犬がご飯を食べたい時に見せる行動
1.鳴き声で訴える
コミュニケーションの主な手段に言葉を使っている人間に対して、何か要求がある時に「声」を使うことが有効なことを、犬は知っています。そのため、何か要求がある時には、鳴き声で訴える犬は多いです。
特に食事は犬にとって重要なことなので、飼い主さんの気を引きやすい、普段とは少し異なる目立つような鳴き方をする犬が多いようです。
2.視線で訴える
アイコンタクトで飼い主さんとの意思疎通を図れる犬は、飼い主さんを見つめることでご飯が食べたいと訴えることも多いです。
飼い主さんの足元に座って見つめてきたり、フードが保管されている棚の前に座って見つめてきたりと、愛犬は過去に成功した方法を使って飼い主さんにご飯が食べたいことを訴えてくるでしょう。
3.食器を持ってくる
普段から愛犬が空の食器にアクセスできるような環境の場合は、口に咥えたり転がしたりしながら、飼い主さんの元に食器を持ってくるというストレートな方法で訴えてくる場合もあります。
4.ウロウロする
飼い主さんの目の前やいつも食事をする場所の近く、フードが保管されている棚の前など、飼い主さんの目につきそうな場所をわざとらしくウロウロすることで、ご飯を催促する場合もあります。
お腹が鳴る
人と同じように、犬もお腹の中から「グー」という音を出すことがあります。これは意識的に出す音ではなく、胃や腸が空になったことで自然に発生する音で、生理現象の一種です。
ご飯が食べたい時に見せる行動ではありませんが、空腹のサインとして覚えておくと良いでしょう。
トラブルを防ぐための注意点
愛犬が欲しがるままに食べ物を与えない
犬には、目の前に食べ物があると、量が多くても無くなるまでドカ食いしてしまう習性があります。犬の脳にも、人と同じように"満腹中枢"があります。
しかし満腹だと感じるまでに時間がかかるため、結果として食べ物があるだけいくらでも食べてしまうことにつながりかねません。これは、犬の祖先が野生で暮らしていた時代の「いつどれだけ食べられるか不安定だった食事事情」に由来していると考えられています。
そのため、犬は食事量の過不足にかかわらず、食べ物を見ると食べたがってしまいます。飼い主さんの食事を欲しがったり、目の前のフードを平らげた後も、飼い主さんが手にしているフードを欲しがったりすることがあるでしょう。しかし欲しがるままに食べさせてしまうと、カロリー過多となり肥満を招いてしまいます。
犬の肥満も人と同様に万病の元となるため、「犬の満腹中枢は鈍いため、いつまでも食べ続けるから注意するように」と指導されている獣医師も多いです。愛犬がどんなに欲しがっても、愛犬にとって必要な1日の適切な食事量(カロリー)をオーバーさせないように、飼い主さんがコントロールしてあげましょう。
散歩や遊びは食事の前に済ませる
犬の食事で気を付けたいのは、食事と運動のタイミングです。原則として、散歩や激しい遊び・運動は、食事の前に済ませるように習慣付けましょう。食事の後の運動は、食べたものを吐き戻してしまったり、腸捻転を引き起こしてしまう可能性が高くなるためです。
特にドライフードをメインに食べている場合は、食べたドライフードが胃腸内で水分を吸って膨張するため、胃腸が刺激されやすくリスクが高まるので注意しましょう。
何らかの事情で食事と散歩や運動の順番が逆転してしまう場合は、必ず食後30分以上は静かに過ごす時間を作るようにしてください。
まとめ
最後に、愛犬がご飯を食べたい時にみせるサインを整理しておきましょう。多くの犬が飼い主さんに見せる「ご飯が食べたい」サインには、下記のような行動が挙げられます。
- 鳴き声で訴える
- 視線で訴える
- 食器を持ってくる
- ウロウロする
- 番外編:お腹が鳴る(生理現象)
ただし、要求されるままに食べさせてしまうと肥満を招くなど、飼い主さんの注意で防げる食事関連のトラブルへの配慮も大切です。愛犬とのコミュニケーションを楽しみながらも細かな配慮を忘れず、愛犬の健康を守ってあげましょう。