犬の『うれしょん』現象は「嬉しい」だけじゃない!?
愛犬と遊んでいるときや飼い主が帰宅したとき、愛犬が突然おしっこを漏らしてしまうことはありませんか。「いつもはちゃんとトイレでするのに」「おしっこしたがる素振りを見せていなかったのに」と驚いてしまう人が多いでしょう。
実は、犬によっては『うれしょん』と呼ばれる生理現象を引き起こすことがあり、何らかの原因によって犬自身も無意識におしっこがジャーッと大量に出てしまう現象を指します。
うれしょんという言葉から、嬉しい時にしかこの現象が引き起こされないと思われがちですが、嬉しいという心理状態以外にも、さまざまな心理や理由から突然おしっこを無意識に漏らしてしまう犬もいます。
『うれしょん』しやすい犬の特徴や傾向
うれしょんは、さまざまな心理や理由から起こる現象ですが、以下のような特徴を持つ犬が比較的うれしょんしやすい傾向にあると言われています。
- 子犬
- 興奮しやすい犬
- 臆病な性格の犬
- 飼い主に過度に依存している犬
- 服従心が強い犬
- 何らかの要因で精神が不安定になっている犬
以上の特徴を持つ犬たちは、ちょっとした刺激によって無意識におしっこが漏れてしまう『うれしょん』を起こす頻度が高い傾向にあります。
犬が『うれしょん』する心理や理由3選
犬はどのような心理や理由で『うれしょん』してしまうのでしょうか。
1.嬉しさや楽しさのあまり興奮状態に陥っている
犬がうれしょんする心理として、最も多く考えられるのは、嬉しさや楽しさのあまり興奮状態に陥り、その結果、うっかりおしっこをジャーッと排泄してしまうという理由です。
飼い主と一緒に遊んでいるとき、ドッグランで他の犬と楽しく駆け回っているとき、飼い主が帰宅したときなど、喜びや楽しみが勝り興奮状態が高まってしまう犬は、うれしょんしてしまう傾向が見られます。
2.強い不安により失禁に近い現象を引き起こしている
『うれしょん』と聞くと、嬉しい時にしかおしっこを漏らさないと思われがちですが、強い不安や恐怖心、緊張状態により、失禁に近い現象を引き起こすこともあります。
臆病な犬や精神的に不安定な状態の犬は、強く不安や恐怖心を感じやすく、体が条件反射のようにおしっこを漏らしてしまいがちです。
中には、過去に経験したことがトラウマで、同じ状況が訪れるたびに『うれしょん』してしまう犬もいます。
3.服従や降参の意思を示す習性の1つ
もう1つの理由として、服従や降参の意思を相手に示す習性が挙げられます。
犬は服従や降参の意思を示す時、目を逸らしたりお腹を見せたりといった行動で示すことが多くありますが、同じ意味合いでおしっこを漏らすことがあるのです。
これは犬の世界ではごく自然な反応なので、飼い主に叱られた時などに「降参です」「逆らいません」という意思を示すために、本能的におしっこを漏らしている犬もいます。
犬の『うれしょん』を改善する方法は?
犬のうれしょんは習性行動の1つでもあるため、大きな問題が隠れているわけではありません。しかし、いろんな場所でうれしょんされてしまうと困ってしまいますよね。
犬のうれしょんを改善するには、日常的に以下のポイントを気をつけながら、根気強く改善に努めましょう。
- 普段から興奮しすぎないように対応する
- むやみに叱ったり大袈裟に反応しない
- 興奮しやすい状況では極力構わない
- 興奮し始めたら距離をとり、落ち着くまで様子を見る
- 「待て」「おすわり」などの基本コマンドで冷静さを取り戻させる
- 来客時には落ち着くまでケージやクレートに入れる
うれしょんしてしまった時は、大きな反応を見せずに黙々と片付けるようにしましょう。また、興奮しやすいタイミング(帰宅直後など)では極力構わないようにして、落ち着いた様子を見せてから構ってあげてください。
このように、日常的に興奮しづらい生活を送らせることで、興奮や緊張によるうれしょん癖を改善することができます。
また、興奮し始めたと感じたら、コマンド指示などで冷静さを取り戻せるように日頃からトレーニングしておきましょう。
まとめ
いかがでしたか。犬がうれしょんする理由は、単純に嬉しさから興奮して、というだけではありません。今回紹介したように大きく分けて3つの理由が考えられるので、日頃から過度な興奮状態に陥らないように飼い主が気をつけてあげましょう。