3本脚のプードル「サン」くん
可愛らしい顔したトイプードルの「サン」くん。
『何故この子は3本脚なの?』
『生まれる前から?』
いいえ、違います。
サンくんは、ブリーダーの不注意で生後間もない頃に、ケガで脚が潰れてしまったのです。
どんな不注意でケガをしたのか、今となってはわかりません。
実は、サンくんには1度は素敵な家族がいました。
3本脚でハンディを抱えている事を理解した上で家族に迎えられたのですが、その飼い主さん自身の大ケガで、サンくんを飼い続けることが不可能になってしまい、元のブリーダーの所に返されたのです。
もしかすると飼い主さんも苦渋の選択だったかもしれない。
だけど、「サン」くんとっては「裏切り」です。
里親探しの依頼
そんな経緯でブリーダーの元に戻ってきたサンくん。
その後なぜか私の所にそのブリーダーから「里親を探して欲しい」という依頼が舞い込んできました。
ちなみに、私は個人的に犬猫保護活動なんてしていません。(地元の犬猫保護団体の幽霊部員ですが。)
そのブリーダーとは、3年位の付き合いだったのですが、なぜ今回サンくんの里親探しを個人的に依頼をしてきたかと言うと、
「信用問題に関わるから。保健所や保護団体に依頼すると目をつけられるから。」
との事でした。
信用問題?それを一般の人間に任せるのか?って思いましたけど。
そして、最初はそれほど乗り気ではありませんでしたが、そのブリーダーの
「うちでは、不用だから。」という、その言葉を聞いた瞬間、私の怒りが一気に頂点に達しました。
私は、「結局、利益を求めるためだけにブリーダーをされているんですね」と、一言だけ言って、すぐにサンくんを引き取りに行きました。
そんな人間の元には置いておけないと思ったからです。
(以前、別の記事でお話させていただきましたが、愛犬ソルトも過去に「不用犬」のレッテルを貼られたという経験から、この言葉を聞くと冷静ではいられない自分がいます。)
ハンディ―キャップがあっても関係ない!
3本脚だけど、我が家の愛犬達と仲良く遊んで、トイレもシーツの上で完璧でした。
ご飯もモリモリ食べて元気そのもの!
だけど、人見知りが激しく、音に常に敏感で吠えてしまう。
また特に大柄の男性が怖いようでした。
まずは、愛犬たちで何度も経験して今では私の得意分野になっている、音に慣れてもらうことから始めて、体調を配慮しつつわざと、人がたくさんいる所に連れて行きました。
その間、里親探しのチラシを作成し、知り合いのお店に貼らせてもらったり、周囲に呼び掛け等しました。
大変だったけど、「サン」くんの幸せ探しだと思って頑張りました!
素敵な家族が決まりました!
里親探し3週間・・・なんと!市外から里親さん候補が!
カットサロンのサイトを偶然見ていただいたそうです。
連絡があった次の日、その方は市外から自宅(私の家)まで車で1時間半かけて、サンくんに会いに来てくれました。
旦那さんと奥さんとの二人暮らしですが、娘さんが近くに家を建てたとかで、見後人がいるかどうかの確認もできました。(幽霊部員だけど、確認するところ確認しますよ。笑)
そして、何より里親になる奥さんがメモ帳とボールペン持参で、こちらの説明に耳を傾けメモを取っているのを見て、
「この人なら、間違いなくサンくんを幸せにしてくれる」と、確信してサンくんの幸せを祈って、里親さんに犬生を託しました。
人間の都合で裏切られ、利益の為にブリーダーの所から追い出されたサンくん。
少し遠回りをしたけど、今では素敵な家族に出会えて、幸せな生活を送っています。
これまで経験した辛かった事を忘れちゃうくらい、その何倍も幸せに暮らしていって欲しいと、暮らしていってくれると私は思っています。
ユーザーのコメント
50代以上 男性 さくらパパ
女性 匿名
ちゃたろうも保護施設から我が家に来た時
すでに左の後ろ足が 折れていて 3本足で歩行していました
元繁殖犬だったらしく ガリガリで体中にハゲもあり 歯も抜けて3本しかありませんでした
でも本当に穏やかで 優しい性格で すぐにみんなのアイドルになりました
今も私の横にピッタリひっついて寝ています
こんなに小さくて 可愛いワンコに足が折れるような事を平気でてきる人がいるのだと思うと 腹が立つより悲しくなります
20代 女性 匿名
人間の勝手な都合で傷ついてしまった動物達…
どうか幸せになってほしい。
私の実家にも里親で引き取った愛猫が三匹います。
今は主人が連れてきた愛犬との三人暮らし。
どの子もかけがえのない家族です。
サン君の元ブリーダーさんの話はとても信じられません。怒りすら覚えます。
サン君には素敵な家族が見つかったようなのでサン君のこれからの幸せいっぱいの生活を楽しんで欲しいです。
女性 匿名
今の世の中ブリーダーさんだけではなくペットショップでさえ早く売ればいいと考える時間もくれないお店があります。
考えてちゃんと一緒に生活出来ると決心するのが普通だと私は、思います。うちにもトイプードル ちょこ7歳がいますよ。
50代以上 女性 " ちゃび " のママ ❤
我が家の " ちゃび " も 3本脚の保護犬 で
サン君と全く同じ理由で、ブリーダーさんから保護施設に預けられていました。
ワンちゃんが来てくれるのも初めての私達
は 試行錯誤の繰り返しです。
2年が過ぎてやっと私達の所に寄ってきてくれるようになりました。
大きな音、雨の音が怖かったけれど最近は
少しずつ慣れて、あまり怖がらなくなってきました。" dog run " に行くと、3本の脚で一生懸命走ってくれます。そんな "ちゃび"
に私達もたくさんの事を教えてもらっています。これからも元気で育って欲しいとおもっています。
サン君も元気で、いつか " ちゃび " と
遊べるといいな。
女性 ラブ
素敵な家族に迎えられてよかったね。
そのブリーダーの方の考え方が私にはわかりません。一つの大切な生命なのに。そのような考え方を持っている方がいることを、悔やんでなりません。
サンくんにはハンデがあるけど幸せになる権利があります。ハンデなんて関係ありません。
人間の都合で傷つく動物がいなくなることを願っています。
50代以上 女性 匿名