犬が急に『攻撃的』になるときの理由6つ 豹変した原因から飼い主がすべき対処法まで

犬が急に『攻撃的』になるときの理由6つ 豹変した原因から飼い主がすべき対処法まで

ある日突然、愛犬が攻撃的になってしまったのはなぜでしょうか?この記事では、犬が急に攻撃的になるときの理由6つから飼い主がすべき対処法までご紹介します。

お気に入り登録
SupervisorImage

記事の監修

大阪府立大学生命環境科学部獣医学科卒業。その後、約10年に渡り臨床獣医師として動物病院に勤務。予防医療、行動学、老犬の介護問題に興味を持っています。正しい知識と情報を多くの方に伝えたいという思いからWEBライターとして動物関係の記事を執筆しています。

犬が急に攻撃的になるときの理由6つ

吠える犬

犬が急に攻撃的になる背景には、必ず何らかの理由があります。飼い主としてはショックな出来事ですが、愛犬の身に何が起きているのかを、以下の6つの理由の中に当てはまる項目があるか探ってみてください。

1.ケガや病気を負っている

犬は痛みを伴うケガや病気による不調があると、身を守るために攻撃的になることがあります。いつものように愛犬に触ろうとすると噛みつかれそうになるのは、ある部分に痛みや不快感を抱えているのかもしれません。

ほかにも、てんかんを発症している場合や、何らかの脳機能の異常が攻撃的な行動の原因になることもあります。老犬であれば、目や耳などの衰えによるストレスも攻撃的な行動の原因として考えられるでしょう。

また、認知症を発症している場合も、ある日突然飼い主を認識できなくなり、攻撃的になることも起こり得ます。

2.不安や恐怖心を感じた

ケージの中で遠吠えする犬

犬は不安や恐怖心を煽られる場面に直面したときにも、攻撃性につながることがあります。例えば、大きな騒音が聞こえる、見知らぬ人物が近づいて来る、過度なしつけをされた、ケアをする際に押さえつけられたなど、犬にとって嫌なことは攻撃性に直結しやすいです。

愛犬に対してしつけやケアを無理やり押し進めると、信頼を喪失してしまいかねません。犬が嫌がる素振りを見せたら、そこでやめることが肝心です。

3.縄張り意識が働いている

犬は自分の縄張りを守るために、攻撃行動に出ることがあります。自宅を訪れる配達員や来客に対して吠えるのも理由のひとつです。

自分の寝床や居場所に、飼い主が近づいただけで吠えるケースも少なくはありません。

4.所有物を取られそうになったから

犬小屋の中でいじける犬

縄張り意識と近い感覚ですが、犬は自分にとって大切な所有物を本能的に守ります。寝床に隠しておいたお気に入りのおやつやおもちゃなどに自分以外の誰かが近づくと、吠えたり唸ったりなど攻撃的な行動に出やすいです。

また、大切な飼い主をほかの人や犬が接近しただけで威嚇する場合においても、強い所有欲が働いていると考えられます。

5.環境的なストレス

引っ越しをしたり、新しい家族やペットが加わるなど、環境の急激な変化は犬にとって大きなストレスになりやすいです。急に攻撃的な態度を取るようになったら、生活リズムや愛犬との関わり方に変化がなかったか考えてみてください。

工事の音や掃除機の作動音、気温や湿度の変化、ニオイ、衛生面など生活の中に原因が隠れている場合もあります。ほかにも、散歩や留守番の時間に変化がなかったか、運動不足ではないかなどあらゆる原因を探ってみましょう。

6.母性からくる攻撃性

授乳をするラブラドールレトリバーの親子

出産をした母犬は母性本能が高まっているため、子犬に近づく人に対して攻撃的になりやすいです。たとえ相手が飼い主であっても吠えたり噛みついたりするおそれがあるため、むやみに近づかないよう注意しなければなりません。

また、想像妊娠をした犬もホルモンの影響で母性本能が働き、急に攻撃的になるケースもあります。

犬が急に攻撃的になったときの対処法

吠える犬

もし愛犬が急に攻撃的になった場合は、以下のような飼い主がすべき対処法を行いましょう。

冷静に安全確保を行う

攻撃的になった犬は、相手が飼い主であっても噛み付くおそれがあります。そのため、まずは犬と距離を取り安全の確保を行ってください。

パニックになり、大声で叱ったり体罰を与えたりすると、かえって犬の恐怖心を煽ってしまいます。まずは冷静になって、なぜ攻撃行動を取るのか状況を把握していきましょう。

すぐに獣医師に相談する

診察を受ける犬

犬が急激な異変を見せるのは、もしかすると医学的な理由が隠れているのかもしれません。すぐにかかりつけの動物病院に連絡をし、どのように対処をすべきか相談しましょう。

飼育環境や行動を見直す

医学的な原因はないと診断されたら、愛犬が安心できる環境作りに努めていきましょう。ここ最近の出来事を思い出し、攻撃的になる原因がないか探ってみてください。

思い当たる点が見当たらない場合は、ドッグトレーナーなどの専門家に相談することをおすすめします。とくに、噛みつき行動が見られる場合は1人で解決しようとせず、専門家の助けを借りることが大切です。

まとめ

お手をする犬

犬の態度が急変する時は、必ず何らかの原因が関係しています。まずは獣医師の診察やアドバイスを受けましょう。

原因がわからないまま、むやみに近づくのは大変危険です。正しい対処を行うためにも、専門家に相談してくださいね。

はてな
Pocket
この記事を読んだあなたにおすすめ
合わせて読みたい

あなたが知っている情報をぜひ教えてください!

※他の飼い主さんの参考になるよう、この記事のテーマに沿った書き込みをお願いいたします。

年齢を選択
性別を選択
写真を付ける
書き込みに関する注意点
この書き込み機能は「他の犬の飼い主さんの為にもなる情報や体験談等をみんなで共有し、犬と人の生活をより豊かにしていく」ために作られた機能です。従って、下記の内容にあたる悪質と捉えられる文章を投稿した際は、投稿の削除や該当する箇所の削除、又はブロック処理をさせていただきます。予めご了承の上、節度ある書き込みをお願い致します。

・過度と捉えられる批判的な書き込み
・誹謗中傷にあたる過度な書き込み
・ライター個人を誹謗中傷するような書き込み
・荒らし行為
・宣伝行為
・その他悪質と捉えられる全ての行為

※android版アプリは画像の投稿に対応しておりません。