法』についてまとめました。犬には本能的に噛みつきたいという欲求があります。人を噛んでしまうときの改善方法を解説します。

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記事の監修

大阪府立大学生命環境科学部獣医学科卒業。その後、約10年に渡り臨床獣医師として動物病院に勤務。予防医療、行動学、老犬の介護問題に興味を持っています。正しい知識と情報を多くの方に伝えたいという思いからWEBライターとして動物関係の記事を執筆しています。

犬が噛む理由

ロープに噛みつく

1.確認するため

犬が噛むのは、「食べて良いもの」「食べてはいけないもの」の確認をするためです。

子犬が噛む理由として起こりやすく、成犬になると落ち着く場合があります。しかし、成犬になっても「噛んで確認したい」という欲求がなくなるわけではありません。

2.顎の筋肉を鍛えるため

犬が噛むのは、顎の筋肉を鍛えるためです。犬が成長するための遺伝的なプログラムとして組み込まれているとされています。

人間と暮らすことなく、野生として生きていたとすれば、食料として捉えた獲物(動物)の骨を噛み砕いたり、肉を噛みちぎったりしなければなりません。

食事をするため、生きていくために、顎の筋肉を鍛える必要があるのです。

3.歯の生え変わりを促進するため

犬が噛むのは、歯の生え変わりを促進するためです。

子犬の頃、乳歯から永久歯へと生え変わるとき、歯茎がムズムズとし、その不快感や違和感を解消するため、噛むことがあります。

4.脳の働きを活性化するため

犬が噛むのは、脳の働きを活性化するためです。

噛むことで脳が刺激されると、大脳皮質の血流が促進され、脳の働きが活性化するとされています。

ラットによる実験ですが、噛むことで脳を刺激すると、前頭葉や頭頂葉の血流量が増加したとされています。

5.構ってほしいから

犬が噛むのは、構ってほしいからです。

おもちゃを噛んで遊ぶことでは足りず、飼い主に構ってもらいたいとき、手を噛んでしまうことがあります。

6.噛みつき欲求がある

犬には、噛みつき欲求があります。「動くものを追いかけて噛みつきたい」という欲求と、「満足するまで噛みつきたい」という欲求です。

投げてもらったボールを追いかける、ロープのおもちゃを引っ張り合う、おもちゃを噛んで遊ぶなど、このような行動を日頃から行っている犬は、噛みつき欲求が満たされています。

このような行動を行う機会が少ない犬や、飼い主によって制限されている犬には、過度な噛みつき欲求がある場合があります。

噛んで良いもの、噛んで遊べるおもちゃが与えられておらず、噛みつき欲求を満たしたいという気持ちから、飼い主の手を噛んでしまうことがあるのです。

7.ストレスと恐怖

ストレスによって攻撃的になってしまったとき、恐怖を与えられたとき、犬が噛んでしまうことがあります。防衛本能や攻撃本能による噛みつきであると言えます。

犬の噛み癖を改善する方法

人の腕を噛む

もしも遊びの最中に犬に甘噛みをされたときは、「あ!」「痛い!」など、一言だけ大きな声を出します。

そして、犬から離れます。遊びが中断されることで、「噛んだら遊んでもらえないんだ」と学習させます。

構ってもらいたくて甘噛みをされたときも同じです。「噛んだら構ってもらえないんだ」と学習させる必要があります。

やってはいけない対処法

  • 怒鳴りつける
  • 叩く
  • ケージに閉じ込める

怒鳴りつけること、叩くことは、犬に恐怖を与える行為です。防衛本能から、攻撃的になり、甘噛みではなく、本気噛みをする原因になってしまうことがあります。

飼い主に対し、常に不安や恐怖を感じる原因にもなりますし、信頼関係が築かれなくなってしまいます。

また、ケージは犬にとって安心できる快適な空間でなければなりません。手を噛んだからといって、ケージを反省部屋のようにしてはいけません。

しつけのためだからといって、犬をどこかに閉じ込める必要はありません。

まとめ

青いおもちゃを噛む

犬が噛む理由を7つ解説しました。

  • 確認するため
  • 顎の筋肉を鍛えるため
  • 歯の生え変わりを促進するため
  • 脳の働きを活性化するため
  • 構ってほしいから
  • 噛みつき欲求がある
  • ストレスと恐怖

犬には、本能的に「噛みつきたい」という欲求があります。おもちゃで遊ぶなどし、満たしてあげるとよいでしょう。

飼い主の手を甘噛みすることは絶対に許してはいけません。あまり痛くないからという理由で、子犬だからという理由で、許してしまっている飼い主が多いようです。

甘噛みでも、痛くなくても、絶対に許してはいけません。「ダメ」「いけない」と声をかけましょう。

飼い主が大怪我を負うほどの噛みつきがある場合には、ドッグトレーナーなどの専門家に相談しましょう。専門的な知識や技術を持った人のトレーニングを受ける必要があります。

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