日本国内の犬の平均寿命は『14.76歳』
日本国内で飼育されている犬たちの平均寿命は、年々上がっています。2008年の調査では、犬の平均寿命が13.2歳だったのに対し、現在の平均寿命は14.76歳と確実に上がっていることが調査の結果判明しました。
より昔に遡れば、日本国内で飼育されていた犬たちは「10歳生きれば長寿」と言われていた時代もあるため、飼い主の意識向上や医療の進化、研究の進歩、犬を取り巻く業界の進化など、さまざまな要因が重なっていると思われます。
しかし、犬種によっては遺伝的な要因で体調を崩しやすかったり、特定の疾患を発症しやすいといった傾向が見られることも。中には、このような原因で平均寿命が他の犬種に比べて短い傾向にある犬種も存在します。
『寿命が短い犬種』4選
では、犬の中でもどのような犬種の寿命が短い傾向にあるのでしょうか。ここでは、平均寿命が短い犬種を4犬種ほどご紹介します。
1.バーニーズ・マウンテン・ドッグ
2024年に発表された保険会社の調べによると、バーニーズ・マウンテン・ドッグは大型犬の中でも特に短命の傾向があり、平均寿命は8.8歳と公表されています。
超大型犬に分類される犬種なので、足腰にかかる負担が大きく、遺伝的に関節形成不全を引き起こしやすく、暑さに弱い傾向にあるため、熱中症などによって体調を大きく崩してしまう傾向が見られるようです。また、様々な腫瘍の好発犬種にもなっています。
さらに、胃拡張胃捻転症候群を引き起こしやすい犬種としても知られており、ある日突然、命を落としてしまう危険もあるので注意しましょう。
2.フレンチ・ブルドッグ
フレンチブルドッグは日本国内でも人気の高い犬種ですが、実は全体の犬の平均寿命と比較すると10歳〜11歳と短めな傾向にあります。
フレンチブルドッグに限らず、ブルドッグ犬種は平均寿命が短い傾向にあり、その理由として短頭犬種としての特徴や肥満傾向などによる呼吸不全や心臓への負担が挙げられるでしょう。また、熱中症や低酸素血症にも罹りやすいので注意が必要です。
普段から運動や食事管理で肥満にならないよう生活習慣を整え、気候の変化への対策にも配慮しましょう。
3.グレート・デーン
超大型犬に分類されるグレートデーンは、優しい巨人と言われるほど穏やかな性格を持つ犬種です。しかし、平均寿命は8歳〜10歳と平均寿命と比べると明らかに短く、世界最高齢記録のグレートデーンも14歳とやや短命傾向にあります。
理由はバーニーズ・マウンテン・ドッグと同様に、体の大きさによる臓器への負担が大きいこと、さらに胃拡張胃捻転症候群を発症しやすいことが大きな原因です。その他、心筋症や腫瘍も起こりやすい犬種です。
4.ゴールデン・レトリーバー
日本国内で最も人気の高いゴールデンレトリーバーは、平均寿命が10歳〜12歳と短い傾向にあります。同様に、ラブラドールレトリーバーも12歳〜13歳とやや短めです。
ゴールデンレトリーバーが短命傾向にある理由は、臓器への負担だけでなく、悪性腫瘍による全身への転移が原因でしょう。ガンを予防するのは難しいことですが、日々生活習慣に気をつけて、体に負担をかけないよう努めることが予防につながります。
愛犬に長生きしてもらうために日頃からできること
愛犬に長生きしてもらうためには、健康に良い生活習慣を意識することがとても大切です。運動不足や生活習慣病の代表である肥満は、ストレスや体への負担を大きくしてしまい、寿命を縮める原因にもなります。
適切な食事管理や適切な運動、さらにストレスをなるべく受けない生活環境を整えてあげることが長生きしてもらうためには重要です。
他にも犬種ごとに気をつけなければいけない疾患や怪我、ストレス発散に期待できる効果的な遊びが異なります。ぜひ愛犬に合った対策を生活の中に取り入れ、少しでも長く元気な姿で一緒に過ごせるよう気をつけてみてください。
まとめ
いかがでしたか。犬の中でも短命傾向にある犬種は存在しますが、生活習慣を見直したり、ストレスのない生活を送らせてあげることで長生きすることも多いです。今回ご紹介した長生きしてもらうために日頃からできることを参考に、愛犬にとって良い生活習慣を考えてみましょう。