犬が『ストレス』を感じすぎるとどうなる?愛犬に及ぼすリスクや発散するための解消法とは

犬が『ストレス』を感じすぎるとどうなる?愛犬に及ぼすリスクや発散するための解消法とは

『ストレスが愛犬に及ぼすリスク』についてまとめました。愛犬の急激な変化はストレスが原因かもしれません。ストレスが原因の異常が起きたときの解消法を解説します。

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記事の監修

大阪府立大学生命環境科学部獣医学科卒業。その後、約10年に渡り臨床獣医師として動物病院に勤務。予防医療、行動学、老犬の介護問題に興味を持っています。正しい知識と情報を多くの方に伝えたいという思いからWEBライターとして動物関係の記事を執筆しています。

ストレスが愛犬に及ぼすリスク

窓辺に伏せてうつむくゴールデン

愛犬にストレスのない生活を送ってもらうのは非常に難しいことですが、ストレスの少ない生活環境を与えることは非常に大切です。

愛犬がお留守番をする部屋には、室内温度計が置かれていますか?温度と湿度を管理することも、愛犬にとってのストレスの少ない生活環境を与えるために欠かせないことです。

愛犬が過剰なストレスを受け続けた状態が長く続くと、様々なリスクが及ぶことになります。どのようなリスクがあり、愛犬にどのような変化が見られるのか、一緒に考えてみましょう。

1.心が不安定になる

ストレスが愛犬に及ぼすリスクには、“心が不安定になる”ということが挙げられます。

犬がストレスを受けると、ストレスホルモンが過剰に分泌され、セロトニン(幸せホルモン)の働きが抑制されてしまい、心が不安定になってしまうことがあります。

セロトニンには心を安定させる働きがあるためです。心が不安定になると、様々な問題行動を起こすようになってしまうことがあります。

2.激しく吠え続けるようになる

ストレスが愛犬に及ぼすリスクには、“激しく吠え続けるようになる”ということが挙げられます。

インターホンのチャイム音が鳴ったとき、お散歩中に他の犬とすれ違うとき、おやつが食べたくて要求したいときなど、激しく吠え続けることがあります。

無駄吠えは問題行動として捉えられていますね。心が不安定な状態になり、愛犬が自分自身でも上手くコントロールすることができなくなってしまっているのでしょう。

解決策として、日向ぼっこをさせてみましょう。犬が日向ぼっこをすると、セロトニンの分泌が促進されます。適度な日向ぼっこが愛犬の心を安定させてくれるでしょう。

3.自傷行為をするようになる

しっぽを噛むジャックラッセルテリア

ストレスが愛犬に及ぼすリスクには、“自傷行為をするようになる”ということが挙げられます。

自分のしっぽの先を噛みちぎってしまったり、手足の指の間や肉球を舐め続けてしまったりし、ひどい炎症や出血を伴うことがあります。

はじめは皮膚が赤くなっている程度なので、飼い主が気づけずにいます。グルーミングをしているのだろうと感じられるでしょう。

皮膚がひどい状態になってから発見されることが多く、長くつらい治療を受けなければならなくなってしまいます。

グルーミングではなく、ストレスを発散するための問題行動であると判断される場合には、皮膚の状態を動物病院で診てもらうと共に、ストレスを緩和させるための対応が必要です。

いつもと少し違うお散歩をしてみましょう。お散歩が大好きなのであれば、コースを変えてみるのがよいと思います。

コースが変わることにストレスを感じてしまう犬の場合では、時間を長くするよりも、早歩きをするなど、運動の強度を上げたお散歩がおすすめです。

4.免疫力が低下して病気になる

ストレスが愛犬に及ぼすリスクには、“免疫力が低下して病気になる”ということが挙げられます。

ストレスが原因で引き起こされやすい病気には「胃腸炎」があります。ストレスを受けたことで自律神経が乱れ、その結果、嘔吐と下痢が続くことがあります。

1日1回程度の嘔吐と下痢であれば自宅で見守ることもできますが、1日に何度も繰り返すときは、早めに動物病院へ行きましょう。

体調を崩すほどのストレスの原因を探ることが一番の解決策になるでしょう。お留守番が長すぎること、飼い主とのスキンシップやコミュニケーションが足りないことが原因である場合もあるでしょう。

まとめ

目が虚ろなレトリバーの顔のアップ

ストレスが愛犬に及ぼすリスクを4つ解説しました。

  • 心が不安定になる
  • 激しく吠え続けるようになる
  • 自傷行為をするようになる
  • 免疫力が低下して病気になる

突然、愛犬に問題行動が見られるようになったとき、昨日まで元気だったのに急な体調不良が見られるときは、ストレスが原因かも…と疑ってみるとよいでしょう。

ストレスは目に見えないものです。日々、小さなストレスが蓄積され続けています。その日に受けたストレスは、その日のうちに発散することができるよう、配慮しましょう。

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