犬がみせる『空腹サイン』5選
犬は1日の摂取エネルギーに見合った量のごはんを朝晩の2回に分けて食べるパターンが一般的です。他にも年齢や月齢に合わせて量を調節し、1日3〜4回に分けて与えることもあるでしょう。
しかし、犬によっては、さっき食べたのにお腹を空かせてしまうことがあります。犬が空腹を感じているとき、どのようなサインをみせているのでしょうか。
1.食器の周りで落ち着かない様子をみせる
食器が置かれている場合は、食器の周りで落ち着かない様子をみせることがあります。ソワソワと食器の周りを歩き回ったり、食器をくわえては離し、ガタンと音を立てて見せたりといった行動が典型的な例です。
「もっと食べたいな」とはやる気持ちや「飼い主さん、気づいて」というアピール狙いが反映されて、このような行動に出ているものと思われます。
2.床や空中のニオイを執拗に嗅ぐ
犬が空腹を感じているとき、ごはん欲しさに視覚情報ではなく嗅覚を頼りに美味しいものを探そうとすることがあります。そのため、床や空中のニオイをくんくんと嗅ぐ様子がみられる犬も多いでしょう。
犬は視覚よりも嗅覚の方が優れているため、嗅覚を使ってごはんの在処を求めようとする習性を持ちます。空腹を感じているときは野生の本能が現れやすいので、こうした本能的行動がサインとして現れることも多いです。
3.食器の近くで元気なく座り込んでいる
空腹が我慢の限界に達しているときは、エネルギー不足から元気がなくなり、ぐったりとした様子をみせることも……。
「本当はごはんが欲しいのに、出てこない」という状況から、食器の隣や近くで元気なく床に伏せて寂しそうに待機する様子が確認されることもあります。
このような状態の場合は、与えているごはんの量が足りていない可能性が懸念されます。特別な獣医師の指示などがない限りは、愛犬の体格や運動量に見合った量のごはんを与えてあげてください。
4.飼い主の足元をウロウロ歩き回る
犬は空腹を感じたとき、普段ごはんを与えてくれる飼い主の近くへいき、「ごはんをください」とアピールすることがあります。その最初の段階として、飼い主の足元をウロウロ歩き回る、という行動が挙げられます。
足元をウロウロ歩くことで自分が訴えていることに気づいてもらおうとしたり、なかなか気づいてもらえない時は「ワンワン!」と吠えてアピールすることもあるでしょう。
5.飼い主の口元を舐める
犬は子犬の頃、母犬に母乳やごはんをねだる際に口元や顔を舐めることで「お腹すいたよ」「ごはんちょうだい」と意思疎通していたと言われています。
そのため、現在ごはんを与えてくれる飼い主に対しても、口元や顔を舐めることで「お腹が空きました」「そろそろごはんをください」とアピールすることがあります。犬によっては、手を舐めてくることもあるようです。
愛犬がごはんをおねだりしてきたときの正しい対応
愛犬にごはんをおねだりされたとき、どのように対応すべきか悩む方も多いでしょう。
犬種ごとの体格や運動量に見合ったごはん量を与えている場合は、それ以上与えてしまうと肥満の原因になってしまうので、次のごはんタイムまで待つのが基本です。
しかし、1日1回、1日分の量を与えているご家庭は、1回の量を減らして1日2回に分けて与えてあげてください。1回で全て食べ切ってしまうと、後々空腹を感じやすくなりますし、消化不良を招きやすくなります。
また、他の犬よりも運動量が多い犬の場合は、ごはんの量を増やして良いか、かかりつけの獣医師に相談してみましょう。もしかすると、日中の運動量や体質にごはんの量が見合っていない可能性が考えられます。
他にも体調不良、ストレスなどを除き、前回のごはんタイムに食べなかった場合は、しつけとして今回だけはグッと堪え、次回のごはんのタイミングまで待ってもらいましょう。「食べるべき時に食べないといけない」と考えるきっかけを与えてあげてください。
まとめ
いかがでしたか。犬が紹介したような空腹サインをみせる時、飼い主として「もっと与えてあげるべきでは」と思うでしょう。しかし、すでに規定量与えている場合は、与えすぎてしまうと肥満になってしまいます。愛犬の状態やごはんの与え方を見直し、正しい対応をとりましょう。