犬の『お姉さん座り』は可愛いで済まされないケースも
犬がまるでお姉さんのような横座りをしていると、可愛いと思ってしまう飼い主さんも多いでしょう。実際、SNSにはお姉さん座りをしている愛犬の写真を投稿している人もちらほら見かけます。
しかし、犬がお姉さん座りしているときは、可愛いで済まされないケースもあるので注意が必要です。症状や状態によっては、怪我や病気の可能性も疑われるので、早めに動物病院で診てもらいましょう。
注意が必要な場合も…犬が『お姉さん座り』する理由5つ
犬が『お姉さん座り』するとき、どのような理由が考えられるのでしょうか。ここでは犬がお姉さん座りする理由を紹介します。
1.くつろいでいて脱力している状態
散歩から帰ってきた後や運動した後など、疲れた時にだら〜んと足を少し横へと投げ出すように座っている時、まるでお姉さん座りのように見えることがあるでしょう。
このような状況でお姉さん座りしている場合は、くつろいでいてリラックスしている状態だったり、疲れていて脱力している状態であることが多いです。日頃から歩き方や立ち上がり方などに問題がないのであれば、心配は要りません。
2.成長過程で体型や座り方が定まっていない
生後8ヶ月頃までの子犬の場合、成長著しい段階なので、体型が定まっていないことが多々あります。例えば、足や胴体が伸びている最中であれば、座り方も定まらないことは珍しくありません。
そのため、子犬期であれば足を横に投げ出すように座っていても、様子を見守ってあげてください。ただし、1歳を過ぎる頃になっても、常にお姉さん座りしている場合は注意が必要です。
3.股関節形成不全
ある時期からお姉さん座りするようになったり、頻繁にお姉さん座りしている場合は、股関節形成不全の可能性も疑われます。
股関節形成不全とは、徐々に股関節に緩みが生じることで関節に構造異常が発生する症状です。特に大型犬や超大型犬に見られることが多い傾向にあり、関節部分が炎症を引き起こすことで鈍い痛みを伴います。
そのため、お姉さん座り以外にも散歩中に座り込んでしまったり、歩き方が変わったり、段差を嫌がるようになるなどの症状が確認されることが多いです。
4.膝蓋骨脱臼
小型犬に多く見られる傾向にある膝蓋骨脱臼は、その名の通り、膝のお皿の部分(膝蓋骨)が正常な位置から外れてしまう状態を指します。
膝蓋骨が外れてしまうと、歩いたり立ち上がったりする際に痛みが伴うため、歩き方に違和感を覚えたり、歩くことを嫌がり同じ場所から動かなくなったり、後ろ足を曲げた状態のまま動かせなくなるなどの症状が多く確認されます。
その症状の1つとして、座り方にも異常が現れることがあり、後ろ足を守るためにお姉さん座りになってしまうことも少なくありません。
5.肥満気味で通常の座り方が難しい
肥満気味の犬の場合、お腹付近に脂肪がつきすぎているために、お腹の脂肪が邪魔をして正常な座り方ができないことも…。
愛犬が太り気味だと感じている場合は、食事管理や適度な運動、そしてかかりつけの動物病院でアドバイスをもらい、正しいダイエット方法を指示してもらうなど対応しましょう。
まとめ
犬がお姉さん座りしているときは、可愛いで済まさず、他にも異常が見られないか様子をよく観察してください。
もしも紹介したような症状が見られた場合は、早めにかかりつけの動物病院へ連れていき、診察を受けましょう。