犬に絶対与えてはいけない『野菜』5選 食べてしまったときにすべき応急処置まで

犬に絶対与えてはいけない『野菜』5選 食べてしまったときにすべき応急処置まで

愛犬に野菜を茹でるなどして与えている飼い主さんは多くいます。しかし、中には犬に絶対に与えてはいけない野菜があることをご存知でしょうか。この記事では、犬に絶対与えてはいけない『野菜』と応急処置についてまとめています。

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記事の監修

大阪府立大学生命環境科学部獣医学科卒業。その後、約10年に渡り臨床獣医師として動物病院に勤務。予防医療、行動学、老犬の介護問題に興味を持っています。正しい知識と情報を多くの方に伝えたいという思いからWEBライターとして動物関係の記事を執筆しています。

犬に絶対与えてはいけない『野菜』5選

横になる犬

野菜の中には犬に絶対与えてはいけないものがあることをご存知でしょうか。与えてしまうと中毒症状を引き起こし、最悪の場合、死に至る危険性もあります。ここで紹介する野菜は絶対に与えないよう気をつけましょう。

1.玉ねぎ

玉ねぎに含まれている「有機チオ硫酸化合物」という成分は、犬が摂取してしまうと赤血球を破壊してしまい、溶血性貧血という症状を引き起こします。

嘔吐や下痢といった症状を発症した後、元気消失、異常呼吸、血尿などの症状を発症し、摂取量によっては死に至る危険性もあるので誤食には気をつけましょう。

2.ニラ

ニラ

ニラも玉ねぎと同様に「有機チオ硫酸化合物」が含まれているため、赤血球を破壊して溶血性貧血を引き起こす野菜です。ニラを食べたことによる症状は玉ねぎと同じく、腹痛や下痢、嘔吐、その後に元気消失や呼吸数の異常増加、血尿などがみられます。

ニラをどのくらい摂取すると致死量に達するのかは、その犬の健康状態や年齢、体格などによって異なります。少しでも死に至る危険性があるため、絶対に与えないでください。

3.ニンニク

ニンニクにも有機チオ硫酸化合物が含まれているため、玉ねぎやニラなどのネギ類と同様に溶血性貧血を引き起こします。また、貧血症状だけでなく、急性腎不全を引き起こす危険性もあるため、非常に危険です。

血尿だけでなく、血便や吐血、さらにショック状態に陥る危険性も高く、早い場合は30分ほどで症状が現れた事例も報告されています。少量でも食べてしまった場合は、速やかに病院を受診してください。

4.アボカド

アボカド

健康食のイメージがあるアボカドは、ペルシンという成分が含まれている野菜です。アボカドを食べてしまうと嘔吐や下痢などの消化器症状を引き起こし、体調を崩してしまうため、犬に与えるべきではないとされています。

また、アボカドの種はサイズが大きいため、誤飲してしまった場合、窒息や腸閉塞を引き起こす危険性があります。どちらも命に関わる危険な症状なので、絶対に誤飲しないよう細心の注意を払って調理しましょう。

5.銀杏(ぎんなん)

人間も食べすぎると中毒症状を引き起こすと言われている銀杏は、犬も食べすぎると同様の中毒症状を引き起こします。特に犬の体は小さいため、発症する量が少なめです。

嘔吐や下痢といった消化器症状や、摂取量によっては痙攣やてんかん発作を誘発する危険性もあると懸念されています。

危険な野菜を食べてしまったときにすべき応急処置

診察中の犬

危険な野菜を食べてしまったときは、自分で無理に対処しようとせず、すぐに動物病院へ連れて行くことが最優先です。何を、どのくらいの量食べたのかを把握した上で、獣医師に相談しましょう。

無理に吐き戻させようとしたり、水を飲ませてしまったりすると、かえって症状が悪化したり、食べた野菜が消化器へと到達してしまうリスクが高まります。なるべく体勢は変えずにクレートやキャリーケースに入れて運びましょう。

まとめ

診察してもらう犬

今回紹介した野菜は、食べる量が多いと最悪の場合、死に至る危険性もあります。また、致死量は犬によって異なるため、「少しだけなら…」と油断していると重篤な症状を招く恐れもあるでしょう。絶対に与えたり誤飲しないよう気をつけてください。

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