犬の生死に関わる『危険な暖房の使い方』4選 気づかぬうちに体調不良を招いてしまうことも…

犬の生死に関わる『危険な暖房の使い方』4選 気づかぬうちに体調不良を招いてしまうことも…

寒い季節を快適に過ごすためには、暖房が欠かせませんよね。それは犬も同じです。しかし便利な暖房も使い方を間違えると、愛犬の健康を損なうだけでなく、生死に関わる事態に発展してしまう場合も。犬にとって危険な暖房の使い方を知り、安全で快適な冬にしましょう!

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記事の監修

2009年麻布大学獣医学部獣医学科を卒業。
2015年から横浜市内で妻と動物病院を営み、犬、猫、エキゾチックアニマルの診療を行なっています。
2024年現在、犬10頭、猫3頭、多数の爬虫類と暮らしています。
愛犬家、愛猫家として飼い主様に寄り添った診療を心がけています。
内科(循環器、内分泌など)、歯科、産科に力を入れています。

1.長時間こたつに入っている

こたつの中でくつろいでいる犬

犬がこたつから出てこないときは要注意。中で体調が悪くなっている可能性があります。

寒い季節に便利なこたつですが、長時間中に入っていると熱がこもりすぎて脱水症や熱中症のリスクがあります。とくに小型犬や短頭種は体温調整が苦手なため、こたつの中に長くいると深刻な体調不良を招く原因になり得ます。

しかも熱中症を起こすと、ぐったりして自力では動くことができなくなってしまうこともあり、飼い主さんが気づかないうちに悪化すると命を落としてしまう可能性も否定できません。

そのほかにも、低温やけどの危険があります。

こたつ好きな犬のいるご家庭では以下のことを心がけるようにすると良いでしょう。

  • 飼い主さんが側にいないときはこたつを消す
  • 使用中は定期的に中を確認する
  • 犬が中にいるときは定期的に空気を入れ変える
  • 水分補給をさせる

2.留守番中に暖房をつけっ放しにする

電気ヒーターの前でくつろぐ犬

犬を留守番させる際に暖房をつけっぱなしにするのはNG。どんなに賢い犬でも、思い掛けない危険な行動をすることがあるためです。

たとえばヒーターの吹き出し口にピッタリくっつく、ストーブに触れるなどしてやけどをする可能性があります。また暖房器具のコードを噛んで感電するといった事故のリスクも。暖房器具によっては火災の原因になることもあるでしょう。

これらの事故は暖房器具を消して、コンセントを抜いておくだけで防げる事故です。

とはいえ仕事などで長時間家を空ける場合は、寒くなってしまいますよね。そのようなご家庭では、犬がいても安心して使えるエアコンをおすすめします。エアコンならつけっ放しにしても上記のような事故の可能性は考えにくいでしょう。

3.暖房器具に近づきすぎる

ストーブの前でくつろぐ犬

ストーブやヒーターに近づきすぎる犬の場合はやけどに注意しましょう。温度が低くても長時間過ごしていると低温やけどの恐れがあります。

犬は熱さに鈍感な動物です。ストーブやヒーターに近づきすぎても「あったかないな」としか思っていない可能性が。犬が熱いと感じていなくても、やけどになってしまう可能性がありますし、低温やけどの場合は気づかないうちに重症化してしまうこともあります。

ストーブやヒーターを使用する際は、近づきすぎないように柵を設置すると安心です。

またホットカーペットや床暖房もやけどには注意が必要です。体の同じ部分が長時間熱源に触れていると低温やけどの原因になってしまう場合があります。とくに自力で動くのが難しい子犬や老犬は注意してください。定期的に体勢を変えて同じ場所が接しつづけないようにしましょう。

4.暖房の効いた部屋に閉じこめる

暖房器具の前で寝そべっている犬

暖房の効いた部屋に犬を閉じ込めると、温度が上がりすぎたり、空気が乾燥しすぎたりして、健康に悪影響を及ぼす可能性があります。

たとえば室内の温度が上がりすぎると熱中症の原因になり得ます。また水分補給ができない、あまり水を飲まないという場合は脱水症のリスクも。

犬が熱いと感じたときに移動できるように、ドアを少しだけ開けておく、いつでも新鮮な水を飲めるように用意しておくなどの配慮も必要です。

また犬が快適に過ごせる温度と湿度を保つように調整することも重要です。犬が快適とされる温度は21〜25度、湿度は40~60%前後と言われています。

まとめ

暖房器具に囲まれている犬

暖房は犬にとって快適な環境を作るために必要ですが、使い方を誤ると重大な健康リスクを招くことがあります。こたつや暖房器具の使い方や室温管理に注意し、犬が安全に過ごせる環境を整えましょう。

暖房の使用中は、愛犬の様子をこまめに観察し、異変を感じたらすぐに対処することが大切です。また乾燥しがちになりますから、水分補給にも気を配るようにしましょう。

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