犬が『足を引きずっている』ときの理由5つ 怪我や病気のリスクから対処法まで

犬が『足を引きずっている』ときの理由5つ 怪我や病気のリスクから対処法まで

愛犬の歩行の様子がおかしいと心配になりますよね。まずはその原因をチェックしてみましょう。この記事では、犬が足を引きずっているときの理由を5つ解説します。適切な対処法もぜひ参考にしてみてくださいね。

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記事の監修

大阪府立大学生命環境科学部獣医学科卒業。その後、約10年に渡り臨床獣医師として動物病院に勤務。予防医療、行動学、老犬の介護問題に興味を持っています。正しい知識と情報を多くの方に伝えたいという思いからWEBライターとして動物関係の記事を執筆しています。

犬が足を引きずっているときの理由5つ

嫌がるブルテリア

もし愛犬の歩き方が普段と違う場合は、何が起きているのかを確認することが大切です。以下では、犬が足を引きずっているときの理由を5つ解説します。怪我や病気のリスクについてもチェックしてみてください。

1.怪我を負っている

犬が片方の足を引きずっていたり、かばうように歩いたりしている時は、何らかの怪我を負っている可能性を考えましょう。外傷の主な症状として、肉球の切り傷や刺し傷、爪が割れる、巻き爪などが挙げられます。

散歩中にトゲが肉球に刺さったり、熱いアスファルトによって火傷を負ったりといった可能性も考えてみてください。爪が伸びていたことにより、歩行中に割れてしまうこともよくあります。

2.関節や骨の病気の可能性

歩きたがらない犬

犬種や加齢、肥満、運動不足、過度な運動などによる「関節炎」や、先天的や遺伝的による「股関節形成不全」など、さまざまな病気によって歩行に異常が見られるケースもあります。

小型犬は「膝蓋骨脱臼」により、歩行に異常がみられる場合もあるためよく観察してみてください。ほかには、胴長の犬種に「椎間板ヘルニア」という病気もよく見られます。

骨にできる悪性腫瘍の「骨肉腫」といった病気もあるため、犬の歩行に少しでも違和感があればよく観察を行ってください。

3.神経系の病気の影響

犬の足に怪我や外傷がないのに歩行がおかしい場合は、神経系の病気による影響も疑われます。例えば、「椎間板ヘルニア」や、「変性性脊髄症」のような足の麻痺が進行していく病気があります。

ほかにも、「末梢神経障害」や「前庭疾患」といった神経系の病気の影響でふらつきが見られる場合もあるため、足の外観だけではなく、日々の体調も含めて観察することが大切です。

4.筋肉の病気

散歩中の大型犬

激しい運動をした後に犬が足を引きずる場合は、肉離れや筋肉の炎症といった可能性を考えてみましょう。運動不足が続いた状態の犬が、激しい運動をした際にも筋肉痛を引き起こすことがあります。

また、滑りやすい床で運動した場合も、普段使わない筋肉を痛めることもあるため注意が必要です。いつも喜んで散歩に行くのに、なぜか嫌がる場合はよく観察してみてください。

5.加齢によるもの

「最近犬が歩くスピードが遅くなったかも」と感じるのなら、加齢が影響しているかもしれません。年齢的に筋力や体力が低下してしまい、歩行に違和感が出ている可能性もあります。

ただ、片足だけ引きずって見える場合や、急に引きずるようになった場合は、単なる加齢だと軽視しない方がよいでしょう。

犬が足を引きずっているときの対処法

犬の足

もし愛犬の歩行に違和感が見られ、足を引きずっているときは次のような対処を行ってみてください。

安静にさせて観察をする

びっこを引いたり痛がったりなど、愛犬の歩行に異常が見られる場合は安静にさせましょう。そして、歩行の様子を詳しく観察を行ってください。

獣医師に状況を伝えるために、動画を撮影したり、観察メモを取ったりなどを行っておくとより的確な診断につながります。

傷がある場合は洗浄を行う

水で足を流す犬

もし足に外傷が見られる場合は、すみやかに洗浄を行ってください。ただし、トゲなどが刺さっている場合は悪化を避けるためにむやみに触らないようにしましょう。

動物病院を受診する

ほんのささいな事でも、愛犬が足を引きずって見える場合は動物病院の受診をおすすめします。足以外の体調に異変が見られなかったとしても、放置することで悪化する可能性もあるため、自己判断は行わないようにしましょう。

まとめ

獣医と柴犬

犬が足を引きずっている時は、軽い症状に見えても原因を追求することが大切です。小さな症状から重大な病気が見つかる可能性もあるため、早めに動物病院を受診してくださいね。

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