犬を人のように扱うのがダメな理由3つ 起こりうるトラブルや注意点を解説

犬を人のように扱うのがダメな理由3つ 起こりうるトラブルや注意点を解説

愛犬を家族のように感じている人はたくさんいると思いますが、人のように扱うことは決していいこととはいえません。リスクや注意すべき点を知り、愛犬との適切な関わり方ができるようにしましょう。

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記事の監修

大阪府立大学生命環境科学部獣医学科卒業。その後、約10年に渡り臨床獣医師として動物病院に勤務。予防医療、行動学、老犬の介護問題に興味を持っています。正しい知識と情報を多くの方に伝えたいという思いからWEBライターとして動物関係の記事を執筆しています。

犬を人のように扱うのがダメな理由

アイスを食べている犬

1.人の食べ物で健康リスクが上がる

飼い主さんがご飯やおやつを食べていると、愛犬が近くに寄ってきて「ちょうだい!」と言わんばかりの愛らしい表情で見つめてくることもあるでしょう。

そうしたとき、ついつい"おすそ分け"をしてしまう飼い主さんも少なくないと思います。

確かに、少しであれば人間の食べ物を犬に与えても問題ないことが大半です。しかし、そうしたことを続けていると、病気のリスクが上がり、健康を害してしまう恐れがあります。

市販されているものはもちろん、人間の食事やおやつとして調理されたものは、塩分や糖分、カロリーが多いため、犬の体に負担をかけてしまうことが考えられます。

美味しそうに食べていても、うまく消化できずに下痢や嘔吐をしてしまったり、肥満になってしまったりするので、人間用の食べ物を習慣的に与えないようにしましょう。

また、味が濃い人間用の食べ物に慣れてしまうと、ドッグフードや犬用のおやつでは満足できずに食べなくなってしまうことがあります。

その結果、長期的に健康バランスが崩れて、年齢が上がるとともに様々な病気のリスクが高まってしまうので注意が必要です。

2.誤ったお手入れで皮膚・被毛にダメージ

犬を室内飼いしている家庭は多く、清潔面から愛犬のお手入れに気を配っている人も増えています。

確かに、毎日の散歩やトイレ、食事などで体が汚れたり、犬特有の体臭が出てきたりすることもあるでしょう。
犬のため、また家族のために、できるだけきれいにしておきたいと思うのは当然のことだと思います。

しかし、人間のように頻繁に体を洗ってしまうと、犬の皮膚や被毛を傷めてしまう恐れがあるので注意が必要です。

犬の皮膚の厚みは人間の1/3程度と非常に薄く、ダメージを受けやすいとされています。

頻繁に洗うことで皮膚を守っている皮脂も洗い流してしまい、バリア機能を低下させます。また、皮膚だけでなく、被毛も乾燥させてしまいます。

健康な犬の場合、犬のシャンプーは1か月に1回を目安にしてください。足や口元などの汚れが気になったときは、部分的に洗ったり、濡らしたタオルで拭き取ったりして対応しましょう。

3.お出かけやおしゃれでストレスが溜まる

最近は、犬と一緒に遊べるレジャー施設や泊まれるホテルなども増え、愛犬とお出かけをする機会も増えています。

愛犬を長時間留守番させるのではなく、色々な場所に連れて行ってあげることは、犬にとっても飼い主さんにとっても楽しく幸せなことだと思います。

しかし、どんな場所でも犬は喜ぶとは限りません。それぞれの性格にもよりますが、人混みや大きな音がする場所が苦手な犬は多く、そうした場所に行くことでストレスを感じてしまうこともあります。

さらに、お出かけが続きすぎて疲れてしまうこともあるので、犬の様子をしっかりと確認しながら、楽しいお出かけができるように意識しましょう。

また、人間のように洋服を常に着せていたり、デザイン性の高いアクセサリーを着けていたりする犬もいると思いますが、こちらも気をつけておきたいことがあります。

防寒対策や怪我防止のためなどに、洋服や靴を利用するのはとてもいいことだと思います。
しかし、部屋の中でも常に洋服を着せたままだと、皮膚が蒸れたり弱くなったりすることもあるので、適度に風や日差しを浴びさせることも必要です。

また、毛の染色やネイルなどは、犬の体に負担をかけるものもあるので注意してください。

まとめ

女性と柴犬

愛犬を家族として考えて、大切にすることはとても素晴らしいことだと思います。

しかし、犬と人間は違う動物であるということを忘れて、「人間にとっていいことが犬にとってもいいこと」だと思い違いをしてしまうのは危険です。

犬を「犬という動物」として扱うことは、決して冷たいことではなく、犬の尊厳や権利を尊重することにつながります。

お互いが楽しく快適に生活できるように、犬と人間の違いをきちんと理解していきましょう。

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