暑い季節に気をつけたい『犬の体調不良』4つ 重症化させないために気をつけるべきこととは

暑い季節に気をつけたい『犬の体調不良』4つ 重症化させないために気をつけるべきこととは

『暑い季節に気をつけたい犬の体調不良』についてまとめました。暑い季節の体調不良は早期発見と早期治療が大事です。悪化させないために飼い主ができることを解説します。

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記事の監修

大阪府立大学生命環境科学部獣医学科卒業。その後、約10年に渡り臨床獣医師として動物病院に勤務。予防医療、行動学、老犬の介護問題に興味を持っています。正しい知識と情報を多くの方に伝えたいという思いからWEBライターとして動物関係の記事を執筆しています。

暑い季節に気をつけたい犬の体調不良

伏せてパンティングするパグ

1.熱中症

暑い季節に気をつけたい犬の体調不良と言えば、まずは熱中症ですね。犬の飼い主であれば、誰もがしっかりと対策をされていらっしゃることでしょう。

犬と人間とでは、体感温度に10℃以上も差があるとされています。人間が汗ばむくらいの暑さを感じたとき、犬にとっては非常に暑く、パンティングも荒くなっているのではないでしょうか。

犬は人間のように大量の汗をかくことができません。一度にたくさんの気化熱を作り出すことが難しく、上昇した体温を下げることが苦手なのです。

室内でおとなしくしている犬がパンティングを始めた頃から冷房を上手く活用しなければならないタイミングです。お散歩や運動の後は、冷房の効いた涼しい室内で休ませてあげましょう。

室内の温度はそれほど高くないにも関わらず、湿度は60%を超えることがあります。そんなときは、エアコンの除湿機能を活用しましょう。

また、お留守番中は、犬に熱中症の初期症状が出ても、飼い主がすぐに対応することができません。必ず冷房をつけて出かけましょう。

室内の温度は22℃を目安に、湿度は40%を目安に管理し、愛犬の年齢・健康状態・その日の体調などを考慮し、調整しましょう。

2.皮膚病

暑い季節に気をつけたい犬の体調不良には、皮膚病があります。

高い温度と湿度によって皮膚が蒸れ、犬の皮膚に常在する菌が過剰に繁殖します。皮膚に炎症を起こし、痒みを伴うため、犬が自ら引っ掻いてしまいます。

皮膚に炎症が起きたうえに傷ができ、悪化すると脱毛することがあります

犬の皮膚の常在菌の繁殖はニオイ(体臭)で分かります。異様なニオイを感じたら、すぐに皮膚の状態を確認し、必要に応じて動物病院で診てもらいましょう。

3.嘔吐と下痢

ベッドに横たわるビーグル

暑い季節に気をつけたい犬の体調不良には、嘔吐と下痢があります。

暑くなると、ドッグフードが傷みやすくなります。犬が食べ残したドッグフードには唾液が付着しており、菌が過剰繁殖します。

ドッグフードは2週間~1カ月程度で食べきることができる量を購入し、高温多湿を避けて保管しましょう。

また、冷蔵庫での保管はあまりおすすめしません。結露ができてしまい、傷む原因になるからです。

食べ残した分は処分した方がよいです。嘔吐と下痢の原因になりやすいからです。ごはんとお水は常に新鮮なものを与えるようにしましょう。

1日に何度も嘔吐と下痢を繰り返すときは、すぐに動物病院で診てもらいましょう。

4.冷房病

暑い季節に気をつけたい犬の体調不良には、冷房病があります。

愛犬の熱中症や体調不良を心配するあまり、冷房の温度を下げ過ぎていませんか?飼い主が暑がりで、常に冷房の温度を低く設定しているご家庭もあるかもしれません。

冷えた室内でばかり過ごしていると、外気との温度差によって、犬が体調を崩しやすくなります。室内の温度を下げ過ぎないことが大事です。

また、犬が涼しい室内と外気温に近い室内(または廊下など)とを自由に行き来し、体温調整をできる環境を作ってあげられるとよいでしょう。

まとめ

木陰で休むレトリバー

暑い季節に気をつけたい犬の体調不良を4つ解説しました。

  • 熱中症
  • 皮膚病
  • 嘔吐と下痢
  • 冷房病

とくに熱中症は犬の命にも関わる恐れのある病気です。お留守番中の室内の温度と湿度の管理は徹底して行うようにしましょう。

また、夏のお散歩は朝の一番温度の低い時間帯に行くのがおすすめです。昼間は地面が熱く、熱中症だけでなく、犬が肉球を火傷してしまう危険があります。

ドッグランへ行くとき、庭で遊ぶときは、こまめな水分補給と休憩をはさむようにしましょう。

ほんの小さな体調不良であっても、なるべく早く動物病院で診てもらい、悪化させないようにしましょう。

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